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2006年3月18日 (土)

ファイナルファンタジーXII~その3~

最初に「ゲームをやらない人でも」と書いてしまったが、どうやらそれはさすがに難しそうだ。永田さんのように柔らかく軽妙な筆致ではないので、進展に一切触れずにブログを書き進めるのはやっぱし難儀なのだ。そんなわけでまたも、

 「ごめんなさい!」

である。やってない人にはなかなか面白みが伝わりにくい、つかちっとも面白くないかもしれませんけど、

 「このテンションにウソは付けない!」

のです。ですから今日からいきなり「濃い話」に入っていきます。

●ワイルドザウルス討伐の巻

★シナリオは「まだダウンタウンに降りてない」程度の進度です。
★戦闘テクニックに関するネタバレ、解説を含みます。

なんだかモンスターハンターのようなタイトルですが、物語の超序盤、ドラクエIIIで言えばまだ湖の塔に登る前くらいの段階で出会うことが出来る、超強敵「ワイルドザウルス」。ライブラで調べるとレベルは30。HPは6111。初見時のこちらの与えられるダメージは最弱の敵に30くらい。こちらのHPはマックス150くらい。彼がこちらに与えてくるダメージは、ほんの700ほど。

 倒せるわけない

普通はそう考える。今回は8のようにカードや合成があるわけじゃないから、普通にレベルを上げるか、強力な武具で身を固めるくらいしか選択肢はないかにも思える。最初の街は大きいがいきなりカジノがあって、そこで強力な武器が、、ということもない。

 でも倒せないかなぁと思う

僕はごくごく序盤の依頼をこなす。そして「ダウンタウンに住むなんとかじいさんに会え」と言われた段階で、閉鎖されていた通路の多くが解除され、行動半径が急激に広まったのを期に、確信にも似た衝動に突き動かされ、雑魚を倒し始める。

東の砂漠には最初期の雑魚と、ワイルドザウルス。そして行商のキャンプの先はまだ一度も足を踏み入れていない土地がある。

西の砂漠は東とほぼ同様の敵ながら、強さ、経験値が高い、FF11っぽく言えば「つよ」の雑魚がいる。まぁこちらが強くなっていけばもちろんその限りではないが、実際最初に倒す段ではかなりの強敵だ。1匹倒せば這々(ほうほう)の体(てい)である。

そしてその西の砂漠内で画面が切り替わった先には、これまた強い雑魚が出てくる。FF11っぽく言えば「とてとて」というところか。先ほどのダメージ、HPを思い返して頂きたいが、こちらに与えてくるダメージは50~60だが、HPは600ほどで、普通に交互に攻撃し合っていたのでは、まず倒せない。名をコカトリスという(東にも出てくるけどそっちは雑魚)。これも正直

 まだ無理か、

と思わせる。

ここでシステムに関して少し説明を加えると、物理攻撃、魔法攻撃、アイテム使用にはそれぞれコマンドしてから実行されるまでラグがある。アイテムが最も早いが、当然消費アイテムなのでコストが掛かる。MPは「歩くこと」で回復するので、敵がいない、もしくは攻撃される心配がないエリアで歩き回ってMPを回復し、ケアルで回復すれば、時間は掛かるが全快にすることは出来る。が、もちろん強敵と戦っている時はそんなわけにはいかない。

最初の街で買える武器や防具はごくごく初期のモノだけだが、ケアルと同時にファイア、サンダー、ブリザドの魔法も買うことが出来る。魔法はもちろんMPを消費するが、こと序盤の敵に関してはおしなべて物理攻撃よりもダメージは高い。およそ倍くらいはたたき出す。

そこで、こういうスタイルが確立される。

敵をターゲッティングし(この時点では敵に見つかることはほぼない)、魔法の準備をする。準備が完了していれば、接近して魔法の射程に入ると同時に発動するので、直後に「たたかう」で物理攻撃の準備をしながら、「逃げる」。

すると敵はこちらを猛追してくるが、魔法の射程の長さを活かして、敵からすぐさま反撃を食らうことなくこちらのゲージを溜め、物理攻撃の準備が出来る、という寸法だ。

つかすげぇつまんない話になってる・・・。まぁFFやってない人にも雰囲気を伝えたいので何とぞご勘弁のほどを・・・。

これで実質魔法一発分ダメージを上乗せ出来る。あとは回復を全てアイテム(ポーションで100回復)でまかなえば、実質回復しながら、徐々にではあるが敵にダメージを溜めていくことが出来る、という塩梅・・・の予定だった。

