« 軽く日記ぃ~ | トップページ | 楽しいゲームとは »

2006年11月25日 (土)

タイタンの戦い

昔見た映画をたまたま見る機会があったのでちょっとだけ触れてみる。このブログの読者様で「タイタンの戦い」をリアルタイムで知っているという方はどれほどいるだろうか。

僕が小学生中学生というと、プラモやゲーム以外にも鉄道や切手やもちろんアニメなんかに傾注している連中もいっぱいいて、そんな中には当然のように映画好きもいた。当たり前のように買ったパンフレットを、いっぱい入ったダンボールから部屋一面に並べた様は、子供心に強い訴求力を持って僕にも迫ってきた。コレクター気質ってのはこういうところに芽があるのかも知れない。

そんな映画好きとは言っても所詮は小学生がチェックするレベル。怪獣も怪物も出ないようなドラマやサスペンスにはとんと興味なんざない。こちとら東映マンガ祭り、東宝マンガ祭り世代なのだ。っても今じゃそんな映画館が一つも残ってないってんだからホント時代だよなぁと思うけどね。

そんなクリーチャー系の映画が大好きな小学生は、当然のようにスターウォーズやキングコングやETなんかもジャストミートしていくわけだけど、そんな中にあって僕個人が非常に惹かれたキーワードがある。「ストップモーション撮影」と「アーマチュア」。つかうろ覚えなので違ってたらゴメンだけど、要するに「各関節が稼働するミニチュアを一コマ一コマ撮影して動画を作り出す特殊撮影」。

とにかくプラモ全盛の頃ともなると関節が一つ多いだけでワクワクしたもんで、
※だから指が初めて動いた1/100ガンダムmkIIとか1/144で指が動いたハイコンプリートモデルとかは猛烈に訴求されちゃったりしたね。
映画の中の一体限りのものとは言えまるで本物並に動くミニチュアは、まさに羨望の的だったりしたのだ。

その中にはギズモだとかサイボットゴジラなんかも含まれるわけだけど、ある時僕はある作品に接触した。

 「シンドバッド 七つの海の冒険」(※タイトルうろ覚え)

深夜か早朝かはたまた日曜の昼下がりか、テレビを付けると正直今風とは言えないカスれた映像の中に、六つの腕を持つモンスターが剣を振り回している。

 「なんだこれ!?」

きらめく剣先とどう考えても人間が入っているとは思えないウエスト。着ぐるみが当たり前だった僕のSFに、そいつは音を立ててどなり込んできた。

 「凄すぎる・・・」

一目見てそれがコマ撮りだとわかるほどの「なめらかじゃない」動き。しかし空想上の化け物はそもそも僕らの知らない動きをしてしかるべきなのだ。だからむしろ人間が入って流麗に舞うような化け物よりもこいつの方が遙かに「リアル」に見えた。

以来僕は目を皿のようにして新聞やらTVガイドやらをチェックするようになる。とにかくビデオもろくに出ていない頃、頼りはテレビ放映しかないのだ。そして実に5年ほどの歳月を掛けた果て、ついにまとめてシリーズが放映される日が来た。

僕はビデオを構えつつテレビにかじりつく。ガイコツやミノタウロス、サイクロプスなどのメジャーなモンスターが大迫力で動き回る様は僕の期待を全く裏切らず、エイリアンのH.Rギーガーと並んでレイ・ハリーハウゼンの名前を胸に焼き付けることとなった。

そんなシンドバッドシリーズは1970年前後の作品が主だったが、80年以降に唯一作られたのがタイトルの「タイタンの戦い」だ。つかこれまたうろ覚えなので間違ってたら突っ込んで欲しいけど、レイ・ハリーハウゼンが噛んだ作品はこれが最後だと思う。当時はそのことも意識せずに映画館に足を運んだんだけど、やっぱりモンスターが最高なのだ。ペガサスやオーガ、ラストのクラーケン(イカタコじゃないタイプ)はもちろんだけど、特に素晴らしいのがメデューサの首。ヘビの髪の毛がうごめく様はもはや芸術!「これぞSFの中のリアル」とでも言うべき出来で、PS3やらフルCG映画やらが作られるようになった今でも、全く輝きを失わない「職人技」に久々に触れた気がした。

まぁ「経験値」がものをいう感性なので、今の人が見ても「はぁ?」ってなるとは思うけど、2Dのドット絵とかも同じような印象で後の世の人間からは、評価される日が来たりするのかも知れないね。

