ゲーム史10大転機
人それぞれに大きな出来事と感じることに差違はあろうが、今日はクリス的視点から思いつくままに大きな出来事を書いていきたいと思う。ホントは10位からランキング形式で発表する方がスマートだと思うけど、ぶっちゃけ今の段階では何を書くかも考えてないので、まずはつれづれなるままに書き殴り、最後にそれを順位付けするスタイルを取りたい。つか検証も何もなくただ自分のあいまいな記憶だけで書いていくべきではない企画な気もするが、まぁ気にするな。あと中には過去ブログで書いたネタが散見されると思うが、これも気にするな。
●ネットの普及
ディアブロに始まったオンラインゲーム。コミュニケーションの楽しさは遙かマリオブラザーズの昔から周知の事実であったが、それを見知らぬ異世界の住人とも出来るようになった。中には実際の生活のように道具を作りそれを売り得たゲーム内通貨を、現実のお金に換金するような流れまで生まれ、今ではそのベクトルをベースとした「セカンドライフ」という実生活さながらのオンラインコミュニティすらも出てきた。
ディアブロ以外ではウルティマオンライン、エバークエスト、FF11、ファンタシースターオンラインなどのRPGと、クェークなどのFPS、エイジオブエンパイアなどのRTS、みんなのゴルフなどのスポーツゲームがあるが、個人的に最も凄いと感じたのはポケモンのWiFiボイスチャット通信だ。ネット環境が整っている前提は必要だが、本体以外にさしたる追加投資をしなくてもしゃべりながら対戦やポケモン交換が出来てしまう、交換希望を出したまま放置することでプレイしていなくてもトレードが成立してしまう、近隣のプレイヤーと同じエリア内でのコミュニケーションが出来るなど、未来を感じさせるシステムが満載であった。
●ポリゴンの登場
僕の知る限り一番古いポリゴンゲームはたぶんナムコのウイニングランかパソコンの4Dボクシング辺りになるんじゃないかと思うのだが、プレステが出た当初、「ゲームは一度全てポリゴンになる」という予言にも似たコラムが印象に残っている。ポリゴンが出るまでのゲームは2Dもしくは見せかけの3Dで、「リアルに見える」に過ぎなかったのだが、ポリゴンの登場により「存在感」が大きくクローズアップされ、バーチャルリアリティという言葉が真実みを持つようになった。
当初はレースゲーム(バーチャレーシング)やシンプルなシューティング(スターブレード)などだったが、バーチャファイター、プレイステーションの登場により、一気に全ジャンルに浸透していった。個人的に「ポリゴンスゲェ」と思ったのは、やはりバーチャファイターだ。画面の中の自分が攻撃を食らうと、プレイしている自分まで痛い気がする。疲れや喜びまでシンクロするような感覚はまさに次世代という感じだった。箱庭を使ったアドベンチャーではマリオ64。これまでの感覚をそのままにこれでもかという「ならでは」のフィーチャーを織り込んだマリオの新作は嫌と言うほどポリゴンの凄さを感じさせてくれた。
●インベーダーブーム
それまではどちらかというと受け身だったゲーム性が完全に逆転して攻撃しまくるスタイルとなった記念すべきタイトル。驚かされるのはその波及速度で、喫茶店や廃屋が次々にインベーダーハウスと呼ばれるインベーダーゲームだけを置いたゲームセンターになっていったことだ。当時の伝説はゲームセンターCXのタイトーの回などでも語られたが、一番驚いたのがテーブル筐体に100円玉が入らなくなるという状態。あまりにも高回転でプレイするものだから、コインケースがパンクして取り出さなければならなかったという。僕の知識ではコインケース一杯の100円玉は少なく見積もっても10万円はあったと思われ、1台150万とも200万とも言われた筐体の元を取るのもたやすいことだったことが伺える。
