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2006年7月23日 (日)

異質な印象

昔からいくつものゲームに触れていると、時折「ん?」と他とは違う何かを感じることがある。それは単純にグラフィックだったり、ちょっとした効果音だったり、ボタンの反応、表示の早さ、色遣いドット打ち、ゲーム性だったりするが、たぶんこれはかなり個人差がある情報だとも思うし、気付いたからどうだという話でもない。ただ、先日プレイしたシューティングに明らかにそのニオイを嗅ぎ取った。今日は何となくそんな話をしてみたいと思う。

まず具体的にどんなタイトルのどんなところに「異質さ」を感じたのかを列挙してみたいと思う。第一印象として見た目からその他のタイトルとは一線を画する衝撃だった最初のタイトルは、

 ゼビウス

やはりコレだろう。それまでの背景黒固定が基本だった画面に「陸地」が出現し、あまつさえそこには川が流れ、湖や砂漠や地上絵まである。そして飛来する敵のメタリックにしてソリッドかつ芸術的な動き。ほぼ同時代のスターフォースと比較しても敵のグラフィックパターンの美しさに関しては比べるべくもない。

ナムコは当時かなりのタイトルでそんな「質の違い」を見せつけた。順不同になるがバラデューク、妖怪道中記、源平討魔伝、ワルキューレなんかは私的にオンリーワンを感じたものたちだ。他のタイトルでもナムコのドット打ちとその「安定感」は自他共に認めるところだったと思う。

そんな見た目の衝撃がナムコだとするなら、プレイフィールの安定感、異質感が任天堂だ。世にスーパーマリオが登場した直後、雨後の竹の子のようにフォロワーが大挙して押し寄せたが、その全てがマリオを超えられなかった。
※強いて言えばソニックはいいところまで行った印象があるが、いざ冷静に「ジャンプアクション」「アスレチックアクション」として見ると、そのアバウトさはマイナスに見えてしまう。

他にもゼルダ、メトロイドの二本は、今でも(見た目は違えど)プレイフィールを受け継ぐタイトルがリリースされるほどの完成度であったし、それほど多くはないが移植のシムシティなどにもその「丁寧な仕事ぶり」が強く感じられた。

ちなみにそんな任天堂の凄さは、各ハードごとにしっかり存在する点にもある。

ゲームボーイでのポケモン、スーファミでのF-ZERO、64でのマリオ、GCでのピクミンなど、そのハードであるからこそ可能となったゲーム性の構築はシミジミ感心する。特にマリオ64の「ポリゴンフィールド内を普通に動かせる」プレイフィールは、それまであった「アローンインザダーク」や「ウルティマアンダーワールド」、プレステの「キングスフィールド」「バイオハザード」などと比べても出色の出来だったと思う。おかしな表現になるが、僕が最初に動かしたとき、

 「なんでこんなに普通に動かせるの!?」

って口にしたくらいだ。

「異質感」というのは「新鮮さ」や「洗練さ」とは違う。強いて言えば「天才」のニオイのようなものだ。例えば初代ドラクエにあって、FF12にはないものであり、魔界村にあってロックマンにないもの、ウィザードリィにあってその他の3Dダンジョンものにないものだ。

まぁ大体は新しいジャンルを感じさせるタイトルに多いのだが、僕が先日プレイしたのはジャンルとして新しいわけでも見た目に凄いわけでもない。もっと言えば何年も前に何度かプレイもしていたタイトルなのだが、今になって違いを感じた。そのタイトルは、

 「烈火」

言わずと知れたナグザットのファミコンソフトだ。当時からその難度の高さにはハンパない定評があり、今でもプレミアの付くタイトルだが、PSPでふと始めて見て感じた。

 「この手ざわりは、、、他にはない」

正確には昨今のアーケードゲーム、例えば彩京や同じ開発者と目されるバトルガレッガのそれには近いのだが、あのブラックバック&スプライトチラつきまくりのファミコンというハードにおいてのそれは、明らかに質の違いを感じさせた。

