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2008年8月30日 (土)

昨夜

深夜何者かに突き動かされるように目が覚める。僕はいつものようにモニターの電源を入れ、のらりくらりとネットを覗いたりブログを読み返したりする。ふと、

「そう言えば今日はオンエアバトルだっけな・・・」

言っちゃなんだが僕がTVの放映を覚えているなんてことは非常に稀なことだ(つか稀なだけに今回も放送時間そのものはすっかり過ぎてしまっていたわけだが、むしろつまんないところをはしょりながら見られるのでそれはそれで好都合かつNO問題)。

おもむろに再生すると画面には濁流と時折青白く光るストロボが見える。

「ああそう言えば今日はスゲェ雨だったな」

日中自店の周囲を大きく深い水たまりに閉ざされ、絶海の孤島になっていたことを思い出す。「絶海の孤島」だけに売り上げもサイアクだった。お客さんには泳いで来てもらう必要がある。別に船でもいい。何ならボートでもヨットでも。

あの雲が南下して今は名古屋にいるのか・・・。

100ミリだぁ81ミリ以上の雨だというアナウンサーの声を文字通り対岸の火事のような気持ちで眺めていた。自室の外からは雨音も聞こえず、静かなモンだった。

・・・

しかしニュースはなかなか終わらず、差し込まれる雷光の頻度も水かさと共に増しているように見えた。ピカピカ、ゴロロロロロ・・・。

「ん?」

ピカピカ、ゴロロロロ・・・

どこかに忘れていた荷物を見つけたように我に返り、冷静にPCと窓を重ねて見つめる。

ピカピカ、ゴロロロロ・・・

「光ってるのは7:3でココじゃん!」

と思った刹那、PCと共に部屋中の灯りが消えた(実話)。

一瞬で数日前に読んだ「雷サージによる被害」の記事、夏休みの自由研究で長男がたまたま取り上げた「雷」のことが脳裏をよぎる。

「とりあえずヤバイ!」

先日HDDのクラッシュを経験したばかりだが、結果的には被害はそれほど多くなかった。しかし今もしコンセントに繋がっているエレクトロガジェット全てに文字通りサンダーブレイクを食らったとしたら、そのまま勢いで僕の息の根まで止まりかねない。

この部屋だけで数十個ものコンセント(全然オーバーじゃない)があるが、すべてその元栓を抜く。もし近くに雷が落ちてサージが発生しても、とりあえずコンセントに刺さってなければ大丈夫だろう。もちろん直接くらったらどうしようもないが、まぁその時はどっちにしろ自分も生きちゃないだろうから、PCの破損には(永遠に)目をつぶる。つかうまいこと言ってる場合じゃない。

ひとまずPCの安全をカクホした僕は、現状を確認すべくリビングに災害対策本部を移転し、情報を集めるべく電子要塞を遠隔操縦する科学の粋を集めて開発された小さなメカのスイッチを入れる。ぶっちゃけテレビのリモコンを押す。すると、

 ニュースはとんでもないこの世の終わりを告げていた。

リアルデイアフタートゥモロー、リアル20世紀少年。遠い昔、遙か彼方の銀河系、、、ってほど遠くない名古屋、安城、岡崎と徐々に近づく大水害の爪痕。それも心なしか近づくに連れてその被害は拡大しているようにも見える。

 とりあえず寝るか?

伝家の宝刀「現実逃避」が炸裂しそうになる。しかしそこを何とか天使が抑制する。ちなみに僕の中の天使はひげ面、とか別にそんな読んでる人を奈落の底に落とすようなことは書く必要はない。

僕の店は先ほども書いたように絶海の孤島にある。いわば人馬の通わぬ悪魔の巣窟であり、ドラゴンの巣くう西洋の古城であり、最寄りの駅まで歩いて10分の豊川市である。
 ちなみに近くには割とあっさり決壊しそうな小川のせせらぎが聞こえる。

時刻は深夜3時過ぎ。テレビはなおも「最大級で最上級で究極で最高でブリリアントでエクセレントな上にアバンギャルドでマーベラスでナイスでキュートな軽快が、否!警戒が必要でおじゃる」とまくし立てている。

