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2006年8月20日 (日)

ロコロコ

Locoroco 僕はかねがねゲームの面白さというのは「モチベーターとしての質の高さ」だと思っている。要するに「面白いと思わせ続ける仕組み」がどれだけ上手く仕上がっているか、こちらのエンジンを回し続けるだけのガソリンをどれだけ潤沢に供給しつづけられるかが最も面白いゲームに求められていることだと思うわけだ。

もちろんその中にはゲーム外でのやりとりも含まれる。FFやドラクエ、ポケモンを僕が好んでプレイするのもその為だ。要するにみんなでやるからこそ楽しさが増幅される、そこでしか得られない娯楽性が発生するというわけだ。だから基本的に自分の周囲もしくは世界的に売れているソフトの方が、二次的ではあれ多くのモチベーターを内包しやすいと言えるだろう。

最近傾注している極魔界村もそうしたタイトルだと言える。社会人になってオフラインでのつきあいが継続している友人が凄く少なくなった状況下に置いて、気の許せる友人が自分以外に3人も購入しているタイトルというのは、正直非常に珍しい。それも前述のミリオンタイトルでもないのに、だ。だからこそそうしたコミュニティは非常に濃いものとなりえるし、事実とても居心地が良い。

が、時としてそれは唐突に瓦解する。っていうかそんな大げさなモンじゃない。ただこないだの休みに娘が店頭で触ったとあるゲームがあまりにも面白いからぜひ買え、というのだ。っていうか自分はさほど食指を動かさなかったのだが、「そう言えば・・」と思ってファミ通を読み返してみると、こっそりと評価が絶大なのである。2.71も動くようになり、気分も大きくなっていたので、思わず買いに行ってしまった。

 ロコロコ(LOCOROCO)を。

ロコロコを起動するとSCEのロゴが表示されるだけで制作メーカーの表示はない。実際SCEが自社で作っているかどうかはわからないが、正直なところ、

 ソニーが作ったソフトの中では5指に入る

出来だと思う。いや、残り4本が全部グランツーリスモとか言うつもりはないですよ。ってそうは言ってもGT以外に思い浮かぶタイトルも、これまたなかったりするわけですけど・・・。

今日はそんなロコロコの魅力を地味に語ってみたいと思う。コレを読んでロコロコが欲しくなっても僕は責任持ちませんし、逆にちっとも欲しくならなくて「読んで損したゼ!」という場合も責任は持てません。ご了承を。

●ロコロコとはどんなゲームか

 大体このブログを読んで下さってる方というのは、そもそも普通の濃度のミノフスキー粒子などモノともしない方ばかりだと思うので、あえてコアな表現からアプローチしちゃいますと、、、

 ロコロコは非常にファジーでキャパの広い受け皿とファンシーで敷居の低いハードルの両方で猛烈にライトユーザーに訴求するやり込みゲー。

と言う感じ。直感的でわかりやすい操作系と安易なゴールで序盤とてもプレイヤーを引きつけ、その結果得られる選択肢が次の目的意識を絶妙に刺激する。もう少し具体的に説明すると、、、。

●ロコロコの操作と流れ

使うのはLRの二つのボタンと○ボタン。Lを押せば左に画面は傾き、Rを押せば右に傾く。注意したいのはキャメルトライのようにグルグル回るわけではなく、あくまで15度くらいかな、傾くだけ、という点。そして両方を押すと画面がやや下方に押し込まれる感じになり、話すと「ビョン」と弾かれるように動く。中央にいるロコロコはそれに応じて左右に転がり、跳ねたりするというわけ。

ロコロコはなんだかよくわからない食べ物を食べることでどんどん膨らんでいく。大きくなることで得られる見た目の「てれり」とした感覚も気持ちいいが、ジャンプを含めた操作感にもそれは如実にフィードバックされる。表情のあるロコロコをとにかく動かしているだけで楽しい気分になるのだ。

気持ちよく太ったところで○ボタンを押すとキングスライムは小さなスライムに分裂する。そうすることで狭い通路を通ったりレミングスよろしく分業したりも出来るというわけだ。合体するときは○を長押しするだけ、とこれもわかりやすい。

