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2009年8月20日 (木)

ジャンプのこと

昨日十分書いたつもりだったけどまだ言い足りないような気がしてきたのでもう少し書く。

正直な話、自分はぶっちゃけ「高所恐怖症」のケがあるんだろうと思った。吊り橋の途中まで渡って折り返してきた経験もあるし、
※静岡県の寸又峡にある夢の吊り橋。結構有名なので知ってる人は知ってると思うけど、「ぶっちゃけ工事用に仮設した腐りかけてるような橋が雨に濡れて滑りやすくなってる」という無茶なもので、かみさんと友達と3人で行って僕だけ渡れなかったんだよね。つか今でもアレに対する後悔はないんだけど、
※ちなみに下は激流。高さ自体は3、4mほどだけど。
テレビとかで高いところから飛び降りる系のトライアルを見るたびに、

 絶対無理。

って思ってた。強いて言えば今やってるセレナのCMで崖から飛び降りる程度
※昨日娘が跳んだ低い方の崖より低い感じに見える
なら、跳んでみたいかなぁとか、、、っていうか今思ったけど「飛んで」が正解かも。いや、根拠も自信もないんだけど。

今思い返してみても、本当に怖かった。橋そのものは鉄製で、裸足で歩くとちょっと痛いくらいなもんだけど、ワイヤーの欄干に足をかけ、鉄の枠に腰掛けて下を見ると、「僕の経験したことがない高さ」が見える。この場合の経験はもちろん飛んだ経験、飛び降りた経験のない高さが見える。つか何なんだろうね、この感覚は。たぶん余裕で飛べる子、小学生の頃から飛べてたような子には理解できないんだろうと思う。でもってきっと60歳とかもう飛んだら命が危ないみたいな歳の人もきっと、「絶対飛ばない」からわからない気がする。39歳。飛べるかどうか微妙な年齢で、チキンと呼ばれても全然平気。運動神経も全くダメダメな中年デブが、中途半端に学生時代の思い出があったりするから、「まるで飛ぶかも知れない」って顔して橋の上に立ったんだと思う。本気でやる気がなくて、怖かったらあそこには行かないよな。周りの中学生にはやし立てられて、もし飛ばなかったら単に格好悪いだけの親父になっちまうもの。橋に登らなきゃ最初からさほど言われないもの。

高校卒業したくらいで行った奥三河の川も凄く綺麗で、上流まで川伝いで登っていった先に直径2~3mの深そうな「滝壺から滝を取ったような」ところがあって、真夏だったけど周りは日陰が多くて凄くひんやりしてて、友達と、なんだろねこの感覚、

 飛び込まなきゃいけない

ような気になって飛び込んだ。水は超冷たくて、でも流れがそんなに強いところじゃなかったから水底にある砂が舞ってあっというまに水が濁った。目は開けられなかった気がするけど、水自体は凄く綺麗だったのを覚えてる。

別の川でもキャンプをしたり、水遊びをしたりした。鉄腕ダッシュの天然の滑り台編や飛び込み台編には一方ならぬ羨望を抱いたし、潜在意識の中で「飛びたい」という気持ちは凄く強かったんだと思う。だからその場に行ったとき、きっと心の中で、自分が気付かないところで、「チャンス!」と思ったに違いないのだ。

今年の春に花見にいった「桜淵公園」にも似たようなジャンプポイントがあって、中学生の頃友達数人がそこから飛んだって話を聞いて、凄く羨ましかった反面、自分は一緒に行っても飛べる自信がなかった。
※仲が悪かったワケじゃないから連れてってクレって言ったら普通に連れてってくれたと思うけど、怖くて言えなかった。

 それもトラウマになってたんだと思う。

飛べるか飛べないか。追いつめられないとわからない。今でも昨日の橋の脇からのぞき込んだ景色は鮮明に思い出せる。「やっぱり高い」何度も何度も思った。何人も何十人も何十回も飛ばれているんだから、安全性は間違いない。以前ジェットコースターのような絶叫マシーンが怖くて乗れなかったが、いきなり乗れるようになったのも、「安全だということに気付いた」からだったはず。安全であれば飛んだっていいのだ。心臓に病気を持ってるわけでもないし、温度が冷たすぎて心停止するほどだったらみんな泳いだりしてない。虫歯は痛いが頭痛があるわけでも下痢なわけでも骨折してるわけでもない。虫さされだって今はあるけど昨日はなかった。天気も良くて、水も増水してるわけじゃなく、

 今飛べないヤツは一生飛べないよ!

