パーフェクトグレード
先日書いた「高価なガンプラ」に触発というわけではないのですが、PG=パーフェクトグレードの話を少ししたいと思います。
「パーフェクトグレード」というのは、、、から始まるステロタイプな説明を大きくはしょって僕なりに評するとすれば、
MGで返り咲いた出戻りモデラーでもなかなか一歩踏み出せない壁
というのがPGです。簡単に言って高価であるからして手が出しづらいという点、あまりの凄さに感銘を受けて買ったはいいが時間を捻出出来そうもなくてタンスのコヤシになっている人、いざ作り始めたはいいが一向にランナーが減らず思わず頓挫するケースもあろうかと思います。
とにかくPGはパーツが多い!
記憶だけで恐縮ですが、PGマーク2に関して言えば、ランナーはAから始まってZまで。それも中には「F-2」とか2枚あるアルファベットもあって総数30枚以上。MGとかでも10枚あるものは少ないと思いますが、どうなのかな。とにかく「部品を効率よく探すこと」すら大変なのがPGなのです。
しかしそのパーツの多さだけでなく、本当に様々な部分でPGはバンダイのトップブランドにふさわしいクオリティを放っています。軽く列挙しますと、
・アンダーゲートの採用
ランナーとの境目が表に出ないように(内側になるように)工夫された技術。発想も素晴らしいけど、普通に考えて絶対手間が掛かる設計に間違いはなく、昨今のMGでも採用されてはいるけど、最初見たときは正直驚いた。
・パーツごと材質と処理
光沢と半光沢をプラレベルである程度実現使用としているし、色もパーツ内でほとんどムラのない均一感を感じさせる。関節などにはABS樹脂が使われたり、動力パイプ系にデコチェーンが使われたりと贅の限りが尽くされている。
・空間に無駄がない
MGでも内部パーツの再現はなされていたが、PGマーク2を作ってからだと「手抜き」なんじゃないかと思うほどに(PGは)密度が濃い。スケールがビッグであるからこそ可能だと言えば安易に聞こえるかもしれないが、動かした時に「連動する機構」の構築はMGとは別次元の満足と驚きを与えてくれる。添付イメージはその極みである脚部だが、二重関節に連動してフレームやシリンダー(左右別)、スプリング内蔵のアブソーバーなどが可動する様は「ただデカくなっただけ」ではない凄みすら感じさせる。
・プロポーションがいい!
技術的に小スケールでも決して不可能ではない部分なのだろうが、PGのプロポーションはどれもその時点での最大公約数的なものに仕上げてあると感じるのは僕だけだろうか。各可動部に精密な連動を要するため、安易にガチャガチャと動かしまくることは出来ない(へたりに対してはもちろん細心&最新の注意と技術が払われてはいる)が、可動範囲、関節箇所の設定など「プロポーションを犠牲にしないギリギリ」『ではなく』「プロポーションも最高!可動もまた最高!」を実現している。これは特にZに感じたことだが、ホントウェイブライダー時のプロポーションもかっこいいのは素直に凄いと思う。
・光り物がある
球体コックピット内のライトやカメラアイの電飾は思わず素人でもニヤリとするポイント。大スケールならではのギミックなのだが、その為の空間捻出が遙か昔のガンプラとは比較にならないシビアさでなされている点は無視出来ない。
・重い
金属パーツが関節などに配されていることを「除いても」、たぶんPGはかなりの重さになると思われる。とにかく密度が凄まじく高いので、「ムク」とはいかないまでも全身ホントにプラの塊なのである。僕的にはこの「重さ」こそPGを表す最も端的で力強い魅力なのではないかとも思う。
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こんな感じなのです。大体ウデ一本作るのに3時間とか平気で掛かります。借り組みして塗ろうと思っていても、その借り組みすら16時間くらい掛かりました(^^;)。もう塗る根性も残っておりません(コックピット内は塗ったけど)。でも何の不満もないのです。PGはMGの3倍~5倍程度の価格設定がされていますが、作ってみれば絶対感じるほど「お得感」が強い。単純にコストと粗利のバランスだけでいったら、絶対バンダイはこれを作って儲けようとは思っていないと感じるほど、価格満足比が高いのです。
まだPGを一度も作っていない出戻りモデラーの方!ぜひ一度は作ってみるといいです。MGでの驚きが単なる序章だったと「痛感」するはずです(^^)。
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コメント
おはようございますバブシカです。
コメントこちらに書かせていただきます。
私もPGはガンダムとザクを持っています。