僕が感心するのはこういうファジーな見た目と演出がなんだかスゲェ技術に裏付けされているんだろうなぁということ。正直グラデーションバリバリというわけでもトゥーンシェードガリガリというわけでもないグラフィックは、止まっている状態では大したインパクトを持たない。がしかし動いている彼ら
※最大20匹となるスライムたち
それぞれがいろんな表情でこちらを見つめる様は何とも愉快!つか娘が心を奪われるのも無理ないという感じなのだ。

●やり込み要素

そんなでらカワイイロコロコたちだが、それぞれのマップをクリアする課程でいくつか手に入るものがある。まぁ「ただクリア出来ました」、ではそれほどテンションを高くするのは難しかろう。当然とも言える。

それはメインゲームとは別の「ロコロコハウス」で使うことが出来るアイテム。これはどうぶつの森のようにたくさんのアイテムの中から自分の家に配置することが出来るというものなのだが、決定的に違うのは、「その家の中にロコロコを走らせることが出来る」点だ。わかりにくくて申し訳ないが、ピタゴラスイッチやインクレディブルマシーンのように「ある地点で落ちて、ある地点で移動させ、ある地点で風車を回し、ある地点にある階段を上って、、」という箱庭を作ることが出来るのだ。

見ていてこれが何とも愉快。些細なズレで結果が変わったりもするし、動いているロコロコの表情も楽しい。当然のようにたくさんあるアイテムは全部欲しくなるし、ニクイのは複数ゲットすることにも意味があるという点。ただ見て楽しむだけじゃなく、自分で作り出す面白さ、工夫する楽しさ、集める楽しさまでも同時に満たす素晴らしいコンテンツとなっているのだ。

ちなみにそのアイテムはゲーム中に隠されたムイムイというキャラを助けることでも手にはいるが、ゲーム中食って食って食いまくったよくわからない食べ物をコインとして遊ぶことが出来る「UFOキャッチャーライクなミニゲーム」でも手に入れることが出来る。つかそれがまたニクイ!「★の数によって手に入るアイテムのレア度が異なります」だって。そりゃ★3つが欲しくなるに決まってるじゃないの!でもって大量にコインを集めて一気にプレイすれば★1や★2を掃除出来ちゃうシステムなので、★3をより安易に狙えるようになるってぇのも上手い。

●まだあるイイトコロ

Locoroco2 ゲームはとってもファンシーでかわいい画面ばかり。コレが何と!セレクトボタンを押すだけで写真も撮れてしまう。←その写真(原寸大)。安直にセーブされるので取り回しも楽チン極まりなく、意味もなく撮りたくなるお手軽な方法。当然ゲーム中でも見ることが出来る。

そして絶対触れておかなければならないのがその音楽。何語だかわかんないけどとっても「ユルイ」メロディはテレビCMでも流れているが思わず「適当に口ずさみたくなる」名曲。つか僕はかなりコレでやられました。なんつかスゲェ好きですね。PCに繋げて音を抜き出せないもんかと思うほどです。とりあえず↓公式サイトに行くと
http://www.jp.playstation.com/scej/title/locoroco/
鳴ってますが、本物はもっと音がクリアで歌詞もあり、聞き心地がいいです。

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とにかくデザインセンスがバツグンに良い。その昔「ぱらっぱらっぱー」がその突き抜けたセンスで旋風を巻き起こしましたが、自分的にはこちらの方がずっと今風で女の子ウケが良い、そうこのキャラはかなり女の子にもイケると思いますね。操作もわかりやすく、思わずPSP本体ごと体まで傾いてしまったりするかも。

 ここで僕らしいコアな視点で見るなら、、、

そう、このロコロコは対任天堂DS兵器とも言えます。とにかくPSPの「強面」な面、「マニアックなイメージ」を払拭するために送り出した身も心も柔らかなミサイル。今はそれほど大きな評価に繋がっていませんが、伊達に「ロコロコパッケージ」をリリースするだけのことはある気合いの一本だと僕は思います。DSでは女の子受けするゲームが多数リリースされていますが、個人的には「ぶつ森」の50%くらいはバリューのあるタイトルという印象ですね。★★★★☆!