もう少し続ける

最近のクリーチャー系というとやはりまっさきに思い浮かぶのはハリーポッターとロードオブザリングだろう。どちらもCGでまるで本物のように生み出されて僕らの目の前に現れた空想上のモンスターたち。スターウォーズのジャージャーやセブルバも同様だが、ふとスターウォーズの1作目を見比べてみると、意外というか、昔のモノの方がよく見えたりする。

この場合の「よく」というのは言葉を換えれば「迫力があるように」もしくは「リアリティがあるように」と表現してもいい。要するにCGで作られた怪物は、「まるでゲーム画面」のようなのだ。いくら画質が良く解像度が高くても、ゲームで見慣れた、いわば描かれた怪物と、実際に粘土やらゴムやらで作られた怪物だと、根本的な存在感が違う。

これはもしかしたら映像技術の過渡期ゆえのことなのかも知れないが、なんつか「だまされない」のだ。

僕らの目は日々進化するゲーム機の映像に慣れきっている。テレビより細かな映像を人間の目が拾いきれる限界の書き換え枚数で、汚れや、唾液や、傷口や、その他いろんなものが本物に見えるように、描き出されていく。

 でも所詮は本物じゃない。

SF映画に使われる本物と見まごうばかりのマット画という絵があるが、だからと言ってセットの必要性が本当になくなるとは思えない。そこにある水や煙や炎は、どこまで言ってもやはり本物にはなりきれない気がする。少なくとも絵に描いた餅は食べられないし、対岸の火事でヤケドは負わないのだ。

そこで話を「ミニチュア」に戻す。コンピュータ上の絵と実際に作られた人形。どちらも人の手によるものに他ならないのだが、美術品に絵画と彫刻があるように、陶器にも見て楽しむ物と使って楽しむ物があるように、その価値と意味は異なる。CGという技術がもたらした恩恵は確かに絶大だとは思うけど、あくまで僕個人としては職人が実際に作り出すミニチュアやモデルに大いなる魅力を感じてしまったりするのだ。

|

« 軽く日記ぃ~ | トップページ | 楽しいゲームとは »

コメント

こんにちはクリスさん。右利きです。
自分もクリーチャー好きなので、ハリーハウゼンにはグッときます(ヒロインのセクシー衣装にも)。
CGが過渡期にあるというのは、自分も賛成です。
モンスターの大群を描けても、違和感のない人間は描けないんですよね・・・
でも、いずれは克服されると期待してます。

投稿: 右利き | 2006年11月25日 (土) 18時26分

レイ・ハリーハウゼンといえば「アルゴ探検隊の大冒険」を思い出す、ぴちょんくんです。
当時TVで見て、スケルトンなどのクリーチャーの動きに唖然としたものです。
そのため、RPGなどで出てくるスケルトンなんかを見るたびに思い出しますね。
他にもガーゴイル(?)や巨人なんかも印象に残っています。
こういった昔の名作がDVDで見れるのというのも感慨深いですね。
ほんと、良い時代ですよ。

投稿: ぴちょんくん | 2006年11月25日 (土) 21時06分

はじめまして、SOUと申します。

「アルゴ探検隊の大冒険」は子供の頃、深夜放送で観た記憶があります。
青銅の巨人、骸骨戦士などに心躍らせました。
あのカクカクした動きが、実際に骸骨が動いたらこんな感じ?と思わせますよね。

SWも確かにEP4再編集版にCGジャバが出ていて、違和感を覚えました。CGヨーダもあまり愛着がもてません。

ウルトラマンなども昔の煤けた感じの映像の方がリアルに感じるのは、なぜなのでしょう。

投稿: SOU | 2006年11月26日 (日) 20時40分

はじめましてSOUさん、クリスです。コメントどもです。こういうコアな話にコメントが付くと嬉しくなりますね(^^)。いろんな人が見てくれていると思うと、ゲーム以外の話もどんどんしていきたくなるというものです。

CGジャバとかはたぶんまだまだ綺麗になるというか、今作るとまたかなり違った物になるんじゃないかとも思いますが、どちらがいいかという趣味嗜好に依存した話になっちゃうと、さすがに僕の世代ではまだまだミニチュアやパペットに軍配が上がりますね。ウルトラマンの話もそうですが、美化される記憶というのは、歳と共に変化していくわけじゃないですか。「美化」っていうくらいだから。で、その変化ってのがクセモノで、名画のフェイクのように簡単にはマネ出来ないものなんだろうと思ったりするわけです。ドライブラシでハゲチョロを表現するようなわけにはいかないというか。

