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2008年9月19日 (金)

ショーシャンクの空に

名作だとは何度も耳に目にしてきた。手元にDVDが来てからもう何年にもなる。「感動する」。いくらそう聞いてもなかなか重い腰は上がらなかった。理由はいろいろある。「刑務所モノ」だから。「ハッピーエンドかどうかわからない」から。「ヒューマンドラマが好きじゃない」から・・・。

僕は安っぽい人間なので、邦画でも洋画でも派手でお金が掛かっている映画が好きだ。ハリウッド超大作や、話題作が好きだ。歳とってきて字幕より吹き替えを好むようにもなってきた。

仕事が休みで、いつもなら朝からゲームしたりアニメを見たり、なんならこないだ借りたばかりの「紀元前一万年」でも見ようか。だが、この2、3日ノドがいがらっぽい。朝晩の冷え込みで風邪でもひいたかな?

 何となく穏やかな映画でも見ようか。

派手なドンパチが好きな僕だが、年に何度かこんな静かな気持ちになることがある。昔のマンガを読んだり、ダラダラと寝て過ごしたりする。

HDDの中を適当に覗いていたら、古いフォルダの中にショーシャンクの文字を見つけた。どうやらこないだのクラッシュでも生き延びたらしい。

 名作名作って、、まぁ見てみるか。

映画は酔っぱらいが拳銃に弾を込めるシーンから始まった。おおかた浮気女を殺してオレも死ぬ、、そんな出だしを思い描きながら場面は思うように進んでいく。無実の罪を主張しつつ刑務所に入れられ、ありがちな、そして僕の嫌いな横暴や不正が映し出される。

いつもならここで毒の一つでも吐いて早送りしてしまうところだが、そうさせなかったのは主人公に信じ合える友達がいたことだ。

 気恥ずかしさを押して言うが僕は「友情」が大好きなのだ。

支え合える関係、見返りを求めない関係というのはそうやすやすと築けるものじゃない。わずか2時間の映画でそれを描くことは、本当の友情を描くことは、たぶんかなり難しい。

 この映画はそれを描いている。

派手なドンパチも巨大な化け物も出ないし、CGやVFXでリアルな偽物を楽しむ作品でもない。ただ描かれるのは、

 「友情」。それだけだ。

だがそれが、僕の口元に笑みを、気持ちよく清々しい笑みを与えてくれた。「ショーシャンクの空に」は、やっぱり傑作だった。★★★★☆(でも満点じゃなかったりしてな(^^;。

・・・

ちなみにここまで書いた後でもう一度ラスト30分ほどを字幕で見てみたら、かなりセリフというか字幕が簡素化されていて、むしろ物語が見えにくくなってた。っていうかところによっては完全に本来のセリフと意味が違うんじゃないの?というところもなきにしもあらずだったのだけど、全体の流れを考えればその吹き替え翻訳の方がむしろ座りがいいかなぁとも思ったので、

 まだ見てない人は吹き替えで見るのがオススメ(僕的には違和感もなかったし)。

最後に蛇足と思いつつ、、、※超ネタバレなので、見てない人は「絶対に」読まないように。「見るつもりがなくても」見てない人は読まないように。なぜなら、この映画は一生掛けて、いつでもいいから、見た方がいい作品だと思うので。

改行までしますよ。

ラストシーンは原作にはないそうだが、僕的には非常に印象に残るいいシーンになっていると思う。
※想像でしかないけど、バスに乗るシーンで本来はおしまいなのでは?と思った。「太平洋が青ければいいのに・・・」はラストを飾るに相応しいセリフだし。それでも入れてきたのはやっぱり二人を気持ちよく再会させるカタルシスを優先したためだろう。ずっと見てきて「希望は棄てずにいこう」というより「希望を棄てないで良かった」という方が見る側からはとっても安心できる。

砂浜でレッドがアンディを見つけ、満面の笑みで歩いてくる。それに気付いたアンディも作業の手を休め、ゆっくりと歩いていき抱きしめ合う。

「ここは駆け寄ってもよかったんじゃないか」とも思った。アンディが脱獄して何年後にレッドが釈放されたのかはわからない。黒曜石に付いた砂汚れからすれば2年か、5年か・・・。

少なくとも「来て当たり前」という年月は過ぎ去っていただろう。だからその足取りに焦りは必要なく、昔のように緩やかに流れる時間を取り戻せばいい。だから歩いて抱き合う。

アンディ「希望の味はどうだい?」

レッド「あん時のビールにゃ負けるが、悪くないな」

アンディ「来てくれると信じていたよ」

レッド「調達係でもやろうと思ってね。たまたまさ」

アンディ「海はどうだい?」

レッド「悪くないな、、、悪くない」

アンディ「だろう?僕の言った通りだろう?」

レッド「ああ、アンディ、おめぇさんの言った通りだ。全部な」

こんなやりとりをしたのではないかと勝手に想像をふくらませてみた次第。この二人の変わらぬ友情を祈りたいです。

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コメント

 これにはコメントしなくては!
 BlueTasuです、こんばんわ。
 私の中で最も好きな映画がこのショーシャンクの空ですし。
 もう何回見たっけな……覚えてません。