 行くか。

気持ち的には「逝くか」でも可なのだが、僕は決断し、寝起きに超機嫌が悪いかみさんを起こし、つきあいのいいパートさんの電話を掛ける。
※ちなみにこのパートさん、高見沢俊子さん(仮名)は、最初携帯が鳴った時、「怖くて誰からか見れなかった」と後の告白。つか最初掛けた時はあっさり切られたので、めげずにもう一回掛けたら出てくれたわけだが。つか夜中の3時過ぎに電話に出てくれるだけでもありがたいと思いつつ、「今から店の荷揚げを手伝え」という指令にしぶしぶながらも付き合ってくれる高見沢に感謝。アルフィー万歳!いや別に彼女とアルフィーは関係ない。

店に向かう途中も激しい雨がオレを洗う。激しいビートがオレに叫ぶ。いやだから誰もMODSの歌のことなんか覚えてないからね。いやコレホント。絶海の孤島がここにも発生・・・。

ほどなく店に着くと高見沢が天パーと黒めがねを連れて待っていた。はいウソ。ひとりで誰かの車が来るまで闇にくるまってた。佐野元春はわかる人がいるだろういくらなんでも。

さっそく作業開始。つか最初はなるべく高い物から手を付けていったのだけど、最終的に
 濡れたら商品価値がなくなる

と思うとあれもこれもと次々と手を付けていく。つか明日の朝もどすのは自分なのだが、正直めまいを禁じ得ないというか、この時点ではためらいより決断である。つか、

 何もなければそれはそれで御の字なのだ。

災害に遭われた方のご冥福を祈らせていただきますマジで。だからこそ僕は油断しないし、「やらずに後悔するくらいならやって後悔するぜ!」と後悔が少なめの僕は思うわけです。そう、僕は悔やまない。

幸いにして8月末が決算だったし、商品的にも秋物に入れ替わる時期だったのでそれほどの商品量はなかったが、それでも3人で1時間半以上掛かって荷揚げをした。つかこの場合は「荷上げ」か。

帰り道も相変わらず雷は光り、雷鳴はとどろき、風雲急を告げる次週をお楽しみに!って感じではあったが、別段翌朝は楽しみではない。ちょっとドキドキなだけだ。

家に帰ってもしばらくニュースを見ていたが、情報そのものは3時頃見た時とほとんど変わってない。まぁ彼らも寝なきゃ美容に悪いしな。と思いつつ僕も床につく。時刻は既に5時半を回っていた・・・。

目覚ましも掛けず僕は7時前には目を覚ました。つか冷静に考えると「何も問題がなかった場合」でもあの荷物を下ろすのは容易じゃない。昨日とは別のパートさん:城島茂子(仮名)に電話をして緊急で手伝ってもらう手はずを整える。不思議と眠気はなく、体も疲れていない。つか一種の火事場力が発動しているのかも知れない。

いつもより3分15秒ほど早く家を出て、雲はあるが晴れ間の覗く初秋の空の下車を走らせる。途中の川はかなり増水していて、「とりあえず水不足は解消されたんだろうな」なんて事を思う。

店に着くとどうやら大事には至っていなかった模様で、茂子ともうひとりのパートさん:宮川大介花子(仮名)がさわやかな挨拶をくれた。

僕たちは黙々と商品を元に戻し、いつものような一日が始まった・・・。

※つか今回は別にオチはないんですよ。ノンフィクションですから。でもこんな話を取引先の仲のいいバイヤーに話をしたら、「そりゃがんばったのを神様が見てたからだよ」と何人かに言われた。実は僕もそう思う。あそこでのんびり眠りこけていたら、結果は270度変わっていたかも知れない(つか何で270度?)。でも何とかひげ面の天使が持ちこたえたおかげで、今日の僕がある。まぁそんな気がするんだよな。

※ってまるで「いいことしたなぁ」みたいな空気出してますが、実を言うと今日夕方、原因不明のトラブルで、

 774件の携帯メモリーが全て消失するっ!

