※書いた日の翌朝、結構改稿しました。
買う買わん、やるやらんは別にしてもうじきドラクエ4が出ますねぇ。周囲のライトユーザーはちょっぴり色めきだっているところです。それにちなんで僕もいっちょ原点を見つめ直してみようかと初代ドラクエをプレイしてみました。当然実機も持っていますが、今回はエミュで。スピードを上げながらのプレイです。
まず始めてみて思ったのは、十字キーの反応の悪さ。他のゲームでは別に抵抗なくやっていたので、やはり初代ドラクエ特有、もしくはファミコン前期のソフト特有のモノかも知れませんが、なんだか引っかかる。具体的に言うと方向キーを押して0.2秒くらいして移動が始まる感じ。0.1秒押しただけでは反応しない感じ。正直言って「こんなだったかなぁ」という気が凄くした。
ただ、コマンド体系が回りくどくなっている点、例えば「はなす」の後に方角が表示されて、どちらの方へ話しかけるのかとか「とびら」や「かいだん」がコマンド選択しなければならない点などは、むしろ
アドベンチャーゲームの余韻
を残しているようで、なんだか趣深い。当時はそれこそコマンド選択型のアドベンチャーすら出始めたばかりで、いわゆる国産RPGのフォーマットも定まっていず、海外のウルティマやウィザードリィからベースとなるエッセンスは抽出しつつも、より遊びやすいマルチウィンドウや心地よいボタン選択音など、「RPGに不慣れな日本人」に対する答えとしては最善の選択が為されたと思う。
今でこそ人がいたらボタンで「話す」のが当たり前だけど、当時もし何も経験がない状態で、このゲームに対峙したとしたら、
とりあえずAボタンを押してみる。
→なにか表示された
→「はなす」とあるぞ!
→押してみる
→今度は方向が出た!ということは・・・
という流れの方がむしろ親切だったかも知れないと感じた。だって冷静に考えて見て欲しい。ドラクエより前のファミコンゲームでは、
勝手にしゃべる味方か、敵か
しかいなかったんだもの。こちらが「話しかける」必要性がゼロだったところに出てきたゲームだったんだもの・・・。
ひとしきりコマンドの妙味を味わったら、後はガンガンに進めていくだけである。話をする人は最低限でいいし、武器もフレームレートを上げて経験値を稼ぐ都合上、常に最善の選択、具体的に言えばショップで一番高価なものを買っていけばいい。単純な作業でクリアまで到達出来るはずである。
しかしドラクエはそうじゃなかった。
確かに謎解きに関するキーワードはいくつも覚えている。「太陽の石がどこにあるのか」とか、「ローラの愛がなくてもココを調べればいい」とか、「ようせいの笛が何歩歩いたところに埋まっているか」とか。
でも、つい町の住民に話しかけてしまう。
取るに足らないことを言うのはわかっているんだけど、最近のゲームじゃあ逆にありきたりすぎて誰も言わなくなったようなことを言うのは百も承知なんだけど、つい話しかけたくなる。人数もそれほど多くないし、口数も無駄に多くない。
いい意味でのシンプルさが活き活きと物語を綴(つづ)っている。
それにスーファミ版ではバランス調整された戦闘、および経験値に関しても、
非常にシビア。でもシビアな中でバランスが取れている。
マップは狭く、一番近い町まではたかだか3画面ほどの距離しかない。だのにそれまでに出てくる魔法使いの怖さと言ったらない。最初の町で買える武器や防具も、安価とは言えスライムやスライムベスを倒すだけではなかなか貯まらないし、つい先へと足を伸ばしてヤツのギラの餌食になる。
「うゎ!」
冗談抜きで声が出る。僕みたいに石橋を叩いて渡らないタイプの人間ですらそうだから、普通の人だとホントにビクビクものだと思う。
「ようやくガライに着いたぜ、、、ふぅ」
なんてまるで当時のようじゃないか。