 ラストシーンはいいですね。
 どんでん返しの後、ともすれば蛇足になりそうなレッドのシーン。
 伏線の回収、それに到るレッドの語り口 (全編そうですけど) 淡々としているのですが、それら全ての言い回しが粋というか、年齢と共に得た諦観が非常に共感できるんですよね。染みてくる。
 ゆえに、ラストシーンはお互い、しばらくの間は無言なんじゃないかなーと想像したりします。
 もちろん積もる話はあるでしょうけど。

 つか、クリスさんはこういうヒューマンドラマ、観ないだろうなと思っていたので、この評価は意外でした。
 最初ブログタイトルを見たとき、酷評されるのが目に浮かび、それを読むのはイヤだったんで、読むのやめようかと思いましたが……いやほんと、意外でした。
 これと同時期に公開されたフォレストガンプも結構好きでしたけど、たぶんショーシャンクだけでしょうね、ヒットするのは。

投稿: BlueTasu | 2008年9月19日 (金) 01時31分

ちすBlue_Tasuさん、クリスです。コメントども。

「一番好きな映画」ってのは難しいですね。一番好きなゲームも難しいですが。今度改めてネタにしようかしら(^^;。
※ブログ内検索で★が5つとか4つとか付けてあるものを検索すると割と当時好きだった度合いと共に自分的傑作が浮かび上がってくるわけですが、冷静に今最初から最後まで見直してみて楽しめるかっていうとまた違うだろうなぁとも思うんですよね。
ショーシャンクが1番なのは結構頷けるところです。ラストのカタルシスの大きさはなかなか比肩するものがないですものね。
※その分前半がツライけど・・・。

ちなみに今もし見ることが出来るならラストの海のシーンを見直して欲しいのですが、二人が抱き合った後お互いがお互いの肩を持ち、その後向かい合って、、、

 絶対何か話してますって!

「ウンウン」のあとに何か言ってる感じなの!僕にはそう見えるの!(^^;。見えませんか?そうですか。ギャフン。

>酷評されるのが

非常に適切な推測(^^;。確かに僕はヒューマンドラマというか「そそられない」映画はあんまし見ないですね。でも実際(最後まで)見たものに関してはあんまし酷評しない気もします。そもそも自分が見る気になるようなドラマってよっぽどの作品ですし。

っていうかショーシャンクのいいところは「フィクション」なところですね。これがもしノンフィクションだったらたぶんラストはこうは行かなかったと思うわけですよ。面白くするためにウソを付くってのは僕の中では全然アリで、むしろノンフィクション物のヒューマンドラマの方が(酷評しづらいけど)好きじゃない感じ。
※「プロジェクトX」みたいなサクセスストーリーは好きだけど。

ちなみにフォレストガンプは見てないですし、見たいと思ったこともないですねぇ(^^;。つかショーシャンクはとにかくネットの評判が「バックトゥザフューチャーかショーシャンクか」ってくらい高くて、「バックトゥザ・・に比肩するのなら面白いだろう」というか、それほどの評価を得る為には絶対的に「普通のヒューマンドラマは否定するけど、、、」っていう層の支持も不可欠だと思ったんですよね。ある意味「ローマの休日」の面白さにも通じるというか。
※つかトム・ハンクスは「BIG」以外ほとんど見てないというか、ぶっちゃけ好きになれないんですよね。なんか。ショーシャンクのアンディに似てると言えば似てますが(^^;。

投稿: クリス | 2008年9月19日 (金) 19時24分

クリスさん こんちはです。

こないだ電話でクリスさんと、電話で「なんかこう前のめりになれる面白い映画はないか?」
とおしゃべりしてた時、真っ先に頭に浮かんだのは
「ショーシャンクの空に」でしたーっ!!!

でも、こんな地味なヒューマンドラマはクリスさん見るハズないか、

と勝手な僕の思い込みによって名前すら出さなかったけど、

・・・見たのね・・・。

好評価で、よかった。よかった。

僕は4回見たよ。

投稿: nori | 2008年9月21日 (日) 13時52分

ちすnoriくん、クリスです。まいど。
そうなんですよねぇ「地味なヒューマンドラマ」の皮をかぶった狼なんですよ、ショーシャンクは。

たぶん僕以外にもきっと「印象が地味だから」という理由で見てない人って結構多いと思うんですが、実際見てみると展開は早いし、刑務所内だけで進む割に場面にメリハリがあって、ところどころにカタルシスもある。そう、カタルシスがある点がミソだと思います。割と早いウチにビールのシーケンスがあるじゃないですか、あれが凄く効いてるんですよ。あれがあるから展開に希望が持てる。「どうなるの?」と前のめりになれる。そしてそれが報われるんですよね。

>4回見た

それは最初から最後まで?自分レッドに「牧草地の話」をした場面からなら既に数回見ていますが、序盤からはなかなか見る気になれません。バックトゥザフューチャーと同じですね(^^;。

投稿: クリス | 2008年9月22日 (月) 08時42分

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