長靴をはいた猫 80日間世界一周&パンダコパンダ
先日ジブリのことを書いてたら急に「そういう作品」が見たくなって思わず勢い余ってヤフオクで落札。つか5年くらい前に中古屋でもっと安く売ってたような気もしたけどそん時はそれほどでもなかったから仕方ない。
つか昔のアニメを見るときに一番気を付けなければならないのは、セルの枚数でも絵のクオリティでも時代を映した脚本やセリフ回しでもなく、テンポと見せ場のバランス。要するに平和でちょっとしたオカズでご飯何杯も食わせるような作品が昔の作品にはあったりする。悪く言えば冗長、悪く言わなければ時代背景として致し方ない部分ではあるのだが、ソレを頭に入れてないと結構ヘタれる。
正しい楽しみ方は、その一枚一枚の作画、原画の良さや、色味、往年の声優の巧さと、(止めた時でも動きのある)構図などだと思う。物語は正直稚拙さを禁じ得なかったりするし、
※一方で昨今の「ジャパニメーション」みたいな?オレ的なんだかうさんくささを隠し切れてないみたいな?そういうのよりずっとピュアでストレートな安心感と捉えられなくもないけど。
主題歌なんかも妙にガキっぽいというか、「ちょっとこれは・・・」と感じたりもしてしまう。
でもやっぱ絵はよかったりする。「維新」という言葉を使うのが適切かどうかわからないが、手塚治虫が作った日本アニメの歴史は「動く絵」の歴史。口だけがパクパクして繰り返しの連続でいかに手を抜くかなんてのはやっぱダメだと思うんだよな。
基本絵が巧くなきゃ始まらない。
宮崎駿がアニメーターを目指したのは「オレならもっと巧く描ける」からだったという話を読んだこともあるけど、それとて「0点のものに」はそう感じたりはしないだろう。「7点を9点、10点に出来る」と思うからこそ自分もその道を選ぶ決断をしたに違いないのだ。
そんなことを考えつつ長靴をはいた猫を見る。つかちなみにこの作品はシリーズ3作目にして最終作。つかその前の作品は主人公ペロの声や主題歌が違っていて、「記憶の中ではこうじゃなかったはずだが・・・」という思いがもの凄く去来した(3年くらい前にたまたま見た時)。
しかしこれはなべおさみ。主題歌も「♪びっくりしたなぁ!びっくりしたなぁ!びっくりしたびっくりしたびっくりしたなぁ!」ってヤツ。僕らの世代なら夏休みに、
3度は見たことがある
はずのメロディに思わずグッと来るが、知らない人には全然知らない話。つか認知度的にはジャングル黒べえよりずっと下なんだろうと思うし。
絵のクオリティも思った通り高く、ゲームで言えば秀逸なドット絵を見るようにセルアニメの向こうにある原画に思いを馳せる。敵役のグルーモンなんかは、まことによろしいし、大塚周夫のガリガリ博士も30年も前からこの人はこうだったんだなぁなんて感慨深い。
でも寝ちゃったんだよねぇ・・・(^^;
子供と見ていたのだけど、プールに行った日で、体中ヘトヘトだった上にたまたま布団敷いた上で見てたからたまらない。って何がたまらないのかわかんないけど、とにかく僕は睡魔に負け、
目を覚ましたらペロがゴールする2秒前だった。
※80日間世界一周はペロがグルーモンと賭をする話。
ちょっと残念に思いつつも子供達に感想を聞くと「面白かったよ~」とのこと。なんか凄くホッとしてる自分がいる。僕がお前達くらいの頃何度も何度も見ていたアニメ。それが時を超えて受け入れられる感覚。
僕のオヤジが結婚した年齢と、僕が結婚した年齢はほとんど一緒。だから僕が小学生の頃オヤジが見ていたマンガやドラマをもし見る機会があったとしたら、その感覚は今回のそれと近しいタイミングということになる「はず」なのだが、正直な話とてもじゃないが「はだしのゲン」を面白いと言いつつ見たり出来るとは思えない。っていうかそれは僕が今でも少年マインドをキープしつつロートルにさしかかってるという見方もあるが、同時にアニメという文化そのものがあんまし変わってないということでもあるようなないような・・・。
ちなみにパンダコパンダの方は、「なんかスゲェトトロくさい・・・」って感じで、全体的に「いい意味でも悪い意味でも」アニメのご都合主義が出てる感じ。ジブリ大好きっ子なら既にチェック済みだとは思いつつ、対象年齢は未就学児(小学生未満)かなぁとも思ったりした作品でしたな。あ、でも水森亜土や山田康雄はやっぱイイ味出してる感じですよ。僕の評価は★☆くらいだけど子供達は見たところ★★★☆という感じでした。特に長男のツボに入ってたみたいでちょっと意外だったり・・・。80日間世界一周の評価は(途中で寝ちゃったくせに)★★とさせて頂きます。つか過度に疲れてたからしょうがないよ・・・(めちゃ言い訳)。
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