ガライは狭く、思わずいる人全員に話しかけてしまう。最近ではそんなことはまずない。相手が話す内容が大したことじゃないとわかっていて話しかけてしまうのだから、よほどその町に着いたのが嬉しかったってことなんだろうな(^^;。
「ちょっくらごめんよ~」とショップを覗くと、これまた高価な品物がズラリと並ぶ。「鉄の斧超欲しいなぁ、でも鎧がいつまでも布の服のままってのも、、どうかなぁ」なんて真剣に思う。どちらか一つを買ったら、もう一つはかなり後回しになってしまうことを普通に悩んでしまう。
「やっぱ男は攻撃でしょ!」
布の服と革の盾のまま僕は鉄の斧を買い、徐々に行動半径を広げていく。とりあえず今はダンジョンとかに入る必要はなかったはず。次に目指すはマイラ温泉郷だ。
途中サソリやらガイコツ剣士やらが出てくるが辛うじて倒し、無事マイラに到着。ここらで記憶が曖昧になってくる。「ドラゴンはまだ倒せないよなぁ」「とりあえずリムルダールへ向かえばよかったんだっけか?」。でもさすがに海を越えるのにレベルや装備が不安になり、マイラを拠点にレベルアップ。そう言えば当時もここでガイコツと戯れていた気がする。つか結構がんばってた気がする。
とりあえずドラゴンはまだ怖いので、トンネルは通過するだけ。案外こういうところのマップは頭に入っていたのか、たいまつもレミーラも付けずに通過することが出来た。っていうかみんなも出来るかも知れないけど。
新しい大地に出てくる敵が何だったのか記憶にモヤが掛かっていたが、すぐさまリカントが現れ、目玉がブクブクとあふれ出るくらいデカいダメージを食らう。つか僕はこの青いリカントが大好きなんだよね。何つかカラフルで、当時3色しか使えなかったファミコンのキャラクターとしては破格に表情が豊かで。背景とのコントラストも綺麗で、今日も思わず写真を撮ってしまったくらいだよ。
※ちなみに「リカント」は狼男のような半人半獣の「ライカンスロープ」からきてるんだって今思った。ちなみに「今」は2007年11月15日AM10:01。要するに昨夜書いたのを読み返していて気付いた。つか気付くのに何十年掛かってんだよ・・・。
ラリホーを巧みに使いながら何とかリムルダールに到着。しばらくはここの宿屋にご厄介になるなぁなんて思いつつ、当時「宿屋」という単語を使うのはドラクエをやったことがある人だけだって話で盛り上がったことを思い出した。普通の人は宿屋とは言わない。ホテルや民宿、旅館などだ。「ミノフスキー粒子」ほどじゃないにしても「宿屋」も十分閉じた単語だったりするのだ。
周囲の敵は強いが、きっちりラリホーを使いながら倒していけば死にそうになることはまずない・・・、と油断していたら魔導士に眠らされて10ターンくらい起きずに撲殺されてしまった(ギャフン)。よっぽど運がなかったと凹みつつ今度は油断しないようにHPを常に回復しつつ連戦。目の前にある1500ゴールドの鋼の剣と、3000ゴールドの鋼の鎧か7700ゴールドの魔法の鎧のどちらかを買うつもりで倒しまくる。つかホントはもう少し南にある島の入り口でゴールドマンと戦いたかったのだけど、一度斥候に行ったら、
キメラ超怖ぇぇ。
ヤツはまさに鬼だったね。マックスあったHPが一瞬で真っ赤にレッドアウト<過度な重力で頭部に血液が圧迫された状態。つかあんな怖い敵だったとは正直思わなかったね。5とかだと割と気のいい仲間くらいに思ってたし。
しかしリムルダールで剣とセカンドベストである鋼の鎧を買い、攻守ともに飛躍的な強化を為した俺様の敵ではない。つか最初がんばって魔法の鎧まで貯めようかと思ったけど、トータルで考えれば「鋼の鎧を手にゴールドマンで稼ぐ方が早い」と判断。この辺りのやりくりもまた面白いところ。
ゴールドマンは既に僕の敵ではなく、リカントマムルやキメラをサクサクと倒していく。レベルも上がっていくし、武具も強くなったし<魔法の鎧のHP回復がたまらなく愛しい!、お金もガンガン貯まっていくこの感覚・・・
スパイラルかっ!
