モンスターハンターポータブル2~その4~
実は今日はそれほど書くことがない。なぜなら昨夜はかなり疲れていてろくにプレイもせずに寝てしまったから。いやはやいつまでも若いママじゃいられません。シワも出てくりゃ腰も曲がって来るというもんです。ですが、さすがに旬ということもあってご来店客数は増えてます。つかモンハンで検索してウチのブログ覗いてくれた人のどれくらいがこのクソ長い文を全部読んで下さっているのかは甚だ疑問ではありますが。
ただ長男に関してはもうサルのごとくプレイしています。別段妹に気を遣う必要もなく、許される限り素材を集め討伐に出かけ畑に水をやり、毎日が解禁日で収穫祭です。文字通りハマっているというところでしょう。
昨今の良いゲームというのはすべからく目標となるものが明確に、それも複数存在すると思います。黎明期ブロック崩しからスタートしたコンピュータゲームがスコアのみを競う物であったのに対し、パックマンではパターンを組み立てつつ面数を競うようになり、マリオではスコアや面数に加えて、クリア時間までその目標と成り得るようになりました。RPGではそのドラマや、育成、売買、謎解きなどが加味され、対人戦でのコミュニケーションに関しては結果の見えない=飽きの来ないゲームの一つの完成形を見たように思います。
そんな中モンスターハンターもまた、多くの目標をプレイヤーにチラつかせてくれます。ざっと挙げてみますと、、、
・はぎ取り、採掘素材等による武具の生産
・釣り、採取、食事等による安全性の確保
・クエスト達成等によるアイテム、武具生産に必要な資金調達
・コインやポッケポイントというお金以外の収集物
これらを基本として、
・より強い敵を倒すことで得られるより良い武器、より強い自己主張を可能にする装備ビジュアルの為のより良い素材
・クエスト等の消化で得られるメインストーリーの進度で得られる収集全般の効率化
を中目標として設定し、
同時プレイでのコミュニケーションと自己表現
を刺激します。重要なのは全ての行動が同じ方向を向いているという点です。例えハチミツを取り続けていようと、強敵と泣きながら戦っていようと、畑でキノコや種の栽培をしていようと、全ての行動がより強く、より先へと進む為に役立つということがとても大きなモチベーションになるのです。プレイヤーに無駄を強いることがない。ターゲットとなるモンスター以外を倒す必要がない一方で、倒せば倒しただけのメリットもある。テクニックに自信があれば、必要以上に装備や薬を調えることなく強敵を倒し、より良い素材を集められるし、逆の場合にもしっかりと逃げ道がある。無理せずプレイ出来る一方で目標は高らかに、それも大量に掲げられている。
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今モンハンを買おうか買うまいか悩んでいる人がいるとしたら、金銭的な面は別として「何が面白いのか」「難しくはないか」という点がきっと不安材料だと思います。そういう人に僕が伝えられるのは、
「モンハンは努力が報われるのが面白い」
ということです。確かに初めて剣を交えたドスランポスは動きも素早くこちらをあざけるように翻弄しますし、雑誌等でまるで雑魚のように扱われるイャンクックもまた、「戦ってみたら全然強いじゃないか、だまされた!」と感じることでしょう。しかし、モンハンは何も弱いまま、慣れないままに強敵を倒すことを強要するゲームではありません。体力が不安なら薬をたくさん持って行けばいいし、防御力が不安ならピッケルでがんばって鉱石を集め、防具を強化すればいい。戦いづらいと思えば他の種類の武器に替えてみてもいいし、なんなら僕のこの文章にコメント下されば「初心者向け」のアドバイスならいくらでも差し上げます。つか「初心者向け」しか出来ないという言い方もありますが(^^;。
そしていつしか感じるはずです。「クックじゃ物足りない」と。「欲しい素材が全然出ない。これが物欲センサーか!」と。友達や知り合いと一緒にやりたいという熱情が高まり周囲に布教したり、PS2でオンライン同時プレイがしたくなったりする。PS3版モンハン3が楽しみで仕方なくなっていくかもしれません。モンスターハンターにはそれらに応えるだけの器があると思います。ただそれは、一歩を踏み出せばの話。PSPを持ってない人が始めるにはかなりのコストが掛かりますし、PS2でオンラインをやるのもなかなか重い腰が上がりづらいトコロです。
※最高の環境の一つと言われる「ボイスチャット」でのプレイのためにXBOX360を別に用意するという選択をする方もいます。
でも、きっとその想いはかなりの確率で報われるように思います。経験値がなくともキャラクターもプレイヤーもどんどん強くなっていきます。ポケモンはポケモンで面白いけど、リアリティのある仮想空間にはそこでしか得られないドラマや喜び、発見があるのです。もっとも一緒に冒険する人がいない場合は面白さが半減するというウワサもあるけどね(^^;。
