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2007年9月26日 (水)

天元突破グレンラガン~第26話~

070923gren01 人によって感動のツボは全然違う。ある人が見れば涙で顔がクシャクシャになる場面でも、別の誰かが見たら失笑してしまうかも知れない。好きな娘の顔や性格が千差万別のように、心に刺さる演出や言葉、音楽もまた幾通りもある。

対ロージェノム戦をピークに、最近のグレンラガンは正直自分の中で空回りしてる印象の方が強かった。トラックバックして下さった方のサイトを覗いてその感想を読んでみるも、「僕とはツボが違うかもなぁ」なんて変に日寄ってた。

倖田來未を見てかわいいと思うヤツと気持ち悪いと思うヤツがいるように、絵に描いた女の子で抜けるヤツと引くヤツがいるように、届く物は誰にでも同じじゃない。そしてそれは正直なところ、本人にすら正確にわかってなかったりする。「自分はこういうものに感動する」と思っていても、いざそれに直面しただけでは鳥肌は立たない。なぜなら感動とは常に自分のキャパシティを超えるものにのみ与えられる衝撃だからだ。心の脈動がラインを越えて振り切れたとき、初めて心が体に投げかけるその一筋の涙こそが感動だからだ。

今作は序盤ついに起動した超銀河グレンラガンの戦いから始まる。ようやっと登場した最終兵器。見てる方としては当然圧倒的な活躍を期待するが、正直早々にわけのわからない被弾をしてテンションは盛り下がってしまう。

 「こんなシーンを期待していたわけじゃない・・」

落胆とも失望とも取れる寂しさが僕を包む。「今日こそは期待させてもらうぜ!」と息巻いて見始めたにも関わらず、いきなりの失速にとまどいを隠せずため息を露わにする。劇中でアンチスパイラルに心を犯されていく大グレン団のメンバーと共に、僕のテンションも静かに下がっていく・・・。

CMのあとのアイキャッチに久々にアニキの顔が描かれ、唐突に場面は切り替わる。既視感を覚えるセピア色の風景の中、まだ幼かった頃のシモンが映る。勢いで引っ張り回されながらも信頼と安心を寄せることの出来るカミナのアニキ。捕まって平謝りするアニキの後ろで気持ちに流されそうになった刹那、もう一人のカミナがシモンの前に立つ。「どっちがホントのアニキなんだ!?」困惑するシモンにカミナが言う。

 「好きな方を選べ!」

結果はあとから付いてくるもんだ。後悔なんざクソくらえ!戦う前に負けるような生き方は教えて貰ってないはずだ。

 シモンの決断がぼやけたカラを突き破る。ちょっとだけアニキより背が伸びた自分。

僕はなぜだか知らないけど泣いていた。

忘れちゃならないものをいっぱいシモンは背負ってるはずだ。それを敵の手で見失いそうになる。でもやっぱそれは忘れちゃなんないモノで、、、。

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カミナはきっとシモンが生み出した幻なんだと思う。でもその幻、自分が生み出した幻を信じる、「自分を信じる自分を信じろ」。

僕は強い人間が好きだ。自分が弱いからとかそんな掃いて捨てたくなるような理由じゃなく、純粋に意志の強さは自分の美学に一致するから好きなんだ。強いヤツはかっこいい。そして強いヤツは勝つ。キャラクター描写も含め曖昧になっていたシモンの強さが、ようやっと確かなものになった。シモンは強くなった。

次週最終回。結末はわからない。結末はわからないが、ひとつだけはわかっていることがある。どんな結果になっても、シモンは悔やまないということだ。強さとはそういうもんだ。★★★★☆。

「来週も~君のハートにギガドリルブレイク!」<そんな挨拶はない。

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コメント

あそこでのアニキ復活は反則ですねー(^^;。
でも図らずとも、クリスさんの予言、「アニキ復活」が当たりましたね。さすが!

やはりカミナの存在はシモンにとっても、ヨーコにとっても、視聴者にとっても大きかった。暗くなる一辺倒のお話が右上がりに修正曲線。最終話もちゃんと盛り上がるのではないかと期待です。

あ、それからヴィラルの「夢」もちょっと泣けました。噛ませ犬的な立ち位置の彼ですから、もっと報われてもいいのではと思いますけどね。

投稿: トムニャット  | 2007年9月29日 (土) 02時01分

ヴィラルはなんかキャラクターが中途半端になりやすい役回りだったんですが、何とか立ってくれましたね。仰るとおり「噛ませ犬」でしたから、なかなか味方になっても目立たせるのが難しかったと思うのですが、ああおいうほほえましいエピソード一つあるだけで全然印象が違います。なんつかあいつはベジータじゃないんだなぁって感じで。

泣いても笑っても明日でおしまいですが、自分は出張ですぐには見られません。10の楽しさを12にするような気持ちで迎えられたらと思いますね。
※でも個人的にGAROは超えられないんだろうなぁと思ってたりして(^^;。

投稿: クリス | 2007年9月30日 (日) 00時30分

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受信: 2007年9月27日 (木) 02時43分

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