最近の僕の流行語である「スパイラルなモチベーター」が既にドラクエにあったのだ。バランスこそシビアだけど、当時はまだこちらも不慣れであり、ボリュームからすればむしろ正当なキツさであったこのドラクエ1。強い敵と強い武器、レベルとお財布のバランスが渾然一体となって描く「クリアに向かう淀みないスパイラル」のなんと美しく気持ちのいいことか!
次はドムドーラ方面か、はたまたメタルスライムで経験値稼ぎ?いやいやここはがんばってメルギドを目指すべきでは???いや!まずはドラゴンだろう。城への帰り道、関門トンネルで寄り道をすることにした。このレベルで大丈夫かどうかわからないが、一度戦ってみることに軽い気持ちで決めたのだが、、、
残りHP9で超ヒヤヒヤ討伐。つかお金を2万近く持った状態で戦う相手じゃなかったっ!
でも!
普通に楽しいのである!!
キャラも随分強くなってきているから、正直余裕だろうとタカをくくって橋を渡り、死霊や鎧の騎士あたりと剣を交えるといきなりのダメージにあっさりやられそうになる。「ここはじっくりラリホー作戦か?」「影の騎士だけはダメ。ヤツは強すぎる。影の中に相撲に詳しい悪魔が見えたもんオレ」「メタルスライム一瞬だけ顔見せしたなぁ・・・スピード上げてたからホント一瞬だった。こういうのサブリミナルって言うんだろうなぁ・・」。
じっくりとドムドーラ下の岩に囲まれた平野でメタルスライムを狙う。ちょっぴり色気を出してメルギドを目指したらメイジキメラのラリホーでまたもレッドアウトさせられたので、ここはひとまずレベルアップだ。じっくり作戦だ。「堅実にがんばれ」と一人しかいないパーティに指令を出す。
結構強くなったので、ちょっくら「ドムドーラの悪魔」こと悪魔の騎士(まんまやんけ!)に挨拶してこようかと思ったけど、よくよく考えたらアイツの情報はメルギドで得られるわけで、未だにゴーレムのところまで行けない自分が戦って勝てるはずがないことに冷静に気付く。「今は稼ぐ時だ」。水銀の滴(しずく)食べたら失明しそうなメタルスライムを刈る。つか実際はヤツの経験値はそれほど高くもないんだけど。
※その辺で出る雑魚が30とかでしずくちゃんは115。
「ぼちぼちか」と機が熟したのを勝手に感じ、メルギドの門を叩く。つかゴーレム、笛で寝たかと思ったら2回攻撃したくらいで倒れた。意外と役立たずなデクの坊である。が、もしこいつがただのゴーレムじゃなく、ミスリルゴーレム++とかだったらきっと永遠に倒せないのでこれで良い。
メルギドはまさに天国であった。即座に強い剣と盾を買い、わくわくしながら全ての人に話を聞く。ここに来る前に行きがけの駄賃とばかりにガライの竪琴も手に入れたし、後はドムドーラの悪魔を倒しロトの鎧を手に入れなければ、、、。
ベホイミが絶対いるな・・・
またも経験値稼ぎである。つかそのついでにローラの愛を使わずにロトのしるしも手に入れる。ベホイミさえあればヤツは絶対倒せるハズ・・・。
まさかクリティカル一撃で倒せてしまうとは思わなかったけど。
つかロトの鎧超スゲェ!回復メチャ早い!3歩くらい歩くとHP満タンになるぜ!(ちょっと誇張)これなら竜王だって余裕だぜ!!<軽くバカ。
でも念のためベギラマを覚えるまで経験値稼ぎ。つか割と早く貯まる。この辺りはエミュでスピード上げてやるメリットが凄く生きる。つかもう死ぬまで実機でドラクエをクリアすることはないだろうな~。
太陽の石を手に入れ、竪琴を雨雲の杖に替えてもらう。ロトのしるしを持ってリムルダール南のほこらへ行き、虹のしずくをゲット。ついに竜王の島へ橋を架ける。つか冷静に考えるとあの橋がなきゃ竜王もこっちに来れないんじゃないの?って思ったけど、とりあえず胸に秘めておくことにしようよ、この場はその方が丸く収まるしさ。
竜王のダンジョンの記憶はほとんどない。玉座の後ろに階段がある、、というのもすっかり忘れて玉座を調べてしまうくらい記憶にない。覚えているのは、
ここにロトの剣がある。
ということと、
竜王の誘いに乗るな!
