つよきす小説~番外編3~
ソフトガレージから番外編ノベルの第三弾が発売されたので、さっそく購入。全部ではないがパラパラと読んでいる。つか小説というのは基本想像力の娯楽であるからしてイマジネーションが豊であればあるほど楽しめるハズである。が、しかしそのイマジネーションは所詮本人のキャパ以上には伸びることはなく、例えばセリフ一つとってもプロの声優が本気で口にするものと比較して、より以上のイメージを喚起するのは容易いことではないだろう。
僕はそんなわけでつよきすを非常に大きく評価しているのだが、こうしたノベライズに関してもその影響が色濃く出る。要するに
本人の声が聞こえるかどうか
なのだ。思い入れが強ければ強いほど、例えば交換日記、まぁ実際それの経験者は少ないだろうから、先生との連絡帳でもいい、常日頃頻繁にコミュニケーションを取っている間柄であれば、
文字を見て声が聞こえる
のは何ら不思議なことではないはずなのだ。特にそれが口語体であるならなおのこと。だからこうした小説、アニメやドラマのノベライズというのは、普通の小説とは違って「お手本がある映像のないアニメ」という文字にすると何ともよくわかんない表現になってしまう「ちょっぴりイレギュラーなメディア」と僕の中では捉えている。だって、「アニメ化されたら声優に幻滅した」なんて経験はそれなりにマンガをよく読んでいた人なら誰しも身に覚えがあると思うし。
※個人的には神谷明のケンシロウはキツかったね。あと原作者がいつもイメージしてセリフを書いていた、と言われた「山田康夫のコブラ」も正直自分にはキツかった。既に野沢那智で完璧刷り込まれた後だったので。
→余談ついでに。「山田康夫のコブラ」はPCエンジンのCD-ROMゲームでのみ実現している。映画版はトミーとマツの松崎しげる。テレビ版「スペースコブラ」が野沢那智。
そんなアニメやゲームのノベライズだが、何が重要かってそりゃもう
「声が聞こえるかどうか」
が命だと思うワケデスヨ。そのセリフがそのキャラクターの口にするものであることを脳が認識するかどうか。要するに
「こんなセリフは言うハズねぇ!」
と思ったらそれはもうノベライズとしては失格。話として面白いかどうかより、「別人」もしくは「偽物」、あるいは「そっくりさん」がしゃべってるってことになってしまう。「オレのスバルを返せ!」なのだ。
この番外編3は番外編1を書いていた人でも2を書いていた人でもない人が4編のうち2編を書いていて、その内容があまりにもツライ。シチュエーションはつよきすをして十分考えられ得るものなのだが、いかんせんセリフが生きてない。声が聞こえないのだ。「オレの乙女さんはそんな言い方はしない!」のだ。
つかなんでこんな悲しいモノが出来上がっちゃうんだろうって思った。担当とか誰かつっこんでやれよって思った。愛を注いでいたのがタカヒロさんだけだったの?彼がいなくなったらつよきすはおしまいなの?って思った。
とりあえず番外編2の方がオススメです。今のところ。番外編1は未だにアマゾンから届きません(涙)。つい先日店頭で見かけたのに・・・。「待つしかないか(cv次元)」。
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コメント
その最後のセリフはカリオストロから1人だけ脱出できたけどルパンが帰ってこなくて状況を見守るしかなかった次元の呟きですね、と細かくつっこみながらこんばんわ、BlueTasuです。
確かにノベルや漫画等でアニメ化したあと、声を聴いて違和感を感じることってのは絶対あることですね。
ドラえもんなんか未だに違和感が物凄いですし (この場合は声優の交代なので本文の例には当てはまらないですけど……)。
ノベルに関して言えば、私はその思いをドラゴンクエストの小説で感じたことがあります。
つか、ドラクエの主人公たちは喋らないのですが、彼らと共に旅をしてきたユーザーは、なんらかの声なき声を聴いているハズだと思うんですよ。
で、それが小説化したときに感じてしまったわけです。
「俺の勇者はこんなセリフいわねぇっ!」
まぁそれ以来ドラクエ小説は読まなくなりましたし、なんらかの作品から派生した別ジャンルの作品、というのも触るのをためらうようになりました。
つよきすにハマった私が、ノベライズとかに手を出さないのもそのためです。
投稿: BlueTasu | 2006年8月 2日 (水) 02時12分
ちーすBlueTasuさん、クリスです。今日は久々につよきすをプレイ(PS2乙女さんルート)。つかやっぱつよきすはいいですね。竜鳴祭ドラゴンカップのカニの解説は何度聞いても最高です(^^)。カニの存在がつよきすを他のギャルゲーと大きく差別化している柱の一つと言っても差し支えないでしょうね。
※他はスバルとフカヒレ、土永さんかな。
さて、
>俺の勇者はこんなセリフいわねぇっ!
ですが、全くもってその通りと言わねばなりませんね。つかつよきす小説の話に戻りますが、ディティールに関する解説に関してもそれを感じました。要は「プロレス用語が出過ぎる&説明がない」。つよきす本編がそうであったならまだしも、その世界観を踏襲したノベライズがプロレスオタクに汚されるってのはハッキリ言ってガマンならねぇと言うか、普通に引くというか、二度と書くなというか。アンタの文章からはキャラの声が聞こえねぇんだよっていう感じ。
レオとエリカという名前で呼び合う関係になった二人が組み手をし、レオが完膚無きまでに負け、乙女さんに修行を受けてエリカに再戦するという話なのですが、シチュエーションはいいと思うのです。でもレオが本気で修行してお互いが本気でやり合う課程でそのまま組んずほぐれつのエロに走るというのは、(他のギャルゲーならまだしも)つよきすでは許せない。俺の知ってるエリーなら絶対真剣勝負にエロを持ち込むのを由としないし、俺の知ってるレオだってそれがエリーの望むモノでないことくらいはわかるはず。つか読者をナメんじゃねぇ!っってBlueTasuさんに愚痴ってもしょうがないんですけどね(^^;)。
ちなみにその後の3話は2巻を書いていた人にバトンタッチして、テイスト急変。つか普通に声が聞こえるようになったし、ちょっとした仕草描写も各人がきっちり「やりそうな」ディティール。御門さんはわかってらっしゃいます。アンタが全部書けよ!って感じ。つかエリーの話はアンタ頼むから書き直してくれって感じ。つかある意味
なんで御門さんが後なのかわかった
気がしましたね。最初にイイ方読んだらあと続かないですから。つか4巻はついに素奈緒ちゃんが登場。PS2で描けなかったエロい彼女を思う存分描ききって欲しい!まぁそんなわけでアレですよ、とりあえず「ソフトガレージの番外編3の第3話」や「番外編2」は読んでもイイと思います。声が聞こえますよ(^^)。
投稿: クリス | 2006年8月 3日 (木) 02時01分