この二つはシリーズの当初発売された物なので、今の目で見ると多少不満の残る内容と云えますね。
特にガンダムは関節が弱いので遊んでいるとすぐにへたってしまいます。
プロポーションはMGに較べるとテレビ版に近いずんぐりむっくり体型で好みです。mk2も格好いい出来ですね。
最近のアイテムには興味がないんですけど、ファーストガンダムのメカが出たら欲しくなっちゃうだろうなあ。
投稿: バブシカ | 2005年11月 3日 (木) 08時53分
まいどです。PG既に作っておられましたか。ガンダムは確かに重量に対して関節の弱さが感じられたかも知れませんね(友人が作ったのを触らせて貰いました)。
マーク2もガワを全て外せる設計なので、その面での不安は否めませんし(持つとフワフワする)、重さに関してはガンダム以上でしょうから思い切って遊んじゃうとやっぱりへたるのかも。
ガンプラに限らず「準備が必要」な遊びはなかなか気軽に出来ない側面がありますね。既にブースとして構築されたエリアがあれば話は変わってくるのでしょうけれど。
ほとんどアイテムが出尽くした感もありますが、今自分がもし買う気になるとしたら、結構ファーストじゃないかも。いや別に他の作品で思い入れがあるものがあるわけではないのですが、漠然とファーストで残ってるのが、、、ゾックくらいしか思い当たらないものですから(^^;。1/144のグラブロとかあり得ない企画が通るなら話は別かも知れませんけどね。
投稿: クリス | 2005年11月 3日 (木) 22時29分
昨日から会社が連休ということで、なにかガンプラでも作ろうかなと思い、近所のヨドバシカメラへ足を運んだところMGmk.IIのVer.IIを発見。うろ覚えなのですが、このプロポーションのモデリングはPG版がベースになっているとか。以前、同様にPGモデリングがベースであるFGザクIIを作った際には、その黄金律を極めたような格好良さに惚れ惚れしたものですから、このMGmk.IIもきっと相当なものかと思われます。箱写真をみるだけでも悪役顔がなかなか精悍ですね。
結局、その場では購入を見送ったのですが(箱がデカいというただその理由で(^^;)、あまりゼータ系MSに興味のない自分でも気になる存在となりました。
PGも作りたいのですが、流石にお話を聞く限り時間に追われている生活を送っている現状では無理があるみたいですね。MGでもちょっとしんどいくらいですし。
話はズレてしまいますが、MK.IIの代わりにExtend MS In Actionのザクを買ってきました。動かして遊ぶ、という一点についてはMIAはやっぱり強い。ポージングをきめて同シリーズのグフと背中合わせに立たせると比類無きカッコ良さです。
でもやっぱり模型というのは自分で組んでナンボのところもあるんですよね~。mkIIVerIIは腰以外の関節がぐりぐり動くみたいだし、完成後も遊べそう。問題は作る時間がないことと、仮に完成できたとしても勢いでクワトロディアスを買ってしまう可能性百%なこと(^^;。
投稿: トムニャット | 2005年11月 4日 (金) 08時23分
まいどです~。ver.2僕も見ました。箱がちょっとかっこよさげなんだけど、自分的に前のマーク2も非常にかっこいいと思っていた(今でも思ってるし)上に、白黒両方買ってしまっていたので、今回はさすがに見送り気味。でも最低限だけ塗ってMIAみたいに動かして遊ぶのであれば、「アリ」なのかなぁとも思いますね。
PGは確かに時間が掛かりますが、僕がぜひ作って欲しいのは、その「コストパフォーマンス」を実感して欲しいからなのです。初代ガンダムが12000円でしたっけ?当時としては「えらい高いな」と思ったもんですが、いざ作ってみると「価格満足比」の高さに唸らされました。っていうかトムニャットさんが近所にいるなら、PGザク、あげてもいい(^^;くらいなのですが、これもゲーム同様テンションが低いときに同行できる代物ではありませんから、今はとりあえず「機が熟す」のを待つというところでしょうかね(^^)。
「Extend MS In Action」は見かけなかったなぁ。ちょっとフック。でも昨日はヤマダで久々にGFF「ディープストライカー」を
発見。8380円くらいで結構安い。でもってパーツのソリも少なくかなりかっこいい!でもな~(^^;。これって開封しちゃダメなのかしらって思っちゃうんですよね。あと白いクロスボーンも初めて見ましたが、意外と黒のがかっこいいと思ったり。
「模型は組んでなんぼ」。そうですね。僕もそう思います。棚に積まれているだけじゃそれは模型じゃない。っていうか「だったら作れよ!」と世界中から非難されそうな自分が言っても説得力ありませんね(^^;。
投稿: クリス | 2005年11月 4日 (金) 20時43分