個人通信:つかこのソフトをネタに新たなコミュニケーションが生まれる可能性もかなりあると思うなぁ、って誰に言ってるかわかりますよね?(笑。

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コメント

なるほど、とある理由がロコロコならわかりますね。
BlueTasuです。こんばんわ?

ファミ通を見て、かなり惹かれたゲーム、ロコロコ。
正直買おうかどうしようか、ブログにもちょこっと書いたけど、実は非常に迷っていました。
でもね、でもね。やっぱりお金が惜しいんですよ。ためらってしまいます。
でもこの評価を鑑みるに、やらなきゃハドソンかなぁ、とか思うわけです まる

>ソニーが作ったソフトの中では5指に入る
私の中ではソニーの名の下で売られたゲームは案外もっていたりします。
その中でも、ICO、ワンダと巨像は 『PS2はこれのために買ってよかったと思えたゲーム』 でしたね。
まさしくツボを鋭く抉ったゲームでしたよ。
他にも兄弟で、みんなのGOLFは定番でしたしね。
でもグランツーリスモみたいなリアルレースゲーはとても苦手で手をだしていません。一番売れてるんだけどね……。

>音楽
ロコロコがほしい! と思ったその最大の理由がこれだったりします。
聴いたことはないのですが、聴こえてくるんですよ、よさげなリズムが!

>ミノフスキー粒子
スパロボとかやっててもよくでてくる単語なんですよね。
でもぶっちゃけ、ミノフスキー粒子とはなんぞや?
できれば15文字以内くらいで教えてくださると助かります。

>個人通信
誰に宛てているのやらさっぱりですが、確かに女の子にウケそうなゲームだなぁ、とは思ってました。
操作も簡単、見た目もユニーク。売れなきゃ嘘だよね、とか思うのですが、やっぱりあんまり売れてない?
こういう良作が埋もれていくのは惜しいですね。

投稿: BlueTasu | 2006年8月20日 (日) 03時12分

PSP欲しくなったのは、このゲームの為だったりします。
「ピクミン」とか「IQ」の臭いがして凄く気になるんだよなあ。

投稿: バブシカ | 2006年8月20日 (日) 04時38分

ちすBlueTasuさん、バブシカさん、クリスです。大体子供が寝るのが10時過ぎなのですが、そっからほぼずっとロコってました(^^;。つか2面でずっと足止め食らってるというか、難しいわけじゃないんですが先に進めずにいる感じ。ってふと思い返せば某アクションゲームも2面で止まってたっけな。まぁそれはそれとして。

まぁお二人とも気にはなっているけどどうしようというところのようですね。別レスのトムニャットさんもかなり買いたい指数が上がってらっしゃるようでしたし。
ちなみにオフの友人曰く「個人的に体験版をやった限りではさほどでもないけど音楽は最高だね」とのこと。僕もそう思うぜ。つか今日初めてCMを気にして見てたら歌詞が表示されてんのね、何言ってるか全然わかんないところがスゲェイカス!
それにゲーム中ロコたちが歌うシーンがあるのですが、よーく見ると、

 歌詞に併せて口パクしてるっ!

凄すぎ。っていうか冷静に考えるとソコまでする必要ない気もしないでもないけど、そういうコダワリは素直に評価しちゃいますよね。

まぁあんまし煽りすぎて買ったらつまんなかったってことになったら申し訳ないので、話7分くらいで聞いて下さいまし。今日もロコの事書きましたしね(^^)。

>ミノフスキー粒子

とりあえずウィキペには

「ミノフスキー粒子が散布された空間では電磁波(マイクロ波~超長波)、赤外線、一部の可視光線は伝わることができない」

とありまして、「MS戦に説得力を持たせる為の粉」というのが15文字の使い方としては丁度良いところではないでしょうか(笑。

投稿: クリス | 2006年8月21日 (月) 02時46分

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