余談だけど自分はこのインベーダーブームのピーク時はさほどゲームに傾注してなくて、アニメとか特撮にハマってたんだよね。本格的に心を奪われたのはやっぱりゲームセンターあらしの頃から。平安京エイリアンとかキング&バルーンとかスクランブルとか・・・。インベーダーがなかったらずっとブロック崩しばっかだったりしたのかなぁ。
●ファミコン発売
今でこそチープの代名詞のように見られるファミコンだが、当時は普通にゲームセンターにあるマリオブラザーズやドンキーコングが見た目そのまんまで家庭に持ち込まれた形であり、既にカセットという媒体でのゲーム提供はファミコン以前からあったものの、当時飛ぶ鳥を落とす勢いのナムコの参入は「マジありえない!」衝撃と共に受け入れられた。
ピーク時の品薄さ加減はDSやWiiの比ではなく、ネットも普及してない小さなおもちゃ屋さんの店先で箸にも掛からないようなクズゲームや、ヘタすると全くファミコンとは無関係なおもちゃを抱き合わせて売られることも日常茶飯事だった。
海外でのアタリ、国内でのカセットビジョンやセガSG1000だけが家庭用ゲームであったなら、今のゲーム業界は絶対に成立していなかっただろう。「何を出しても売れる」「魔界村でビルが建った」などゲームバブルは間違いなくファミコンと共にあった。
●FF7がプレステで
ビジュアルの進化はゲームの歴史においていくどとなく成されてきたが、その中で最も「以前以後」でギャップが激しかったのがこの瞬間ではないだろうか。ポリゴンという技術的なものもさることながら、スーパーコンピュータを使ってあらかじめレンダリングされた絵画のような背景、「映画のような」と呼ばれていたファミコンやスーファミの演出を事実上の映画並とさえ呼べるクオリティに引き上げたムービーシーン、王者任天堂を引きずりおろしたのは間違いなくこの1本だったと言えるだろうし、FF7がなければプレステもポリゴン全盛もヘタしたらネットゲーすらも出てこなかったかも知れない。
時代が動いた瞬間
を鑑みるなら、この事件は間違いなく10指に入ると思う。
●たまごっちブーム
ランクインさせるか迷うところではあったが、携帯ゲーム機より小さく軽いシンプルな育成ゲームが日本に与えたインパクトは相当なものがあった。当時の伊集院のラジオを聞いてもそのすさまじさが伺える。たまごっちを買うために「発売予定はありません」と書かれているにも関わらず徹夜で並んだりする、暴動が起こりそうになる、海外まで探しに行くというのは、正直理解を超えている。実際大阪出張に行った際、心斎橋筋で売られていた白たまごっちを「5万円」で買ってる親子を見たときはホント背中に冷たいモノが走ったよ。
プレミア率が最も高く、その人気の爆発力とその炎が消えた後の寂寥感が一番凄かったのが、このたまごっちブームではないだろうか。ただ正直自分は周囲に欲しがる人がいても、「絶対つまんねぇから買うな!買うならゲームボーイにしろ」くらいの勢いであったし、全く踊らされはしなかったのだが、今思うと踊らされた方が楽しかったかもなぁという気もしないでもないな。
●ゲームボーイ発売
国内でのブームはせいぜい行列してFFやドラクエを買う際に通信対戦でテトリスをやるという程度のものだったと思うが、ベトナム戦争時に兵士が戦場へ持って行きたい物の中にランクインしたという事実の方が衝撃的だった。単三電池さえあればどこででもプレイできる手軽さと、複数集まってのコミュニケーションツールとしてのポテンシャル。言葉が通じなくても理解できる単純にして奥深いテトリスというスーパータイトルの家庭用販売権を勝ち取った任天堂の勝負師としての手腕も凄かった。
もしテトリスがメガドライブでも発売されていたら、案外ゲームボーイの海外での認知度は低めにとどまったかも知れない。
ちなみに余談だけど、ゲームボーイの前にもうろ覚えながらドットマトリックス表示のカセットメディアでゲームが供給される携帯ゲームは存在していたと思うが、その解像度や色階調は乏しく、「ゲーム屋」としての莫大な蓄積のあった任天堂のように爆発させることはとても叶わなかった。
※オセロマルチビジョンだっけ?