と言わんばかりの好条件。いくらこの川が最高にステキな川だとしても、ここまで環境が整っている時はそれほど多くないはずだ。真夏の太陽と全く危なげない水面。ギャラリーも多くて、何より中学生の友人が気持ちを昴めてくれる。

 だからこそ僕は欄干を超えたんだと思う。

長男と話したけど、「一番怖いのは飛ぶ直前一歩踏み出す時だけど、次に怖いのは欄干を超える時だよね」。僕もそう思う。落ちそうで怖いんじゃない。これを超えたらもう絶対戻れない「男を試される壁」があの欄干だったと思う。最初に見た子供が一度超えた欄干から戻れたのは、一緒に来ていた連れがみな大人で、彼一人が子供で、中学生の子たちもいなかったからだ。同い年くらいの子が周りにいっぱいいてはやし立てられたら、

 絶対戻れない。

そう、「絶対戻れないところに行く」怖さがあの欄干越えにはあった。

超えてからも当然怖い。足を踏み出すと後は落ちるだけ。橋に登る前は「まっすぐ落ちた方が痛くない」とか「鼻をつまんだ方が苦しくない」とか「目はつぶろうか」とかいろんなことを考えるんだけど、足を出した瞬間は全てがリセットされる。

 なかなか落ちない。でも凄い勢いで落ちてる。

最初に飛んだときは気持ちを盛り上げる為に、大きな声で「飛びます!」と叫んで飛んだ。たぶん目をつぶっていて、「一瞬先には着水してる自分」を期待して飛んだと思う。でもその「一瞬先」が全然来なくて、やっぱり怖かった。2回目に飛んだときは目を開いて水面が近づいてくるのを見ながら飛んだけど、これはこれでやっぱり怖い。どんどん近づいてくる水面。足の裏に走る衝撃。やっぱり鼻から水が入って息苦しくなる。

足がつるんじゃないかって思って怖くなったりもした。水に入った直後に溺れてしまうんじゃないかとも思った。上を見ながら飛んだ方がよかったかな、とか、やっぱり鼻をつまんだまま着水した方がとか、いろいろ思う。

あ、でも目が悪いってのもあると思う。メガネは当然掛けられないし、視力0.1無いような自分から見える景色は完全にボヤけている。裸眼1.5の長男がちょっと羨ましかった。

結局僕らの前にいたグループの人たちは、若い女の子もみんな飛んでた。青いビキニのお姉さんなんかは、「マジでポロリしちゃったけど必死に直した。浮かんでくるのが遅かったでしょ」って言ってた。ちょっとソソる。でもあの場所であの空気。一度は飛びたいって思ったんだと思う。最初は全然そんな気なかったはずだけど、中学生がガンガン飛んで、はやし立てられて中年のオッサンまで飛んで、、、

 思い出は経験してこそ残るもの。

ハートを強くしてまた来年行けたらいいなぁと実は本気で思っているのだ。つか本音を言えば、自分たちの家族だけじゃなくて、友達とか知り合いの家族ぐるみでキャンプするつもりで行ったりもしたい。ギャラリーが多ければ多いほどテンションは上がる。次回は是非とも、「欄干の上」からのダイビングに挑戦したいのだ!

つか高飛び込みの選手ってホントスゲェよな。今までもスゲェって思ってたけど、いざ自分が飛んでみてその凄さに磨きが掛かったって言うか、今までは「5スゲェ」くらいだったのが「1億スゲェ」ぐらいに格上げだし。頭から飛び込むとか飛び込みの板をしならせてより高くから飛ぶとか、、、やっぱ「3億スゲェ」くらいかな。

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コメント

お久しぶりです
あんまり内容は深く読んでないですけど
タイトルからして
WJのことかと思いました;
まさか跳ぶ意味でのジャンプだったとはw
失礼しました;

投稿: Uma | 2009年8月20日 (木) 14時07分

ちすUmaさん、コメどもです。
自分も書いてからちょっと「そう思われるかもな~」って。
でも実際のところ少年ジャンプで接点があるのって、
バクマン。だけなんですよね~(^^;
面白ければまた読み始める可能性はあると思うのですが、
NARUTOやワンピースを読んでない人間には印象薄なんです正直なところ・・・。

投稿: クリス | 2009年8月22日 (土) 20時28分

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