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2008年9月 4日 (木)

バンテージポイント

※今回の感想は特に独りよがりですので。

人の好みは千差万別で、ある程度波長が近いと思ってもそれはただの思いこみや勘違いである場合も多い。だからそれを踏まえつつ一度や二度のすれ違いを受け入れる度量というか、気構えが不可欠だと思う。

前田さんの超映画批評
http://movie.maeda-y.com/movie/01067.htm

などはそれを何度も噛みしめている。

バンテージポイントはその前田さんの批評で95点という高得点をたたき出し、文脈からもそれが掛け値なしの素晴らしい物であること、非常に高い完成度と素晴らしい結末を持つ物だと伝わってくる。

ただ正直言うとバタフライエフェクトの際、「自分はそれほど評価出来ないな」という思いもあったりして、「辛口で言いたいことを気持ちよく書いてくれるから好き」という域を出ない批評家という位置づけになった。残念ながらそれが今回でも同様なのだ。

バンテージポイントの前知識はこうだ。

「大統領が暗殺されたところを周囲の8人の視点から多角的に描き、徐々にその真相が暴かれていくサスペンスアクション」

なるほど。ザッピングというのは過去いくつかの作品で取り入れられ、時に意外に時に気持ちよく物語が紡がれる手法としてとても素晴らしいやり方だし、キャスト的にも序盤にシガニー・ウィーバーを持ってきて上手くこちらの気を引きつつ終盤のデニス・クエイドがこれでもかと見せるのも上手い。

 全体的にそつなく上手いのだが、、、

僕的な感想を言えば「全然期待はずれ」だった。要するにラストのカタルシスが僕の望むそれとは全く異なるタイプのもので、前田さんの表現で言う「すべてが明らかになる最後の瞬間には、大きな感動と満足感が訪れる形になっている」というのは、僕にとっては「非常に小規模な犯罪組織の犯行だったのかよ・・・」という感じ。各所の見せ方が上手いのは認めるが、それはぶっちゃけ5cm四方の紙で折った鶴を開いたようなもので、折り紙選手権の素材になるような何メートルもある紙で折った龍の設計図とは違う。要するに、

 大きそうに見せてるが、実際はあまり(スケールが)大きくない

というのがどうにもスッキリしなかった理由だ。

また、基本ディティール一つ一つを見逃したら楽しさが半減するタイプのドラマなので、序盤から非常に集中して見ることを強要されるのもつらい。特に犯人グループは次々と変装を繰り返すので、「あれ?今のは、、、」という油断がどうしても発生してしまう。この辺りサスペンス系のドラマを見慣れている人ならたぶんそんなことはないのだろうが、自分的には本気で疲れたというか、辛かった。

苦言を呈したくなるポイントはまだある。窓際に人影が映ったシーケンスはちゃんと拾ったのかとか、カーチェイスが長すぎないかとか(あんだけの勢いでぶつかったら普通はまともに走らなくなると思うし→ああ何台この車つぶして撮ってるんだろうな~なんて現実に戻されたり)、結局犯人グループの狙いがなんだったのかだとか、、、「面白い映画」を作ろうという意識が出過ぎていて僕の描く「楽しい映画」「気持ちのいい映画」とは違う気がするなぁということだ。

サスペンスアクションが好きな、、、というかエッセンス的なバランスでは「サスペンスアクション」ではなく「アクションサスペンス」という感じなのだが、そんなテイストが好きな人が期待をせずに見さえすればそれなりに面白いとは思う。でも僕みたいにハリウッド系のB級アクションがスッキリわかりやすくて好きな人には、正直全然だったってのが本音だ。フォーンブースとかスナイパーとかそんな感じの着地点かな。評価は★☆(3/10)。少なくとも先日見たアーサーとミニモイの方が(セレニアがかわいかった分)楽しめた。つか★★★☆くらいは期待してたから結構裏切られた感じだなぁ。

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