ということくらい。これは僕の自慢話なんだけど、
実機初回プレイで誘いに乗って闇の世界をもらっちゃったもんね!
だからとりあえず乗るなら飲むな、飲むなら乗るなって感じだ。
つか最近ホントめっきり冷えてきたよな?
無事ロトの剣を手に入れ、竜王までの道のりを確認した後一旦リムルダールで回復。そしてついに決戦の朝を迎える・・・っていうかレベルが19じゃ全然勝てない(T-T。もういいように噛みつかれて、ウルトラ上手に焼かれちゃったし・・・。
強くなってリターンマッチだ!オラ!
こうなると僕は無心である。いろいろ考えた結果メルギド周辺が安定して高速に倒せる。ダースドラゴンや地獄の鎧たちと戦うのは回復を織り込まなくてはならない分効率が悪いのだ。
あっという間、でもないくらいの時間でレベルを3アップ!
つか当時だったらホント気が遠くなるような時間だったんじゃないかと思うんだけど、とりあえずレベルは22になった。つかコレなら勝てるだろう!とリターンマッチ。つか決戦の朝は3日くらい前に過ぎてるんだけど、まぁいいや。
つか竜王に行くまでに3回くらいレッドアウトしてベホイミ使いまくり。
しょうがないじゃん逃げられないんだもの。つか僕のこと好きだって離してくれないんだもの。つか手とか血みどろだし。ちょっと怖いし。地獄とか連れて行かれちゃうし。
でもめげずにトライ!
※←写真はちょっと大きめだぜ!
こちらのダメージは14とか17とかヘタしたら10とか。でもヤツはこっちに46とか40とか与えてくる。つか卑怯者め!!と思いつつこっちだけベホイミ。僕はいいの。
淡々とした戦いが続く中、唐突に「竜王が死にました」との電話連絡。本音を言うとクリティカルヒットで倒して欲しかったところだけど、まぁしょうがない。野球は筋書きのないドラマって言うし。何の話?
大業を成し遂げた勇者くりすはセコいのでみんなに祝福されようとそそくさと竜王の城をあとにする。ここはかっこよく一人で去っていけばいいものを・・・と思いつつしょうがない小市民なんだもの。つかトボトボと歩いてる途中でルーラに気付くあたり本気で小市民だ。
城に着くとみんなが誰かの帰りを待ってる様子。気付くと姫の姿がないっ。またもクッパめ!・・・まぁいいかそういうのは。適当にみんなから褒めてもらって手みやげに姫も1匹包んでもらった。そして勇者の新たなる新婚生活が始まる・・・。つか「新たならない新婚生活」は存在しない。
「DRAGONQUESTED.mp3」をダウンロード
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4時間でした。9時10分から1時10分までぶっ通しでプレイ。正直言って思った以上にバランスが取れていて、全然飽きずに最後まで行けたのがむしろ驚きくらい。最初はどっかで心が折れちゃうかなぁって思ったんですが、いやいやどうして、
傑作は今も傑作であった!
と呼べる濃密な時間が過ごせました(^^)。当時の評価は既に思い出せませんけど、今、今日、僕がやったドラクエは★★★☆(7点)はあげられる素晴らしいものだったと思いますです。みんなにもちょっとオススメしたいけど、今回の話を読んだ後だとさすがに楽しさが目減りしてしまうだろうから、ここはあえてドラクエ2をやってみるってのはどうだい?
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