コカトリスと対峙し、予定通り敵のHPは徐々に削られていく。ポーションは1つ70ギル、大量消費はかなり痛いが、経験値次第では十分やる価値はある。

あと1撃で倒せるか、という段になって、いきなり僕の周囲に「紫の霧」が発生した。そしてそれとともにいかにも「お命頂戴します」という面構えのいわゆる「死に神」が姿を現した。

「なんだよおまえら・・・」

その刹那、こちらが被ったダメージ値「300・・・」。こちらのHPは200ほど。即死である。

「はぁ?」まちゃまちゃ並に口をあんぐりと開ける僕。

「まぁコカトリスに関しては許しといてやるか」。西の砂漠にはもう一匹見慣れぬモンスターがいる。とりあえずそっちを当たるとする。羽根の生えた半獣人のような敵だが、こいつはまだ一度も戦ったことがない。果たしてダメージは、、、「100!」。死にはしなかった、死にはしなかったが、こっちはこっちでまともにやり合って勝てる相手じゃない。

どうしたものか。

当初の「ワイルドザウルス」討伐はどこへやら。

「なにか見えないカベがぼくの前にあるんだ・・・」

塔矢アキラばりの絶望感を感じつつまずはコカトリスを倒すべく、思案を巡らせる。普通に斬り合ったら負ける。魔法を撃ち続けて倒すだけのMPもない。ましてや最後には強力な最後ッペを召還してくる・・・。

 面白れーじゃねぇか!

クリスの瞳の奥でキラリと何かが光った。よく見ればきっとそれは電球の形をしていたに違いない。そこで僕が考えた作戦はこうだ。

開幕ギリギリの距離から魔法を放ち、すぐに逃げつつ物理攻撃ゲージを溜める。最悪死に神を召還されても大丈夫なように画面が切り替わる近くまで引っ張ってくる。後は敵の周囲を回りながらMPを溜めつつ魔法攻撃を繰り返していき、あと一回しか撃てない、となったら物理攻撃に切り替えて「あと一歩」まで削る。そしてとどめに魔法攻撃で一気に葬り去る。

何が死に神のトリガーになっているのか、現時点ではわからないので、HP残量だった場合と、ターン数だった場合の両方に対応出来、かつ逃げ道も確保した作戦である。この時の泥棒にはこれが精一杯なのだ。

そして僕は勝利を収める。取得経験値はおよそ200。それまでの雑魚からの経験値が15程度であり、次のレベルまで600程度という状況下においては、非常に魅力的な数値だ。僕はここでレベルを10くらいまで上げた。

経験値的にも金銭的にもやや旨みが少なくなってきたが、以前とはかなり強さも変わってきたことだろう。試しにワイルドなサウルスに挨拶をしてくる。

 あっさり返り討ち。

まぁそうだろうとも。大体鳥の出来損ないすらまだ倒せないのだ。そう簡単にはいくまい。しかしもう自キャラを強くする道はないのか。

街を巡り、ヘルプファイルやら何やらをしらみつぶしにチェックしてみるが、それらしい強化法は載っていない。うーむ。八方ふさがりかと思えた矢先に、スキルを取得するライセンス表が脳裏に浮かんできた。

あれは敵から貰える「LP」さえあれば全て埋めることも不可能じゃない。もしかしてその中に何かヒントが・・・。

果たしてその予測は的中する。

「ミストナック」という見慣れぬマスがある。ゲーム中でその「ミストナック」に関する説明は一切ない。ただ、「そのマスを埋めちゃうと、他のキャラでその場所は埋めることが出来なくなる」ということくらい。

「結構不親切だな」

だったらマニュアルを読めばいいのだが、あいにくマニュアルは5mも離れた隣の部屋のコタツの上である。忙しい自分にはそれを取りに行くヒマなどないのだ。

「とりあえず試してみるか」

ちょうどあと5匹ほど倒せば一つ目の「ミストナック」のマスを埋めることが出来る程度にはLPが溜まっていたので、いさんで実行に移し、いざその威力を試すべく戦闘へ、、、。

