ピクピク~解くと絵になる3つのパズル~
スリザーリンクを挙げるまでもなくDSはパズルと相性がいい。2画面の情報量、多彩なインターフェイス、読み込みや書き込み、中断も容易いメディア&仕様は、その対象世代と相まって時になかなかの佳作パズルゲームを世に産み落とす。
つかまぁぷよぷよやパネポン、テトリスのような派手さはないまでも割とじっくり遊べてしまうパズルは多い。既にかなりの数に及んでいるハドソンのシリーズや、純粋なジグソー、脳トレ系も中にはかなりパズル寄りのものもある。
ピクピクは名前だけ見ると正直ちょっぴりエッチなタイトルなのかなぁ~?と思ってしまうかも知れないが、その実は「ピクチャーピクス」。つかピクチャはわかるけどピクスって?「写真画像の意の複数形」だそうで。絵&絵達?要はピクロスみたいな「クリアしたときの達成感をブーストする」トリガーを絡めたパズルだという話。
さて、そのパズルなのだが、軽く紹介しちゃおう。
・迷宮戦画
これが一番わかりやすい。要は迷路をクリアすれば絵が浮かび上がってくるというもの。サンデー版の新聞とかにもあったような割とポピュラーなものだが、コンピュータゲームらしくインターフェイスに少々工夫があり、行き止まりに当たってしまったとき、引き返すとその道に色が付くようになっている。しらみつぶしに塗っていけばいつかはクリア出来るという寸法なのだが、いかんせんその広さが別格。ピクピクには各パズルそれぞれに400問ずつ用意されていて、その全てが最初から選択可能だが、この迷宮線画の最難問は60×100マスものエリアから一本の正解を導き出すというレベル。実にウィザードリィIのワンフロアの15倍。もしリアルにこんな迷宮に迷い込んだとしたら、本気で死ぬまで出られないだろうと思うと思った。
・線引き屋
自分が一番ハマっているのがコレ。画面内に散らばったいくつもの数字を同じ数字同士繋げるというもの。線はクロスすることが出来ず、かつその線の長さはつなぐ数字分というルール。例えば1ならそのマスのみ、3なら間に1マス空けてつなぐという感じ。もちろん数字が大きくなればそのルートは何通りも発生するが、徐々に埋めていくことで選択肢が限定されていく感じはスリザーリンクのそれに近い。
ただ、スリザーリンクと比べて正直インターフェイスが今ひとつ洗練されていず、ボタンが余っているのに線引き途中のキャンセルやつながったモノの消去がサクッと出来ない。また、しくじったときの効果音が正直不快なのも残念なところだ。しかし、できあがりが明確な絵になる点はスリリンにはなかった大きな魅力で、特にこのパズルに関しては中盤から数字に色が付けられ、ペンシルパズルのピクロスにはないコンピュータゲームならではのモチベーターとなっている。
効果音とインターフェイスさえもう少し洗練されていれば、スリリンを超えるゲームとなっていたかも知れないと思ったり思わなかったりだ。
・マジピク
線引き屋がスリリンライクとするなら、マジピクはマインスイーパ+数独。区切られたマスに書かれた数字を中心とした9マスにはその数字分の黒マスが存在するというルールの元、どんどん黒く塗ったり白くぬったりしていくパズル。9なら全部黒、0なら全部白。確定する定理は多岐に渡り、ある意味スリリンっぽいとも言えるが、その定理に自力で到達しなければならないハードルは決して低くなく、正直序盤はツライ気がした。
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とにかく絵が出るというのはとても楽しいものだとシミジミ実感したことと、問題数の多さ、最初からどれでもチャレンジできるという懐の深さは評価したい。Aボタンで進めるところとタッチしなければダメなところがあったりして、今ひとつ操作が洗練されていない印象もあるが、定価3150円、上手く安く買えれば2000円前後で中古というのもあるだろうから、パズルが嫌いじゃない人にはオススメしてもイイかなと思った。つかこういうパズルはやり始めると時間がガンガン経ってしまって正直ちょっと怖い気もするけど、脳トレからDS入りした親御さんやおじいちゃんおばあちゃんにプレゼントするなら、
※数字の大きさも3段階で切り替えられるし、
結構いい感じのチョイスかも知れないと思ったな。★★★。
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