T-レックス
ティラノサウルスと言えば肉食恐竜の王様というイメージがある(ティラノサウルスとはラテン語で"凶暴な王様トカゲ"だそうな)。が、正直僕の中ではアロサウルスとの差をさほど感じたことはなかった。まぁそんなのは小学校低学年レベルに触れた図鑑による記憶でしかないのだが。
しばらく前になるがNHKアーカイブスという番組でティラノサウルスが取り上げられた。さして特別な興味があるわけではなかったが、これがなかなかに面白い番組で、僕が知らなかったティラノのことがいっぱい紹介されたので、何となくその話をしてみたい。みんなも「ほほぅ」と思って貰えたら嬉しい。
まず最初に断っておかなきゃならないのは、僕はこの番組を最後まで録画し損ねていて、全部は見てないということ。なので、ある意味とても重要な
恐竜(ティラノサウルス)たちはなぜ絶滅したのか
に関しては全く触れることが出来ない。僕が書くのは
「ティラノサウルスの強さ」
についてだ。まず紹介されたのはその歯。右の写真がその拡大図なのだが、歯の縁には「もう一つの歯」のようなのこぎり状のギザギザがあり、ステーキナイフのようによりスムーズに獲物をかみ切ることが出来るようになっている。
また、その歯一本一本の根本には丸い空間がある。最初はその方が獲物を逃しにくくなるのかとでも思ったが、実際はそれによって3倍~4倍の強度を得ているという。丸い部分が力の付加を分散させ、折れるのを防ぐというのだ。
※その機能は最先端のダイヤモンドカッターにも使われているという。6800万年も前に。
また、ティラノの頭蓋骨を見てみると虎やライオンのそれと比べて穴が多く、一見すると華奢な印象を受ける。しかし実際は筋肉と骨を繋ぐ衝撃を吸収する多関節構造であり、凄まじい顎の力で思いっきり獲物に噛みついても歯を折る心配がないという。
またティラノサウルスの仲間には、イノシシにあるような特別に嗅覚が発達した動物に見られる器官を持ち、同時代の恐竜の中では聴覚を司る器官も特に大きく、他の肉食恐竜が気付けないような低い鳴き声や薄い臭いすら察知したという。そしてティラノサウルスは優れた視覚で物を立体的に把握出来たという。
※恐竜キングのキャラクター商品を見るとそれがよくわかる。他の恐竜はどれも頭の左右に目があるのに、ティラノだけ正面に二つ並んでいるように描写されている。
またティラノサウルスは6トンもの体重を無駄なく支える為に体の中心に後ろ足があり、前後のバランスを無理なく取ることが出来る。移動の際も体はほとんど揺れず、無駄なく高速に(時速は20kmほどだったという)大きな歩幅で移動した。これはゴジラや僕らが小学生時代に見た「のび太の恐竜」に出てくるティラノサウルスと違い、とても理に叶っている。今ではほとんどの博物館で「ゴジラスタイル」の標本陳列は変更になっているという。
ティラノサウルスは1億6000万年の恐竜の歴史の最後に登場した。それぞれのパーツは洗練され、文字通り最強の王として君臨したのだ。
つかこのままじゃぶっちゃけスゲェ寝覚めが悪い。
なんでこんなスゲェヤツが絶滅しちゃったんでしょうか。氷河期とか隕石とか細菌とかまぁよくわかんないわけですけど、こんな↑情報を知ると、
みんな食っちゃったんじゃないの?
って気にもなります。だってティラノに傷が付けられるのはティラノだけ、とか紹介してるんですよ。食物連鎖の頂点がスゲェ大食いで天敵知らずだったら、、、そりゃ絶滅するんだろうよって思いますもの。
ま、昔の話やそれに伴って人間がどうこう言うつもりはありません。とりあえずジュラシックパークやキングコングのように、日常生活にこんなバケモノがいなくてよかったなぁと思う次第ですな。夜道でこんなのに襲われたら、、、ホントよかったよ絶滅しててくれて。
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