ミネルバトンサーガ
このゲームを知る者の多くは、これを名作としてはばからないのではないだろうか。1987年ファミコン晩期のタイトー発のRPG。つか傭兵システム以外に何一つ覚えていることがないのに、なぜ「名作」だと思っているのか不思議なくらいなのだが、休日の今日、有り余る不良債権の消化をそっちのけでついつい始めてしまった。つか自分でもなんで始めたのかよくわからないのだけど。
ゲームは戦闘にかなり個性的な味付けが為されていて、一言で言うなら「ザナドゥ」のような感じ。雑魚とエンカウントすると敵が3匹現れ、こちらは主に体当たり。あちらも主に体当たりで戦闘。何も考えずに突っ込むとあっさりとりかこまれてフルボッコなので、上手く位置取りをして片側から一匹ずつ倒していくような感じになる。
※敵は障害物を上手く回避出来ない。
それだけでも結構テクニカルだが、物語が進むことで主人公が従えることになる「傭兵」がバトルを少々彩る。っていうか要は「オートバトルのリスクの見せ方を工夫した」もの。戦闘中に「ようへい」コマンドを指定すると、主人公(および主人公のパーティ:最大3人)に代わって最大5人の控えから3人のメンバーを戦闘に出す。傭兵は敵と似たようなアルゴリズムで突進してゆき、おのおので殲滅活動をしてくれる。当然敵が強ければやられてしまうが、
やられた傭兵は復活しない。
ということと、
傭兵もレベルアップする。
というのがこのゲームの面白いところ。最初はホントに雑魚しか倒せない奴らも、きっちり経験値を食わせる
※敵のHPは数値で完全にオープンなので、削っていって後少しで倒せる状態にしたら、傭兵にチェンジして倒させる。
ことで「闘士(金で雇える最も高額な傭兵)」「重闘士」「騎士」「重騎士」「聖騎士」「ゴッドハンド」とレベルが上がっていく。傭兵は主人公たちのパーティと異なり、戦闘ごとに完全にHPが回復するため、上手く使えばかなりの戦力になるし、なにより育てるのは楽しい。ちょっとだけポケモンっぽいとも思った。
敵は雑魚でもかなり強さにムラがあり
※同じ雑魚は同じ強さだけど、同エリア内で強さに差があるという話。
序盤は結構簡単に死ねる。ただ、100%逃げられるシステムや、傭兵に切り替えることで敵の位置もリセットされること、回復アイテムを大量に持てることなど、いろんな面で遊びやすく作られていたりもする。ダンジョン内の宝箱も物によっては出入りすることで復活したり、飛び道具で宝箱(敵を倒すと出現する、が近接攻撃で倒してると大抵はそのまま取ってしまう)を上手く障害物にして削り倒したりも出来る。
当時として名作の冠を受けるに値する良くできたシステム
が載っているのだ。ただ、もちろん全てが素晴らしいわけではなく、システム的に自キャラおよびパーティメンバーの攻撃力や防御力が全くわからなかったり、
※ステータス画面で見られるのは経験値とHP、所持金くらいなもの。なので、新しい武器を同時に複数手に入れてしまうと、どちらが強いか正確に判断するのが至難のワザとなる。売値で比べるしかないのか?
アイテムも、回復薬と飛び道具、装備品、イベントアイテムが全て別管理になっているのも不自然な感じがする。
※例えば飛び道具はキャンプ中に一切見ることが出来ない。
主人公以外のメンバー(傭兵じゃなくプレイヤーキャラ)も頻繁に入れ替わり、それに伴ったイベントでストーリーが紡がれたりするなど、システムだけじゃないひねりも利いているが、自分はたまたま序盤で仲間を見過ごしてしまったため、かなりプレイしてようやくメンツが増えるという状況になってしまったりした。
※具体的に言うと主人公のレベルが60超えた辺りで仲間が増えるって、、、どんだけ?みたいな?つかそれまで一度も魔法を使えないっていかほど?みたいな?
それでもまぁ全体的に飽きさせないテンポの良さがあり、お使いイベントのわかりにくさによる謎での詰まりなどの「古さ故のつらさ」を考慮しても、まんざら悪いゲームではなかった。がんばって強敵を倒せば、それがしっかり報われてレベルもガンガン上がるし、ステータスは見えなくてもレベルが上がると明確に敵を倒しやすくなっていく感覚も当たり前ながら嬉しく楽しいものだった。
今プレイするならフレームレートを200%くらいに切り替え可能なエミュでやるのが良いかとも思うけど、実機でも「タイトル画面で十字キーを↑↑↓←A←→↓↓Bと押す」と、戦闘中以外のスピードをスタートボタンでアップすることが出来るようになる(ちなみに戻すのはセレクトボタン。スピードアップ中は雑魚のエンカウントも無くなる)。
ドラクエを子供達がやってるのでつい昔のRPGに手を出してみたくなったのだけど、結局セレナだかセレスだかに会わなきゃならないというところで詰まってしまった。まぁレベルも91まで上げたり、傭兵も全員ゴッドハンドにしたりして稼ぐ楽しさ、育てる楽しさは十分味わったので、ここらで放置してしまってもいいかなぁって感じ。
とりあえず「美化された記憶」というほどつまらないゲームではなかったが、謎解きをきっちりメモを取りながらマップも描いてプレイするほど根性がないので、どうしても難しめに感じてしまったのも事実。トータルで今現在の評価としたら★★☆ってところが妥当かな。
※当時は★★★☆くらいだった気がするけど。
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