ベオウルフ
なんつか判断に困る作品というか、面白かったか面白くなかったかという最もプリミティブでもっともわかりやすい基準を持ち出してなお
微妙?
と疑問符を付けたくなる作品であった。というか、こういうB級SFとかB級ファンタジーが好きな方ならピンと来て頂けると思うのだが、
ハムナプトラに出てきた「CGで作られたロック」
覚えてます?あの半人半サソリみたいなヤツ、あれみたいなんだよね。登場人物の表情とかなんか、
大半が偽物
臭いというか、実際CGでかなりの部分作ってるのは間違いないと思うのだけど、ホントはCGじゃないようなところすらそれっぽく見えてしまうというか、個人的ウリの一つと捉えていた「アンジェリーナ・ジョリーの金箔ヌード」も、ともすればゲーム画面みたいなもんで、そこに萌えがあるのか!?と言われてもって感じ。
僕は別にCGだからダメとかそういうのは全くなくて、むしろFFアドベントチルドレンみたいに、きっちりその良さを磨き上げてさえくれれば、人物だって背景だって何ら問題ない。中世ファンタジーだからドラゴンの描写も当然のようにあるのだけど、それとてクオリティが高ければ、、そっか!わかった。
ベオウルフのCGはクオリティが低い
のかも。っていうか意図してリアリティから一歩引いた演出をしている可能性も非常に高いのだけど、ロバート・ゼメキスと言えば古くはアニメと実写を合成したロジャーラビット、最近では実写っぽいCGアニメのポーラーエクスプレスなんかも撮ってる「バックトゥザフューチャーの監督」。わざと寓話っぽくというか、最古の叙事詩っぽく仕上げている可能性も捨てきれない。
つか、このベオウルフ、頭がハゲてたら某クレイトなんとかとスゲェキャラがかぶる。
つか内容そのものが既にかぶりまくってるというか、僕らゲームを嗜む者としてみたら、「最古の叙事詩」うんぬんより、「ゴッドオブウォー(以下GOW)を独自解釈でゲーム化」と言われた方がむしろしっくりくるくらい。っていうか映像だけじゃなく、音楽もスゲェそれっぽい。つか言い換えればGOWがそれだけ映画に迫るクオリティだったとも言えるかも知れないけど、、、、
ただ、GOWファンならベオウルフが楽しめるかというとそれは別。
楽しめないとは言わない。楽しめないとは断定しないが、ぶっちゃけ「何か違う」手触りが残る。アンジィを脱がせたのも、ほぼ無名とも言えるジェラルド・バトラーを起用したのも、、、ってウィキペで調べたらこの人、300にもサラマンダーにも出てるんだな。あとトゥームレイダー2でアンジィと競演してるみたいだし。つかやっぱ華がない。見ていてもカリスマを感じないのはやっぱCGのボディだからか!?
結局のところ、映画を超える勢いで創造されたGOWを見た者にとってベオウルフはむしろローカライズというか、逆にあざとさすら感じてしまう作品になってしまっている気がする。確かに戦闘シーンは結構派手だし、金箔おヌードも見所ではあるのだが、どれもゲームで見たことがあるような場面だし、
※クオリティ的にも同程度。
主人公に魅力が薄い=ゲームと比べて感情移入度も低めになりがちな点もまた不利。ひもといてしまえば単純な物語も、見てる間は「まさかそんなシンプル、、、まぁいいかそもそもAVがウリな作品だし」という感じで、印象だけは近かったヴァン・ヘルシングと比べても格段に落ちる。
ラストのドラゴンは悪くはないがせいぜい、「半見の価値アリ」くらいで、たぶん1年2年したらすっかり忘れ去られてしまう作品になるんだろうなぁというのが正直なところかな。クリス評価は、
GOW経験者には★☆。未経験者には★ってところ。パクられようを楽しむのも一興って感じだ。つかむしろこれなら全編俳優を使わずに仕上げた方がよかったんじゃないかと思った。言っちゃなんだが僕はアンジェリーナ・ジョリーがかなり好きなのに、半分以上脱いでる様な扱いなのに萌えないってのは、、、やっぱ作品が悪いとしか言いようがないだろう!
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