記憶をリセットすることが出来ない以上、想い出を超えるのは容易じゃないかもしれませんね。

投稿: クリス | 2006年11月26日 (日) 23時44分

またまたSOUです。

そうなんですよね。
思い出は美化されやすいですよね。
ただ、それにプラスしてチープな表現というか簡素化した表現というものは、脳内イメージで補完(*1)されるため記憶に鮮明に残るという利点も作用しているののかなと思います。

私事(主観)で恐縮ですが、DISKSYSTEM版ゼルダの伝説など1作目(8bit)が強烈な印象が残っていて、SF版「神々のトライフォース」などは数々のギミックなど趣向が凝らされていてとても楽しめたのですが、どうして前作に軍配が挙がってしまいます。。
(*1)笛を吹いたら池の水が干上がった!(色が変わっただけ)
理解して頂けたでしょうか。。

それゆえ、「時のオカリナ」などは3D表現初期の作品のため脳内補完をフル稼働させたので、かなり美化されています。

技術革新のジレンマなのですかね。。(そう思っているのが他にも多数いると願いたいです。)

すみません、久しぶりに思いのたけをぶちまけました。

投稿: SOU | 2006年11月28日 (火) 02時46分

どもです。常日頃から長時間の労働に慣れてないので、たまに12時間くらい働くとさすがに疲れますね。

「補完される」という手応えを感じたことは正直ないのですが、ゲーム外の情報をそのままゲームの中に投影してイメージを何倍にも膨らませる、という経験はあります。おっしゃられるタイトルで言うなら、僕にとってのディスクゼルダは、徳間書店製の説明書であり、説明書序盤に写されたジオラマのマップであり、パッケージの写真であり、RPGという未知なるものへの先駆けであったわけです。

「先駆け」というのは本当に強くて、自分なんかはゼルダと言えばダントツで初代になってしまうんですよね。神々のトライフォースもタイムアタックをするくらいやり込んだのですが、振り返ってみて面白かったという記憶が実は薄かったり、GBA版が出たときも全くやりたいと思いませんでした。

話が横道にそれてしまいますが、自分の中のゼルダというのは純粋にシステムとして凄かったんですよ。剣なしでクリアする人がいたり、30分でクリアする人がいたり、裏技でハートの器が取れちゃったり、序盤から指輪を買いに行けたり、裏面があったり、、、いろんな知識がゲーム内の自分におもいっきり繁栄出来る。今同じコトをやるとネットを介した情報の漏洩で瞬間的に瓦解する不可能なバランスなのかもしれませんが、当時はとにかく「新しさ」に満ちていて、補完というよりは「少しでも広げたい」という穴を埋めるのではなく、巨大化させるような楽しさに満ちていました。ですから自分でフルカラーのマップを作ったり、
※余談ですが、ゼルダ1のダンジョンマップは全て組み合わせると長方形になるという話をご存じですか?実際にやったことはないのですが、それを聞いたときはマジで鳥肌がたちましたね。各面はヘビだとか鳥だとかの象形文字みたいな形なのに、容量を巧みに使う上でそれらを区切りのいい形の中に区分けて作っていたなんて、、、みたいな。

多少の感性のズレは禁じ得ませんが、自分が任天堂タイトルでゼルダの次に凄いと思ったのは時のオカリナや風のタクトではなく、ピクミンだったりします。任天堂には「隙間の凄さ」みたいなところを期待しているのかもしれません。

投稿: クリス | 2006年11月28日 (火) 22時43分

いつも丁寧な返事をありがとうございます。
楽しく読ませて頂いております、SOUです。
ディスク版ゼルダにそんな裏話しがあるとは知りませんでした。昔は容量との格闘だったからでしょうね。。
それぞれの捕らえ方があるにしろ、多くの方々に大きなインパクトを与えたゲームであることを再認識しました。
ピクミンは未体験でしたので、今度トライしてみたいと思います。

投稿: | 2006年11月29日 (水) 02時06分

こんばんわ、トムニャットです。
ハリーハウゼン作品は、「タイタンの戦い」か「アルゴ」のどちらを先に見たか忘れましたが、小学生時代TV放映された時には自分も衝撃でした。機械仕掛けのフクロウが出てくるのはタイタンの方だったかな?アルゴの骸骨剣士は、まさにスケルトン。骸骨剣士はハムナプトラにも出てきましたが、アルゴのアナログ感によるリアリティには到底追いつけないものでした(ハムナプトラは嫌いじゃないですが)。

