デジモンアドベンチャー~ぼくらのウォーゲーム~
細田監督繋がりだったら先に見るべきタイトルがあるだろうというお声がどこからか聞こえてきそうな気もしないでもありませんが、先にチョイスしたのがコレ。っていうか劇場版デジモンの風評は以前から目にしており、その多くが好意的だったのでチェックだけはしていたのです。で、その感想なのですが、、、
サマーウォーズを先に見てよかった。
作品の各所にサマーウォーズへ繋がるというか、そのソースとなったエッセンスがいくつも出てきており、「デジモン」というトイからのデザインはあれど、作者が「いつかこれをきちんとした形で結実させてやる」という意志は明確に感じることができた。っていうか、かなりソックリである意味パロディ的に楽しめた。
正直「メタルガルルモン」とか「ウォーグレイモン」という固有名詞に少なからず抵抗感を抱いてしまうし、絵的にも「味はあるけど・・・」止まり。挿入歌はなかなかのテンションで気持ちを盛り上げる反面、やっぱり「惜しい」点の方が多い。
尺的にも40分は詰め込める限界があるし、たぶん掛けられるコストもかなり少なかったことが想像に難くないから、無下に否定するのはどうかと思うんだけど、これらの作品から細田監督の技量を計ってビッグバジェットなタイトルを手助けしようと判断した人の目利きはやっぱスゲェとしか思えない。「面白くなりそうな気配」はあっても、そこに投資する勇気は、、、って思うような作品だったから。
何にしてもこの「ぼくらのウォーゲーム」を先に見てしまってる人は、サマーウォーズを斜めからしか見られなくなっていただろうなぁと思えるので、その点が何よりよかった。※世界観や構成パーツに類似点が多くて、SWに対する新鮮みが失われまくっちゃっただろうから。
でも同時に、サマーウォーズという傑作の前にこうしたプロトタイプの存在を知ることができたのはよかったかなぁとも思うんだよね。
あ、でも尺の長さだけで言ったら僕の大好きな「劇場版かいけつゾロリ」の50分とそう大差ないとも言えるんだよな。サマーウォーズは一般にも訴求する面構えだから同尺度では語れないけど、ゾロリとデジモンだったら正直ゾロリの方が遥かに面白かった。もっと言うと劇場版パーマンにも負けてるかも。冷静に考えるとサマーウォーズを見ちゃったあとのデジモンは評価を辛くせざるを得ない感じなんだよな。★☆って感じ。
余談だけどついでにゾロリの監督も調べてみたら亀垣一さんという人らしく、他にはコナンVSルパンなんかを撮ってた様子。凄く面白いと思ってもその監督の別作品全てが自分に訴求するソースを使ってるわけじゃないんだよな。出崎監督のハム太郎にも言えることだけど。
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