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2005年10月14日 (金)

風の三郎

saburo 本屋で存在を知らなかった漫画を買いたくなるには様々な要因が必要だ。絵的にそそる場合、作者が好きな場合、アニメだけを知っている場合はちと違うか。とにかく、

 そうそうあることではない。

今日ふと手に取った「風の三郎」はそのどれでもない。強いて言えば作者は知っているし、好きな作品も多いが、全てが当たりというわけではなく、それだけでは買うまでには至らなかったろう。決め手となったのは裏表紙の文章である。ちょっと長いが全部引用する。

「武蔵三郎は中学2年生。祖父に育てられた三郎は、物心つかない頃からボールを与えられ、今では風を断ち、大気を焦がすような剛球の持ち主。

ある日、若狭潮という少女が現れ、史上最強のナインを作ろうと夢見る男たちが、永い年月をかけ、少年たちを鍛えていると語る。

三郎は潮と共に、日本各地に散らばるナインを求めて旅に出た!!」

どっかで聞いたことがあるようなストーリーである。っていうかマンマ「アストロ球団」じゃないか!っていうかここにきて「小山ゆう」原作がクローズアップされる。氏の作風は言わば情熱を失わず生き残った少年漫画のそれだ。女の子も魅力的だし、何より主人公にとてもカリスマ性がある。今後の展開はともかく野球モノでありながらナイン全員を掘り下げるのではなく、やはり主人公「三郎」を中心に流れていくのだと思う。そしてそれは今、僕が読みたい漫画でもある。

 カリスマをもった主人公の漫画は気持ちいい

「甘い生活」「ゼロ」「パイナップルアーミィ」「ガラスの仮面」、、、っていうか主人公にカリスマのある漫画は誰が読んでも面白いものが多い。それはつまり「ご都合主義」こそが漫画本来の面白さであって、非常に重要なファクターだと言えるからだ。

三郎の投げる球は劇中でそれほど「速い球」として描写されてはいない。しかし、どう見ても「凄い球」であって、荒唐無稽なことこの上ない。もっと言ってしまえば「アストロ球団」が実在したなら、相手はないも同然なはずなのに、際限のない誇張でメンバーが集結するのとなんら変わりはない。

 これはそんな漫画の世界なのだ

きっとライバル達も普通のヤツらじゃあない。メンバーもまだ3人だが、今後どんどんとんでもない奴らが集まってくるのだろうと思う。久々にワクワクしている。こんな気持ちになった漫画は「ヒカルの碁」以来だ。オススメ度★★★★☆!

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コメント

ザナドゥネクストでググって流れ着きました。
まさか「風の三郎」を見るとは。
同じ作者の「愛がゆく」もぜひ。

投稿: svx | 2005年11月 3日 (木) 23時42分

コメントありがとうございます。「話題が豊富」と言えば聞こえはいいのですが、実際は支離滅裂なだけのブログです(^^;)。今後ともなにとぞよしなに・・・。


「愛がゆく」は傑作ですね。松っちゃんが像を造るところが特に好きです。氏の作品ではマイナーですが「ももたろう」が「風の三郎」と似た印象がありました。っていうか単に主人公が強くてもてるってだけですけど。「がんばれ元気」「スプリンター」など昔の作品は好きな物が多いのですが、「あずみ」や「おーい竜馬」なんかは何となく機会を逸してしまって読んでおりません。何かオススメがあったらまた教えて下さいまし。

投稿: クリス | 2005年11月 4日 (金) 01時01分

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「小山ゆう」さんにしては珍しく、時代劇系でもなくスポーツ系でもない、ビジネス根 [続きを読む]

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