アナログというと人形&着ぐるみの「ダーククリスタル」が自分は真っ先に思い浮かびますが、最近の映画では「銀河ヒッチハイクガイド」の敵役宇宙人が、かなり出来の良い着ぐるみでした。「ギャラクシークエスト」がイマイチに感じられたクリスさんにはまず合わない映画だと思いますが、映像的にはなかなかなのでお暇があればご覧になられてはいかがでしょうか。あとコマ撮りの一種ですが「ウォレス&グルミット」の新作は、旧作ほどの衝撃はありませんでしたが、水準以上ではありました。やはりVFXよりも作り手のエナジーが伝わってきますね。

投稿: トムニャット | 2006年11月29日 (水) 21時32分

こんにちはSOUさん、トムニャットさん、レスTHANXです。クリスです。今日は仕事が休みなのですが、PSPやらXBOXやらをいろいろ触っていてどんどん時間が過ぎていく~(^^;。睡眠時間を削ることが一番の捻出法だと知りつつも無駄に使ってしまっては本末転倒。有意義に過ごしたいモノですね。

>SOUさん

タイタンの戦いからピクミンの話をすることになろうとは思いもよりませんでしたが(^^;、せっかくなので少し宣伝したいと思います。ピクミンは一部では「エイジオブエンパイア」のクローンの一種と称されたこともあったように、基本はリアルタイムストラテジーです。ただGCのパッドで非常に洗練されたインターフェイスを実現している点と、子供から大人まで楽しめるための工夫、それこそ任天堂にしか出来ないレベルの工夫がなされていて、プレイフィールは非常に新鮮にして濃密なものになっていると思います。

制限時間30日という縛りは、一見煩わしく感じるかもしれませんが、実際やってみるとそれはかなりユルイ設定であり、そこそこゲーム慣れしている人ならむしろ何日でクリア出来るのかを意識するプレイ、少しでも効率よくピクミンたちを動かすプレイに没頭していくことになります。
※ちなみに2はその制限時間がなくなり、代わりに敵が強くなった印象。二人同時プレイなども出来ますので子供たちにはウケがいいのですが、僕個人としては前作の方が好きですね。

今ならそんなに高くもないでしょうし、私的にはGCのナンバーワンタイトルでもありますから、ぜひプレイして欲しいと思いますね。ちなみに一緒にレスを下さったトムニャットさんにも非常に好評を戴いたりしたんですよ(^^)。

>トムニャットさん

機械仕掛けのフクロウはブーボだったかな。つかこないだ見たのにもう名前を忘れたのかよって言われそうですね(^^;。ぎこちない中にも滑稽さがあるというか、ある意味R2D2にも通じる魅力だったのかもしれません。

ハムナプトラはすっきりさっぱり忘れていましたが、僕も大好きな作品の一つですね。確かに衝撃ではハリーハウゼンに軍配が上がりますが、これはこれで水とか砂とか見所が多いですね。でも大群の映像なんかは、妙にゲーム的な気もしますし、ザ・ロックが取り込まれたサソリのモンスターの顔の部分なども「出来の悪いテクスチャ」な感が拭えません。今だったらもっとずっと似せて作ることも俳優の顔をそのままコラージュすることも可能なのでしょうけど、、、って当時からしてあれは結構変だったかな(^^;。
※そうは言ってもDVD持ってたりするんですけどね(^^;;

ダーククリスタルは今改めてDVDとかで見るときっとまた違う感想になるのかも。銀河ヒッチハイクガイドは予告だけ見て結構ワクワクしたのですが、なんだかよくよく聞くと話が結構ブルーっぽいというか。でも昨日も「エイリアンVSプレデター」を見たのですが、画質が綺麗になる画面が大きくなるということはいろんな変化をもたらしますね。今まで見えなかったものが見えてくるし、感じなかった気持ちが喚起されることもあるし。だから改めていろんな映画を見てみたいという気になったりしている次第です。つか我が家のPS2はどれもDVDが再生出来なくなっていたので、こういう感覚は久しく忘れていたってこともありますね。さすがに21インチのPCモニターでの横長画面は、かなり迫力不足と言わねばなりませんでしたし(^^;。

場所は取りますし重さも桁外れですが、僕が買ったSONYの32型ワイドブラウン管はヤフオク送料込み3万前後でかなりお値打ちだと思いますよ。自分は凄く満足してます。

投稿: クリス | 2006年11月30日 (木) 14時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119981/12811668

この記事へのトラックバック一覧です: タイタンの戦い:

« 軽く日記ぃ~ | トップページ | 楽しいゲームとは »