●ポンが開発
ノーランブッシュネルだっけ?アタリだっけ?既に記憶の中から風化しそうなタイトルだが、コンピュータが発売され、それを使ってゲームを作ろうと思った人がいたからこそ、今があるのは間違いない。歴史の起源であり開祖であるが故にそのゲーム性はシンプルだったが、自分の操作が画面の中に反映されるというだけでその頃は面白く、不思議だった。
僕がプレイしたのはたぶん本家ではなかったと思うが、ボリューム状のインターフェイスの反応は殊の外良く、プレイフィール的にはエアホッケーのそれに似ていたような気がする。妹と二人で旅館の大浴場の前の広間、親は背中だけグリグリするマッサージチェアに座っていた。無機質に響く電子音が僕のゲームの開始音だったんだよね。
●対戦格闘ブーム
もっと言えばストIIブームと呼んでもいい。シューティングゲームが難度高騰による頭打ちで2Dアスレチック系アクションは事実上家庭用のものになっていたゲームセンター。あるのはテトリスと麻雀と大型レースゲームくらいだった時代に、満を持して発売された超強力タイトルストリートファイターII。
発売当初は一人用でのプレイが主であったが、ちょっとした仲間内で行われていた対戦の奥が止めどなく深いことが口コミやゲーメストの力で広がっていき、「テトリス以来」ことによると「インベーダー以来」と言われるほどの盛り上がりを見せた。背合わせに配置された「対戦筐体」もストIIがなければ存在しえなかったし、「輸出産業」としての価値も非常に大きくクローズアップされた気がする。
僕は幸運にもその渦中にいたが、誰と話す時もストIIの話をしていた気がするし、気付くと昇竜拳のコマンドを指が動かしていたりもした。ずっと対戦し続けていても飽きることはなく、RPG以外で家庭用ゲームの発売がこれほど盛り上がったタイトルもなかったと思う。当時任天堂の山内社長が、「100万本も絶対売れない」みたいなことを言っていたのに、200万本以上売れて「山内社長の予測をも上回る唯一無二のタイトル」と当時思ったのを覚えてる。まぁ実際はプレステとかいくつも出てきちゃったわけだけど。
●脳トレブーム
何が凄いってその世代を劇的に広めた事実。ゲームの歴史に刻まれて然るべきだと思う大人、それこそそれまでゲームのゲの字も触れたことがなかったおじいちゃんおばあちゃん世代、定年退職した層が自分のために買うゲーム、ゲーム機というのは間違いなく歴史的大転機だったと思う。脳を鍛えるとか、それ系のバラエティ番組があるとか時節の流れもあったにはあっただろうが、最終的に決定打となったのはNINTENDODSの「直感的なインターフェイス」と、ソフトの持つ絶妙なチューニングがあったればこそ。今でも同じようなタイトルが腐るほど出ているが、元祖の2本を超える「遊び手を全て把握し尽くしたかのような」チューンが成されたタイトルはない。そのくらい簡単でわかりやすいのに、魅力的で頭も良くなる(気にさせる)タイトルだったのだ。
もし子供の頃ファミコンのタイトルにこれと同レベルのものが存在していたとしたら、今のゲーム業界を取り巻く環境は大きく変わっていたかも知れないね。
----------------
実を言うと最初の二つ以外は書き始めに全然考えていなかった。でも冷静に振り返ってみると、「まぁこんなもんかなぁ」という10個が出たのではないかとも思う。人によっては「音ゲー」「テトリス」「スーマリ」を挙げる人がいるかもしれないが、そこは個人差の範囲ではないだろうか。
で、
これをランキングにしようと思うわけだけど、もしヒマならみなさんにも問うてみたい。細かなルールは煩わしいだけだし、レスが来なくても泣かないけど、「ゲームの歴史の中で大きな転機となった事件、ブーム」という着眼から、そうだなベスト3とか
※出来たら上の中からだと嬉しいけど、僕の見逃しもあるかも知れないから入って無くても大丈夫です。
教えて貰えたらと思います。
整理の都合上以下に一通り書き出してみますと、、、
●ネットの普及
●ポリゴンの登場
●インベーダーブーム
●ファミコン発売
●FF7がプレステで
●たまごっちブーム
●ゲームボーイ発売
●ポンが開発
●対戦格闘ブーム
●脳トレブーム
ということになります。ちなみに自分的には、、、
3位 ネットの普及
2位 ポリゴンの登場
ダントツ1位で ファミコン発売
ですね。ファミコンがなければ今のゲーム業界は全くあり得なかったと思いますし、ポリゴンがなければゲームはいつまで経っても子供のオモチャのままだった気がします。そしてネットの普及によって初めてゲームが「市場」としての大きな一歩を踏み出したと言えるのではないでしょうか。
つか自分何かとんでもないデカいニュースを見落としてたりする?
| 固定リンク
コメント
初代GBって電池4本だった記憶が…
投稿: きむきむ | 2007年4月18日 (水) 16時38分
つっこみサンクスです。直しておきました。そっかぁでも4本でしたっけねぇって感じですね(^^。懐かしいです。
投稿: クリス | 2007年4月19日 (木) 02時07分