最初に選んだのは「つよコカトリス」。召還獣ばりのエフェクトと共に、いかにも強そうな攻撃を繰り出す我が分身。ダメージは、

「75!」

おまえそりゃないだろう!何のために覚えたかわかんねぇじゃねぇか!つかミストナックの使い方はゲーム中で調べられない。それを知るためにははるかシルクロードの彼方にあるありがたい教典を取りに行かねばならないのだ。香取慎吾でも召還しようか。

しかし凝りもせず何度か試していると、ダメージに非常にムラがあることがわかった。低いときはそれこそ15とかの時もあるが、高い時は500を超える。

運頼みでも構わないからとにかく倒せなくはない。足りない分は物理攻撃で補填すればよいのだ。

ここでミストナックに関しての僕の推察も書いておきたい。

ミストナックは「そのキャラが埋めたところは他のキャラが埋められない」という特殊な条件がある。果たして最初のキャラが一番埋めるのに楽な箇所から埋めてしまってよいものか。ある程度分散して取得した方が良いのではないか。ましてや効果も不安定であるわけだし・・・。

しかし僕は決断する。

「どうせ全部埋める」

だったら最初のキャラを優遇するのは結果的に最良な気がする。僕は西で経験値、東でLPを溜め、ダウンタウンに降りる前に最後のミストナックまで覚えさせてしまった。

ダメージ値にムラはあるものの、二つ目のミストナックでも最大2400ほどの値をたたき出した。三つ目なら倒せるんじゃないか。

僕は期待に胸を膨らませてワイルドドラゴンにコマンドを合わせる。

ダメージ715。

そりゃあ雑魚にならかなり強力な一撃だが、6111のうちの700では、正直焼け石に水である。その後何度やっても一撃で葬ることが出来ない。僕はここで20回ほどロードを繰り返した(一度だけほとんど削ったときもあっただけに・・・)。
※ここで「ありがたいお経を取りに天竺へ向かうのです」とお釈迦様の声が聞こえていれば、もっと楽だったに違いないのですが、、、、「オラFFやっててそんなヒマはねぇだ(悟空違い)」

しかし半ばやけくそでリスタートを繰り返しているウチに、初めて「2HIT」と表示されたのを僕は見逃しませんでした。

「2HIT?」

ゲーム中のヘルプには「1撃」としか書いてない。なのになぜ2HIT・・・。それでもまだ教典を取りには行かないあたり、さすが天竺。道のりは遠い。

そこから再び何度も検証、チェックする日々が続きました(約1時間ほど)。そしてついに僕はミストナックの正しい使い方を体得したのです!ちなみにこれはマニュアルに書いてあることだけではありませんので、興味のある方は心して聞くように!つかこんだけ長く書いてきてようやく有益かと思われる話に踏み込んでいくワケです。みなさんお疲れ様でした。

まず右下の表示に注目します。△ボタンのマークとその横に「レッドなんとか」だとか「ディープちょめちょめ」だとかのワザ名が表示されているはずです。しかしその中には「カートリッジ」という今まで一度も見たことがない単語が出てくる時もあるはずです。そして色に関しても白いときとグレーの時がある。

そして同じ画面の左下には「R2でシャッフル」という操作に関する表示もあります。これを押すと右の表示がランダムに変更される(全く同じものになる時もある)。

これはとどのつまりこういうことだったのです。

・白で表示されているものは△ボタンで「連携する次のミストナック」として使用可能。
・グレーで表示されているものはミストポイント(MPでもある。区切られて最大数3)不足で使えないことを指します。

・カートリッジを実行すると、「その戦闘時に限りミストポイントが全快」し、続けて全てのミストナック技が使用可能になります(時間切れの場合を除く)。

・R2でシャッフルし、実行可能な選択時間は、連携が繋がるごとに短くなっていき、最初はゆっくり選べますが、最後には「運良く白ですぐさま△」を押さねばならないレベルになっていくようです。

・ミストナックのレベルごとに消費ミストポイントは異なり、開幕レベル1で始めていれば、カートリッジを一切選択せずとも開幕以外で2発撃つことが出来、3発目の直前にカートリッジを差し込んでいれば、3-1-1+3-1-1-1=0となって、シャッフルに成功しさえすれば5発のレッドを撃ち込むことが可能になります(ミストナックレベルが3の場合)。