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「ゲームの価値」はプレイヤーによって決まるのが当たり前の話ではありますが、僕が勝手に「絶対的価値」という尺度で考えたりもします。対象年齢が「全年齢」ならば、全て平仮名で表示させることも可能であるべきだとか、ロードやセーブに対して配慮が成されているとか、文字表示が見やすい、移動速度が適正、エンカウントや視点移動などのシステム面から、スペックに依存する解像度およびそれに起因する画面内の情報量、使用メディアの記憶容量や読み込み速度、携帯機ならバッテリーの持ち時間等のハード面。操作形態やボタンレスポンス、カーソルの移動速度などは細かい部分のようでいて非常にプレイのしやすさ=プレイアビリティに大きな影響を及ぼします。
一見シンプル過ぎるほどシンプルな何十年も前のファミコン版スーパーマリオが今でも普通に楽しめたりするのは、そうした「絶対的な良さ」がとても高いためです。動かしていて気持ちよいということが非常に重要なんですね。
具体的なプレイ内容に関しても、前項のような目的意識を刺激する多角的なモチベーターと、前述の高いプレイアビリティ、言葉にするとたった二つの要因ですが、これが面白さのかなりの割合を占めると僕は思います。「多角的なモチベーター」は相対的なものですから、ドラクエが出たときはドラクエの装備、レベル、所持金、進行度などでも十分多角的でありましたし、ディアブロも1が出たときのマルチプレイ、入るたびに変わるダンジョン、武具の多彩さ、が2になってより多様化したとしても1は1で十分多角的だったわけです。ある意味システムのインフレとも言えますが、根底にある「最終的な目標」へ同じ方角を向いてさえいれば、大小とりまぜて多ければ多いほどいいかもな~なんて思いますね。
※FFなんかはそれが凄く顕著ですよね。特に3→5→6→7→8あたりの流れは僕的に凄くそそられる多様化でした。
そんな価値基準からモンハンP2を俯瞰すると、これがかなり高いスコアをはじき出すソフトであることがわかります。
・携帯機であるから場所を選ばない
・高解像度でかなりの情報を同時に把握できる
・特殊なロード方法を用いることで待ち時間を劇的に短縮可能
・最初から選択できるクエストが多彩で、プレイヤーの腕前に柔軟に対応できる
・なるべくルーチンワークにストレスが溜まらないように配慮されたショップや倉庫
・同時プレイでしっかり得られるメリット
・最初から巨大な倉庫(初期状態で4ページ)
・序盤における初心者への配慮と上級者への対応
・レーティング表示
・緩急のあるプレイ内容
・割と短時間でも遊べる区切りの良さ
・内容に対して割安感のある価格設定
・ソロプレイでも全てのコンテンツを楽しむことが可能(重要!)
などなど。逆に今ひとつと感じた点というと、、、
・毎日起動させるためのモチベーターがない
・演出ではあるが密林や森丘等で視界を遮るオブジェクトが邪魔
→半透明化しちゃダメだったのかなぁ
・サブターゲットシステムが廃止
→あっても良かったのでは?
・バッテリーの減りが早い
・肩が凝る
・パッドがデリケート
このくらいで、最後の3つなんかはまぁ仕方ないというところ。何度もタイトルを挙げて恐縮だけど、500万本売れそうなポケモンと比べても十分渡り合える内容だと思う。対象とするユーザーがほとんどクロスしていない点、そしてその比率がユーザー数として現れているとした場合、どうがんばっても200万本は難しいであろう事実はあるけど、
※本体も高いし子供には原則としてやらせられない年齢制限だし。
内容的にはこれまでのPSPタイトルとはまさに一線を画す出来。間違いなく1作目より売れる。ミリオンも行くだろう。あくまで僕の勝手な評価だけど、このソフトはポケモン、ディアブロ、ドラクエ、FFに比肩しうる。つかむしろ軽いプレステ3コントローラーを使ってテレビ画面でリラックスしてプレイすることが出来、なおかつデータの共有、ボイスチャットを含めたオンラインプレイも可能だったとしたなら、モンハン3ではなくこのP2がPS3のキラーコンテンツと成り得るだけのパワーがあるとさえ思う。「PS3はPSPの周辺機器」なんてこともまことしやかに囁かれているみたいだしね。
小学1年の娘がやりたがるので採取関係の簡単なクエストを用意してプレイさせたら結構普通に楽しんでいる。背後からかみさんがのぞき込み、「FF(11)並じゃん。凄いことになってるねぇ」と一言。そう。凄いことになっているのはDSだけじゃないのだよ。
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