とにかくレスポンスに対する不満がなく、操作系に関して他社より一段上を行くハドソンのキャラバンの上を行く。加えてハドソンにはない「弾道、弾幕」の表現と多彩にして爽快感のあるパワーアップシステム。

1面ボスを倒すまでに何回コンティニューしたかわからないほど死にまくったが、
※まぁPSPの操作性の悪さも多少はあるだろうけど。
しっかりプレイしてみてしみじみ思った。

 「なんでこんなゲームが作れたんだろう」

と。実際難し過ぎて手放しで「ザナックより上」かどうかを口には出来ないが、ファミコンシューティングを10本選ぶとしたら確実に入ってくる。いやむしろ当時きっちりやり込んでいたら、括りを歴代シューティングとしてもベスト5入りしたかも知れない。えらく難しくてファミコンだから絵的にもそれほどでもないが、「シューティングは嫌いじゃない」という方はぜひとも今一度プレイしてみて欲しい。当時からやり込んでいた人、エミュでやりまくった人はともかく、僕のように「難しすぎて・・・」と思っていた人になら、今でこそ見えるものがきっとあると思うよ。★★★★☆。

以下余談。

「シューティングベスト10」と言えば他にはザナック、グラディウス、ダライアス、R-TYPEは固いところとして、他には何が入ってくるだろう。個人的なプレイ時間、投入コインで言えばバツグン、ゼビウス、レイフォース、エスプレイド、沙羅慢蛇なんかが入ってくるかな。あ、でもやっぱ「超連射68k」は外せないところか。でもなんか重要なタイトルを忘れている気もするし・・・。でもふと振り返れば東亜≠ケイブとするなら、ベスト10タイトル中2本入ったのがコナミ、タイトーという意外な結果に。シューティングと言えばコナミって印象があったけど、タイトーのシューティングもかなりやってたんだなぁなんて思ったりしたね。

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コメント

「シューティングベスト10」

ゼビウス(FC)
R-TYPE(AC)
グラディウス(FC)
1943(AC)
グラディウスⅡ(AC)
ザナック(FC)

あたりが上位に来るかなぁ。
って、10個挙げてませんが、他はなかなか甲乙付けがたいです。
プレイした回数、時間でいえばセガのSC3000とかでやったギャラガとかスタージャッカーとかが、挙がってしまうけど、なんかベスト10に入れるのは抵抗が。
スターフォースもよくやったかなぁ。FCでもACでもなく、セガSC3000で(^^;

自分はベスト1となると、やはりR-TYPEとなってしまうけど、今プレイしても面白いSTGとなると、ザナック、超連射68K、1943あたりになってしまいますね。暗記物は少々辛いかも、です。

投稿: 竜駆 | 2006年7月23日 (日) 22時57分

ちす竜駆さん、クリスです。毎度!1943がこれだけ大きく取り上げられるということは、よほど思い入れもあるし、それに応えるだけの中身もあったということなのでしょうね。1942は正直ファミコン版の印象が悪く、個人的にはゲーセンでのこの辺りのカプシューはエグゼドエグゼスのみだったので、1943っていうと「んんんんと・・・どれだっけ?」って感がぬぐえなかったりして(^^;)。でも今やってもかなりファミコン版も出来のいいオーラが出ているし、元ゲーは言わずもがなだったのかもしれませんね(笑。

SG1000系の思い出とかって僕が未経験な分全然わからないのですが、マークIIIとかの記憶を振り返ると、

 そういう思い出があってよかった

って思いますね。ぶっちゃけ今でもエミュで触れることは出来るのですが、正直楽しめなくなってる物の何と多いことか。当時だからこそ得られたモチベーションと感動は今からだと記憶喪失にでもならない限り不可侵ですからね。ちょっぴり羨ましく思いつつ自分にもそういう記憶があって良かったな、とも思います(^^)。

投稿: クリス | 2006年7月24日 (月) 23時34分

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