・ミストナックはその連携内容と回数によって連携終了後に追加ダメージが発生します。これは複数の条件を満たしていた場合、より上位のものが優先されるようで、当然敵の弱点属性と乱数の影響を受けます。そしてこれがミストナックの最大の利点でもあります。

以下僕が確認した追加効果です。

・炎のインフェルノ レッドを3つ連携すると発動
・水のイラプション ディープを3つ連携すると発動
・土のカタクラズム 連携内容は未確認ながら8HITで発動
・アークブラスト  連携内容は未確認(曖昧な記憶では各2回ずつ以上)ながら7HITで発動

という感じ。ダメージはアークブラストのみ未確認でしたが、、、

ここでついに僕が初めてワイルドザウルスを倒した時のダメージを発表しましょう。


パラパラパラパラ

パラ・・

ドン!  「ダメージ7445!」
取得経験値 「2753!!」

美味しすぎる・・・(^^)。
正直言って安定して倒せるほど気持ちよくシャッフルが成功しませんが、それでも稼ぎには最高です。僕のレベルは現在20。もちろんまだ倒し続けます。アークブラストのダメージ、よく見てなかったけど「上一桁が2・・・」だったような気がします。スゲェ長々と書いてきましたが、要するに僕が言いたいことは「今回のFFはオレ好みだ!」ってこと。8を彷彿とさせます。

あ、ついでですので、もう少し対ワイルドザウルスのレシピをご紹介しておきましょう。
基本的に狙うのは「レッド×3+ディープ×1」のコンボ。レッドで開幕して、レッド、カートリッジ&レッド、ディープが理想形。運が良ければレッド×5でも倒せますが、レッド×3+ディープの方が安定します。メルトはレッドを3回入ってからでないと、選択肢が極端に狭まって非常に成立しづらくなってしまうので、あまりオススメできません。無事倒したらセーブして、すぐスタート→ロードをしましょう。彼はあなたの元へすぐに戻ってきてくれます(^^)。

いくら常連様でも今回はきつかったと思いますが、まぁこんな日はそうはございませんので、何とぞよしなに・・・。

ではでは!

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コメント

一言、濃いですねぇ……。(もちろんほめ言葉)
仕事の疲れによる眠気が吹き飛ぶ、興味深いレポートでした。
私は今日仕事が忙しくてFFできなかったのですが、明日から連休。
同じようにストーリーそっちのけでモブ退治中心に進めようと思ってたのですが、それだと同じ道を歩んでしまいそうです。

モンハンのハチミツ集めのくだりや、物量戦を見てても思ったことですが、プレイスタイルがどことなく似てる気がする……。
FF8は私も大好きでしたからねw

でも何か違うことがやりたいな、と考えてしまいます。
明日、明後日かけて頑張ってみますね。
それではお互い良いFFライフを!

投稿: BlueTasu | 2006年3月18日 (土) 02時19分

ちっすですBlueTasuさん、さすがに連日夜更かしは体に悪いですね。今は割と仕事も暇な時期なので、余計にFFに傾注してしまう自分がおります。

>モブ退治中心

僕はどうでしょう。たぶんそれ中心にはならないかなぁという感じですよ(^^)。とにかく戦ってるだけで幸せなので、具体的に明確な目標というのは現時点ではないですね。むしろ「二人目が入っても」同じように稼いでいたいという、作り手が聞いたら泣きたくなるようなプレイをしそうな気もします(^^;)。ですのでもし「モブに走る」のであれば、それはそれでアリだと思いますよ。

>FFは私も大好き

ネットで見たのはヘタしたら初めてかも知れません(^^;)。それくらい8は冷遇されてるので、素直に嬉しいですね。雰囲気に関してはキャラデザインのためもあってXの方が8に通じるものがありましたが、戦っている感覚、イレギュラーな手触りとでも申しましょうかね、これは明らかに8のそれに近いと思います。どれだけのプレイヤーがそう感じるか分かりませんけれども(^^;)。

>何か違うこと

ですね。僕は僕で僕の楽しいことを貫いてまいりたいと思います。つか最後までモチベーションが持つのだろうか・・・(^^;)。

ではでは!

投稿: クリス | 2006年3月18日 (土) 13時52分

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