という未曾有の大災害に見舞われました。つか仕事関係、良く行くお店関係、学校関係、プライベートと、自慢じゃないですが、僕より携帯メモリー埋まってる人を僕は知りません。

 でも全部綺麗さっぱり消えた。

はぁ。っていうかこういうのは困るまではなかなか困ることが出来ないんだよな。とりあえずリダイヤル履歴だけは(名前はないけど)残っていたので片っ端から電話する。つか、当然こちらから掛けている以上相手は「自分をわかってるものとして」電話に出てくれるから、「ハイ」とかしか言わない。

 これが意外と誰かわかんないもんなんだ。

自分を名乗った後で「あなたは誰ですか?」とマジメに聞く。ヘタしたらコイツ壊れたか?と思われたかも知れないのだが、仕方ない状況が状況だもの。ただまぁ珍しい体験と言えなくもないので、この辺はあまりネガティブに考えず、前向きに少しずつ消え去った774件の電話番号と対峙していこうと思う次第です。ブログ読んでてもし僕から過去電話を受けたことがある人がいたら、

 もう掛けられません(^^;

ので、とりあえずご了承下さいませ。つか携帯のメモリーって消えるもんなんだな。水に落としたりしたこともなかったし、電池切れで消えない=衝撃には強いフラッシュメモリーに記録してるとばっか思ってたよ。つかまた消えるかも知れないと思うとあんましガツガツメモリーに入れるのもどうかと思うんだよな。っていうかコレはもしかしてもしかすると、

 新しい携帯(具体的にはiphone)を買え!

という神様の啓示では!?まぁたぶん違うわけだけど。

※つか今回は久々に自分の満足できる話が書けたと勝手に思ってる次第。何を引き金にそう思えるのかどうかは、なかなか人に伝わらないとは思うんだけど。まぁ何となくね。

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コメント

クリスさん こんばんわ~(*^-^)

私は札幌市在住なので全く問題なかったんですが、ニュースとか友人の話を聞く限り相当ひどかったみたいですね。
北海道では滅多に無いので想像もつかないです。
まぁ冬の雪はその分ひどいんですけどね・・・
台風とかよりゃ全然マシなのかもしれませんが(^^;;
とりあえず被害が無かったようで良かったですねっ!

ケータイのメモリ消失は本当にご愁傷様です・・・
実は自分も去年の3月にケータイ落としたら起動しなくなって、ショップに修理にだしたら電話帳全部消えたんですよ(>_<)
私の場合は機種変更して3ヶ月くらいだったので、前のケータイの電話帳とあまり変わってなかったことで事なきを得ましたが、700件以上の消失はそれこそ想像もつかない痛手ですね・・・
水濡れ、破損とかだったなら、↓の会社で復旧してくれるみたいですよ。(高いから私は今後壊れても絶対に使わないと思いますw
http://www.town-online.co.jp/recovery/index.htm
参考までに。


ではではβyё βyё...φ(・ω・ )

投稿: otagan | 2008年8月30日 (土) 19時26分

ちすotaganさん、クリスです。まいどです。

札幌在住とは、、、随分北っていうか猛烈北っていうか世界一北っていうかキターッみたいな?心身共に寒くしてどうする。つかあの後北の方に雨雲は移動していったような気もしないでもないのですが、、、確かに北海道では雪はあっても雨の北海道ってあんま印象にないですね。もっとも異常気象だから今後もないとは言い切れないのかも知れませんが。

携帯メモリはもうどうしようもないですね。昔の友達とか何か奇跡的な神懸かり的なオカルト寄りのイベントが発生しないと打つ手無しです。つか地味に

 内蔵メモリに保存した着メロ

が消えたのも痛かったり。つか僕は携帯はドコモなのですが、

 I-modeに登録してない

んですよ(^^;。ある意味凄いでしょ?携帯ではネットどころかメールも出来ない仕様。理由は二つ。一つはスパムに着信音鳴らされたりするのが死ぬほどキレそうだから。つかもう一つのがメインなんですが、仕事中にサボってしまいそうだから。

結果目覚ましの音と着信音が同じというか、自分着信音は「青い空はポケットさ」にしていたのですが、それ以外の音が鳴ると「他の人の携帯」だと思ってしまうんですね。同じにしてると反射的に「誤ってアラームが鳴った」と思って切ってしまう。

まぁ3年以上使ってるので、そろそろ交換の時期なのかも知れません。交換した時くらいは着メロ入れると思うし、何より130件ぐらい入れ直した電話帳を外部に保存する術が欲しいですからねぇ(^^;。

ちなみに復旧はまず無理でしょうね。何しろ既に入れ直してますので(^^;。

投稿: クリス | 2008年9月 2日 (火) 00時34分

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