マクロスフロンティア
休みを利用して爆見。つか言いたいことはいっぱいあるが、7話冒頭まで来ての感想は、
これは見るに値する作品だ。
ということだ。ただCGを使うのではなくそのディティールクオリティや演出に愛と情熱とお金を感じ、デザイン的にも初代以来、正確に言えば初代のVF-1S以来決してマクロス系メカには奏でられることの無かった琴線が強烈にかき鳴らされる感覚。
ガンダムがZに向けて、逆襲のシャアに向けて、これまでのキャラを使い、「互換性」を維持してのスタートだったのに対し、一旦全てリセットしてプラスやら7やら、あとマクロス7ダイナマイトだっけ?マクロスゼロ?なんかよくわからない、興味も沸かないシリーズを連発してきたマクロス。なぜ今になって見る気になったのかは正直わからない。わからないが、
見てみるとこれは紛れもないマクロス。
どのくらい紛れもないかと言うと、
「私の彼はパイロット」を聞いて鳥肌が立つ
くらいマクロスであり、艦内から上昇するバルキリーと挿入されるカットインが、
一条ヒカルに見える
ほどマクロス。既視感とか懐古とか、、、キャラデザインが美樹本晴彦じゃない違和感は未だ拭いきれないが、ぎこちないランカ・リー(ヒロインその1。歌手を夢見る女の子)とアイドルとして確固たる地位を築きつつも絶妙なツンデレシェリル(ヒロイン2)が、どちらもミンメイを喚起させるファクターを持っている。なんか掌が汗ばんでくる感覚。
僕は正直アニメ、それもなんつか「萌え」のニオイのするアニメからは距離を置いていた感があり、この作品もそのカテゴリーから逸脱しているわけではない。女性に比べてどう見ても手が抜かれている男性キャラ
※初代マクロス当時はまだロボットアニメの中に「ヒーローモノの要素」があったため、男性キャラもしっかりかっこよく描かれていた気がする。単に「アニメ好きな女子」用としてだけではなく。
や、時として「?」が浮かぶ固有名詞。「お約束」と言われてもついて行けない40前としてはやっぱり抵抗感は否めない。否めないのだが!
それを押してなお魅了するだけのエネルギーがある。
1話見ただけではたぶんそれほど感じない。ああCGが綺麗だなぁとかよくわかんないストーリーだなぁって感じ。でも続けて数話見ていくと浮かび上がってくるものがある。
河森正治は本気だ。
普通のテレビアニメに掛けられるコストがどの程度なのかわからないし、現代のCG技術がコスト的に昔と比べてどの程度まで抑えられているのかもわからない。でもこの作品にハンパない気合いと規格外のお金が掛けられているのだけはわかる。もしポシャったら一文無しになるんじゃないか、背水の陣というほど監督としてアニメーター、デザイナーとして名声がないわけじゃないだろうけど、
とにかく流れ込んでくるモノがある。
なんか、
当時のマクロスが好きだったのなら、受け止めなければならない気にさせる「何か」がある。
のだ。メカはディティールが凄まじくCGモデルのメリットをフルに活かしているし、そもそもデザインも悪くないのだから「当然のようにカッコイイ」。キャラはグレンラガンと比べると正直「燃え」より「萌え」寄り。言い換えれば「男の子」より「女子」寄りだが、それは時代背景として受け入れるべきだろう。
今まで一度も、ただの一度も思ったことがなかったが、この作品で初めて
「ブルーレイで見たい」
※つか映画館で見たい。
と思ったね。つか正直「初代マクロスを知ってる方が楽しめる」とは言わない。初代マクロスを知る者は初代ガンダムを知る者と同様「ファースト信者」である可能性が非常に高いからだ。だがしかし「初代マクロスを知っていても楽しめる」とは言えると思う。
まぁ欠点とか気になる点もいくつかあるが、艦長のデザイン以外は概ねスルー出来た。ただ艦長だけは・・・僕の、あくまで僕の感想だけど、
グローバル艦長ファンで顔の形が全然違う人がコスプレしてる
ようにしか見えないんだよな(^^;。ヒゲはなくてよくね?って感じだ。
特に7話の冒頭が凄かったからクリスの評価は★★★★まで行ってしまう。つかあと2回でおしまいみたいだけど、機会があれば1話から見てもいいかもよ?このバルキリーはかっこいいと思いますマジで。
・・・
つか8話は7話を100とすると2くらいの出来でしたな(^^;。つか7話までのアベレージを83くらいだとしても2。やっぱ「命には限りがある」んだなぁということをシミジミ実感した次第。あそこまで削ってしまっては意地も難しかろうというか、本筋に無関係だとわかっていれば飛ばしたのに・・・。
