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2009年4月23日 (木)

アイランド

映画強化週間ということで以前借りたアイランドを見てみた。つかもう結構前の映画になっちゃったので、見た人も多いだろうし、今まで見たことがない人ならあまり今後見ることもないのかなぁという位置づけの作品じゃないかと思うのだけど、

 意外と面白かった

ユアン・マクレガーは嫌いじゃないけど今ひとつ好きでもないという位置づけで、相手の女の子(スカーレット・ヨハンソン)はまぁまぁ美人さんだけどオーラがあるというほどでもない。でも、マイケル・ベイ(ザ・ロック、アルマゲドン、パールハーバー、トランスフォーマー)らしい派手なお金のかけ方と「安っぽい設定を安っぽく見せないクオリティ」で仕上げた仕事は、結構な訴求対象を勝ち得ることが出来るのではないかと思えた。
※が、実際の興収は震わず、1億2600万ドル掛けて作って4000万ドルほどの結果しか残せなかったようだ(ウィキペより)。ブラッカイマープロデュースじゃない弱さが数字に出たかな。

近未来、完全に管理された社会で、汚染された外界から生きのびた人々は地上に残された最後の楽園である「アイランド」への移住権の当選をただただ待つだけの暮らしをしていた。主人公リンカーン(ユアン)はそんな生活の中で、いつも同じ夢を見、今の暮らしに疑問を禁じ得なくなる。「なんでベーコンを食べちゃダメなのか、なんで色物の靴を履いちゃダメなのか」。

あらすじ的には悪くないし、正直配役がシャイア・ラブーフだったらもっとずっと早くに見ていたんじゃないかとも思ったのだけど、、、

まぁ見てみたらユアンでちょうどいい感じ。若い頃のハリソン・フォードを思わせる顔立ちと、善悪の使い分けもボチボチできる演技力。あと一枚惹きつけるオーラが足りないものの、シチュエーションやSFX優先のマイケル・ベイ作品なら必要十分という感じ。

前述のあらすじだけしか知らない状態で見始めたもんだから、その後の展開にはかなり気持ちよくさせてもらった。「知らない」ということがとても意味を持つというか、期待をせずニュートラルなスタンスで映画を見るというのが割と最近なかったことだったので、イイ意味での裏切りがいくつもあった。

見たことがない人で、もし「見るかも」という方は、こっから先は、、、あ、その前にもう少し見たことがない人用の感想を書くとしたら、とりあえずマトリックス(1作目限定)みたいな映画だと思っていれば6割は外してないと思う。近未来SFな感じで、美男と美女が出てきて、派手なアクションシーンがあり、ハリウッドの文法に沿って展開するオーソドックスな商業作品。過度な期待を掛けなければ十分楽しめると思うし、実際僕の評価も★★★と結構高いです。

で、ネタバレ感想ですが、

 女の子のフォローが一切ない!

これに尽きる。クローンの母体となった女優さんの娘に関して、完全投げっぱなし。それはイカンだろうと、いくらなんでもここほったらかしにするくらいなら最初から出すべきじゃないだろうと。自分たちだけが幸せになれば、あの子の母親が死んじゃっても平気なの?と。そこがとにかく引っかかって、ハッピーエンドなはずの最後が凄く不完全燃焼になってしまった。

 でも、

それ以外は非常にいい。コストが許せばサミュエルにやらせそうなヒットマン役の黒人もイイ味出してたし、ナショナルトレジャーでイイ感じに悪役だった人がまたイイ感じの悪役やってるし、

 近未来小型飛行ジェットバイクが超イカス!

トレーラーも車も全部が全部未来じゃなくて、ところどころ未来。デザインに整合性が感じられて、綺麗なものと汚いものの描き分けも上手い。伊達に100億円以上掛けて作っただけのことはあるという感じで、たぶん映画館で見ても損したとは思わなかっただろうなって感じ。

逆に言えばそれだけ良くできてるのに当時全然行きたくならなかった営業の甘さ、花火の小ささが悔やまれるとも言える。ビッグバジェットなタイトルを空回りせずに仕上げても、しっかり結果を残さないとダメだというシビアな現実。なんか「面白いゲームを作っても売れない」と言っていた任天堂を思い出したりもしたが、

 それほど普通にいいSF

だってことです。ユアンはやっぱあんま好きじゃないけどね。

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