アナタヲユルサナイ
大阪仕入れの夜久々に(やるゲームを持って行かなかったこともあり。まぁPSPは音楽聴くために持って行ったが)心斎橋筋をテクテクブラブラ。カワイイ子もいればとっぽい兄ちゃんもいる。つかダイエットは当初の予定からして
出張中はたぶんサボる
と思っていたので、やる気もなく、代わりにはならないかも知れないが適度に歩いたりすることにした次第。と言っても晩飯はぐっつり食べてしまったし(食後のおやつも含めて)体重はたぶん2kgくらいリバウンドしてるだろう。やや問題アリだが。
小雨まじりの天気は路面を濡らし、店の灯りが反射してかの「ブラックレイン」のごとく大阪の街を映し出す。気温はそれほど高くも低くもなく、歩いていれば薄着でちょっと汗ばむくらいだ。
最近はあまりやらなくなったが、僕は僕を演出するのが結構好きだ。別に誰かが見てどうこう言うのではなく、ただただ「それっぽい雰囲気に僕が染まる」のを意図的に行うのが結構好きなのだ。つかまぁフられたら失恋の歌を聴いたり、いつもならやるはずのない体育座りをしたり、何も映らないテレビのチャンネルを点けっぱなしにしたり、海まで行って堤防で座ってみたり、叫んでみたり、やけ酒やけ食いをしてみたりというのは誰しもあるだろう。
実を言うと「アナタヲユルサナイ」はかなり前から気になっていた。縦画面とか音楽がFFの植松さんだとかそんなことは全然どうでもいい。ただ一点、
キャラデザインが僕の大好きなクロス探偵物語を彷彿とさせた
から。軽いサスペンスタッチの探偵物アドベンチャー。難度も低く、物語を楽しませるのに主眼を置き、都会のスタイリッシュな(僕からは縁遠い)雰囲気は、それだけでピチカートファイヴの曲が聞こえてきそうな気がした。
路地に入ったところにある中古屋での価格は2990円。まぁ安くはないのかも知れないが、今日はそういう気分だったので、サラリと衝動買い。まぁ最近の衝動買いはあまり打率は良くないのだが、、、。
ホテルに戻ってPSPの電源を入れる。既にこちらは「そういう探偵」スイッチが入っているのだ。かの藤子不二雄先生も物語に入った時のテンションは非常に高かった。やはり演出は大切なのだ。つかまぁアナタヲユルサナイのまとうオーラはどちらかと言えば関西というより関東寄りだが。
ゲームは淡々と進行する。時折アナログパッドを使った「注目」や、AとBどちらの後を追うか、などの選択肢もないではないが、頻度は少なく、推理するというほどのものはない。もし間違った選択をし、ゲームオーバー(バッドエンド)になったとしても、再開からその選択まではメッセージを高速でスキップ可能なので操作面でのストレスも少ない。
グラフィックはとても丁寧で、背景は実写にエフェクトを掛けたような雰囲気。リアルではないがリアリティがある感じはこうした探偵物アドベンチャーゲームにはとてもマッチしている。
キャラは思った通りのテイストで、縦長画面の効果もあってどのキャラも非常に立っている。時折ドキッとするような展開があるのも
※ドラマでは「そんなのあるか!」と突っ込みたくなるような場面でも、
音声のないテキストだと意外と真剣に緊張してしまったりする。
音楽はあくまで引き立て役という感じで、嫌みにならない程度に流れ、とても良い。決してメロディアスで自己主張しまくるわけじゃないから、曲としての評価を勝ち得るのは難しいかも知れないが、このゲームにおけるBGMの役割としてはほぼ満点の出来だろう。
意外といいカンフルになっているのは、ボケ担当のキャラもいる点だ。スタイリッシュ&クールでシリアス路線だけかと思いきや、意外と主人公の理々子が情熱的だったり、クスリと来るセリフがあったりもする。この辺りも相応のセンスがなければしらけてしまうところだが、そうさせないのはシナリオの抑揚をきっちり管理した上での演出だからだろう。
基本忘れっぽくなっているので、こういうアドベンチャーをやるからには章単位で一気にクリアしてしまわないととてもじゃないが話について行けない。一章が長すぎるとそれも叶わず不安になるが、それもなく、物語はどれも魅力的。基本男女間の浮気調査が上辺をなぞっているが、根底には大きな流れもあり、惹きは十分。これだけのシナリオならむしろ選択肢やちょっとしたミニゲームは一切なくても良かったのではないかと思うが、まぁその辺は大人の事情なのかも知れない。
現在5章に入ったばかりで、評価はかなり高い★★★★。レスポンスが良く、頭を使わず、スタイリッシュな探偵物アドベンチャーゲームを気楽にプレイしたい人、特に女性にも強く勧められるタイトルだと思う。「○○時間遊べないと損した気になる」とか、「女が主人公の話は大嫌いだ!」とかでもない限り、普通にリラックスしてページをめくりたくなる、そんな佳作だ。
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