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2008年2月 8日 (金)

あの頃の話

今日は仕事で近所の小学校へ体操服のサンプル展示に行ってきた。今度入学する子の親御さんへ品物を見せ、注文書を配ってくるという役割。去年死ぬほど寒い思いをしたので、今年は完全防寒体制。ズボン下は2枚、靴下は厚手を2枚、裏ボアのベンチコートにボア付きのルームブーツで「オマエはエスキモーか!」と言われそうな出で立ち。

在校生のいる時間帯なので、放課や掃除時間などで子供たちが入れ替わり立ち替わりのぞきに来る。新しく入る弟に体操服を説明する面倒みのいい子から、「オレも欲しい」子。あと結構かわいい感じなのに、微妙に粘着っぽい女の子とか。つかまぁ僕はこう見えて(いわゆるオタク的風体)しゃべりは結構達者なので、子供でも割とすぐとけ込んで話をしてしまったりするのだけど、この時期小3の女の子に聞く質問と言えば、

 「バレンタインは何個くらいチョコあげるの?」

これでしょ。ちょっぴり背伸びをしたい年頃なら間違いなく食いつく。つか小学生相手になにプロファイルしてるんだって気もするが気にするな。お母様方がいらっしゃるまではヒマなので子供の相手をついしてしまうのだ。元来子供好きな僕としては。

 「えーーーあげないよぉ~~」

またまたぁ~そんなこと言って、好きな子くらいいるんでしょ?

 「うん、6人くらいかな~」

そりゃまた気が多いなぁ。その子たちにはあげないの?

 「まぁ二人くらい・・・や、やっぱ一人!」

ほら本命がいるんじゃん。今時の若いモンは・・・。まぁ別に全然OKだけど。

展示にはその品をウチに卸す問屋さんも一人一緒にやってくれて、説明会の前後に仕事は集中する。言い換えれば説明会の時間1時間ほどは完全にやることがなく、子供たちも授業中なのではっきり言ってヒマになる。正直な話DSでも持って行こうかとも思ったが、さすがに仕事中なのでそれは控える。
※スリザーリンクさえあれば暇つぶしなんて超余裕なのだが。

最初は半分眠りこけるような感じだったが、ふと思い立って一緒にいた問屋さん、仮にF間さんとしておこうか、彼の電卓を僕がさわりながら「メーカーはノンブランドだけど結構押しやすいね」などと取るに足らないことを言うと、

 「液晶だけだと体育館とかで暗くて使えないんですよね~。電池も太陽電池だし。昔は光るヤツばっかだったのに」

蛍光表示管だね!懐かしいなぁ最近見なくなったねぇ。などと僕。

 「そうそうLSIとかのゲームもありましたよねぇ」

なぬ?僕はおもむろにF間さんに年齢を聞いてみた。

 「36歳、たしか店長よりイッコ下だったと思いますよ」

むむむ。となれば蛍光表示管ゲーに認識があるのも当然か。

となればそれなりにゲームとかやったんじゃないの?

 「まぁ昔はねぇそういう時代でしたからねぇ。電卓のヤツとかゲームウォッチとか」

意外なところに芽が出ていたという感じ。オタクはこういうところに過度に反応してしまう悲しい人種なのだ。思わずマイトレンドであるスマブラで昔のゲームの音楽を聞いてるという話をしてしまう。ドンキーコングとかバルーンファイトのアレンジがスゲェ染みるんだよなどと熱弁をふるってしまう。すると、

 「僕もゼビウスはやりましたよ。っていうかアレが欲しくてファミコンを買ったくらいで」

オマエはオレか!?無敵が出てやらなくなったとか、毎日スコアを友達と競い合ったとか、僕はどうしても16面が超えられなかったって話をしたら「え?そんなに行けたんですか?」とか。くだらないと思いつつも当時の場面がどんどん脳裏に甦っていく。

 「88とかも?」

と振るので思わず答えはYES。でもF間さんはお金がなくてMSXに流れたのだという。当時のMSXはファミコンより劣るものもあったが、それでも他のハードでは出来ないタイトルも多く、それはそれで(たとえメディアがカセットテープで、ゲームを始めるまでに10分以上ロードを待たされるようなものであったとしても)価値があると思うなんてことを思わずしゃべりたおしてしまった。僕自身はMSXを持ってないのに。

 「スペースマンボウとか・・」

 「!」

まさかスペースマンボウの名をネットではない知人から聞く日がこようとは夢にも思わなかったが、それこそまさに僕がMSXのアイデンティティ。グラ2をダブルカセットすると裏技が使えるなんて話までついついこぼしてしまう。実際僕がプレイできたのはエミュでしかないけど。

 「その後68とかも出たけど、僕はネオジオに流れまして・・」

またもオレが!思わずかぶせるようにして同意。聞けばメガドラの餓狼2に失望して買うことを決心したのだという。となると僕もついつい、「ライデンが火を噴くとは思わなかったよね~」とか「最終的にローレンス・ブラッドの超必も自力で出せるようになったんだよ~」なんて話までしてしまう悲しいサガ。SAGAサガ。松雪泰子もサガ。

 「プレステのリッジとサターンのバーチャでバーチャを選んじゃって・・・」

僕はもうそれにターゲットを合わせてお金貯めてたから両方買っちゃいました(^^;。
 「でもすぐにFFが発表されて、、まぁ買い直しましたけど」

結局このあたりで説明会が終わり、話も途切れてしまったのだけど、同世代の人と好きなゲームの話をするのは本当に楽しい。特に相手がこちらに対して「知らないだろうけど」と、
※決してオタク的なニュアンスではなく、半ばあきらめ気味な感じで
聞いたり言ったりしたことを倍返ししたりしたときの反応は本当に楽しい。ファミコンのキャラゲーに翻弄されたという話を全否定したり(^^;、ハードは1本でも満足出来るソフトがあればそれで十分!と小さな声で叫んだり(^^。

いつでもゲームはそばにあるけど、そのゲームが本当に楽しい時ってのはそんなに長くはない。今長男がスマブラやモンハンをギャーギャーわめき散らしながら楽しみまくっているが、これがあと20年もすると思い出話になってしまう。

子供の頃の20年先なんて「未来よりも未来」だったけど、振り向けばあっという間。それでも今もなおドンキーのメロディは僕を熱くするし、マリオは相変わらず世界の中心を飛び跳ねている。

ゲームはいつでもそこにあるが、時は止まらない。若いときの時間は年を取ってからのそれとは比べものにならない価値があるが、それをゲームに使うことが惜しいとは思わない。若い頃の熱量でブーストされるものは、何もかもが価値のあるものなのだ。

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