あとここまであまり触れなかったけど、「歌」に関してもかなり上手い使い方がされている。つか「好みか好みじゃないか」と問われれば正直答えに窮するのだが、1話1話のクライマックスがエンディングと絡めてあったり、「一方その頃」的演出でコンサートと戦闘が同時進行(歌詞も絡めて)してたりするのは「マクロスならでは」と言った感じで超上手い。つかアニメの中の歌手ってのはその歌のクオリティや世界観、純粋に歌手としての実力など様々なファクターが重なって「正当な評価」を得づらいとは思うのだけど、
※個人的な合格はクリーミーマミとミンメイ、あときらりんレボリューションくらい。
フロンティアはギリ合格って感じ。これはまぁやっぱ嗜好に寄るかも知れないけど。
以下見ながら思った感想をいくつか・・・。
何気なく見ていたから気付くのが遅れたけど、「スカルワン」という響き、DNAに来るフレーズだった。何か、、、あ!って感じだったけど。何か、、、。ちなみに僕の中のスカルワンはフォッカーではなくヒカル機。受け継いだ機体。今作でもそう呼ばれる日が来るのかな。
非常にラブ要素が濃厚になってきたけど、これもまたマクロス。ただ7話のクオリティを一回見てしまっているとどうしても劣化を感じざるを得ない。アニメは脚本と声優だけじゃないってことをしみじみ感じさせるというか、ビジュアル依存度がそれほど高くないと思っていたのは単に価値観としての肯定否定であって、「自分が素晴らしい」と思うモノに関してはやはり高望みしてしまうのだなぁとジッと手を見る感じ。カリオストロもグレンラガンも鴉も、良いモノは良いのだ。
つか今12話の途中なんだけど、なんか、、、ヒロイン2が死んじゃいそうな気配というか、フラグというか、、、。ちなみに初代マクロスも二股ストーリーだったけど、今回の二人は初代の二人とはすげ替えられないというか、
最悪どっちかが和也になるしかない
みたいなのはどうなんだろ。個人的には直球ツンデレな彼女の方が好みというか、幸せになって欲しいというか、、、ミンメイがヒロイン1ならそれもあり得る気もするし・・・。ちょっと楽しみでもあり切なくもあり・・・。
!!!!
つかズル過ぎるっっっ!!!!12話のラスト、オマエそれはズル過ぎるだろーーーー!あんなことされちゃもう泣くしかないっていうか盛り上がらざるを得ないファイナルウェポンを出してきやがって!!
とりあえずシェリルもランカもアルトが好き、で、基本ゼントラーディ以外の敵と戦ってる。それだけの前情報を持ちつつ1話から7話、そして12話を見れば僕の気持ちもわかるハズ。こういうのを「悶絶」というのだろうなぁ。
つかもっと早く知っていれば1話1話丹念に見直しながら気に入ったシーンをキャプチャしたりじっくり写真集を作ったりしたのに、という思いもある(まぁ最初に8話を見てたらそうはならなかっただろうけど)。ホント雑魚戦闘機一機でもウットリするようなディティールが描かれていたりする。正直トップをねらえに通じる部分もあるが、あれは「線の少ない構図の美学」こちらは「魂を細部に宿す美学」というところか。甲乙付けがたいとはこのことだ。ちなみに14話は「前のめり係数」79%オーバー。かなりキてますねぇ(^^。楽しくて仕方ないです。つか、
グレンラガンのあとの飢えが癒やされる感じ
ですよコレは!
今18話のオープニングなのだけど、何でこのアニメはこんなにOPとEDが凝ってるんでしょうかね。毎回とは言わないまでも演出の延長にあるというか、歌詞までリンクしてるというか、歌がテーマだから合法的に?歌を流せる最初と最後を無下にしないというか、、、。お金だって掛かるだろうに、これも愛のなせる技なんですかねぇ。スゲェよ。
とりあえず22話まで見終えました。つかOPの前に1エピソード(ちょっぴり前回からのつなぎ的なニュアンスを含む)あってOP、本編、EDと来てこのEDの後にも1エピソード挟みつつ次回予告という非常に凝った(というかまぁ回りくどい)作り。こんなの大変なだけなんじゃないかとも思いつつしっかり全編見て欲しいという気持ちの表れか。
何にせよあと2回。これはもう見るしかないって感じかな。
つかいつの間にオレプラモまで欲しくなってるんだって思った。変形トイ1万ちょっととかマジ買う気になってる自分にビビるけど、まぁそういうもんだろう?愛ってのは。
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