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2008年2月 6日 (水)

ザスーラ

最も重要ではないがかなり重要なことだと思った。

CGやSFXは見ていてそれと気付かせないに越したことはない。なぜならその瞬間自分の心はスクリーンの内側からリアルなソファーの上に戻されてしまう。ドキドキしてほおに手をあて、「わっ」とか「ダメだって!」とか言いながら劇中の子供たちと一緒に冒険をする。僕が見ているものが彼らの見ているものであれば、その思いはより強く深く重なる。恐怖は恐怖として、安堵は安堵として素直な気持ちになれる。

僕は基本子供たちが活躍する映画が大好きだ。僕が精神的に子供だということもあるが、やはり実際に子供だった頃の感じ方や行動パターン、想像力がとても強く浮かび上がってきて、当時のままの自分になれる。些細なことで腹を立てたり、嘘をついたり、すぐにやってしまった失敗に後悔したりする感情的で情熱的でそれでいて繊細な心の「面白さ」を思い出させてくれる。

ザスーラは、舞台は宇宙になったが、事実上の前作「ジュマンジ」と同様にとんでもない災厄を引き起こすスゴロクゲームを子供たちがプレイし、無事ゴールまでたどり着けるか!?という内容だ。誰がどう見ても二番煎じで、既に割れたネタの上でお約束を演じるのはなかなか厳しいものがあるはずだが、僕はこの作品を非常に楽しむことが出来た。なぜなら、登場する兄弟が何ともリアルで、なんて言うか、、、

 気恥ずかしいくらい

だったからだ。こう、演技ならもっと気の利いたことを言えよ、って思ったり、そこはそうするべきだろう!って思う自分の想像以上にホントに素直に子供。「素直な子供」じゃないよ、念のため。なんて言うか、、、バカ?いい意味で。もどかしい場面も多いし、、、上手く言えないけど、

 子供が好きな人なら絶対楽しめる。

そういう映画だと思う。とにかく兄貴はわかりやすいくらい兄貴だし、弟もこれでもかというくらい弟。そして二人ともが完全に子供な感じで全編しっかり描かれている。途中二人の挙動やセリフに「あ、それは、、、」と思うことはあっても、それはため息ではなくて、ドラマの中を想う気持ちがこぼれる感覚。「なんでここでこんな展開にするんだよ」とか映画の外へ気持ちが逃げることは最後までなかった。

見終わった後続けて特典映像を見始めたら、その「心地よさ」の答えがすぐ出てきた。

 実際に見せて、演じさせたい。

居間だけじゃなく、地下室や○○○○や○○○○○や○○○なんかも、その多くが実際のモデルやセットとして作られ、二人はアナログの部屋でアナログのゲームを遊ぶ。もちろん宇宙が舞台だからCGも使われはするが、二人の気持ちが前に出てくるところでは、しっかり目の前に場面が作られている。

 だからか。

僕は別にCGをバリバリに使った映画が嫌いじゃない。っていうかむしろ大好きなくらいで、トランスフォーマーやデイアフタートゥモローやスパイダーマンなど枚挙にいとまがないほどSFXやVFXを多用した映画をよく見る。そう言うときは「おおスゲェなぁ」とか「どう見ても本物にしか見えねぇ!」とか思ったりもするわけだけど、今このザスーラを見て、やっぱりというか当たり前だけどというか、

 知らなきゃ知らない方がいいな。

ってことを感じた。いくら迫真の演技で驚きを表現したところで、ブルーバックでは所詮作り物なのだ。

そう言えば(前も書いたかも知れないけど)、映画「エイリアン」で食事中に胸を突き破ってエイリアンが飛び出してくるシーン。僕は子供の頃この場面の怖さを超える場面に会ったことがなかったんだけど、あのシーンも出演者には「何が」出てくるのかが知らされてなかったという。だからこそあれだけ「真に迫る恐怖」が画面の外にまで流れ込んで来たのだ。

とりあえず、子供が活躍する映画が好きならオススメ。特に弟はまだ字も読めないほど幼く、けなげでピュアな子供らしい「憎らしさ」と「素直さ」がとてもよく出ている。クリスの評価は★★★☆かな。ジュマンジより好き。

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