感染列島
公開当時は252生存者有りとモロかぶり企画だなぁと思ってたんだけど、方向性は全然違う。具体的にあっちはアクションでこっちはヒューマンドラマ。アクションシーンは皆無と言っていい。
新型インフルエンザかと思われた症状の患者が病院で血を吐き血涙を流して死んでしまうところから始まる「感染症」の話。同様の症状を発症した患者が日本中で現れ、次々に死んでいく人とそれを食い止め、治療する医師たち。
正直僕の経験の中でこのタイプのドラマは経験値が不足しているというか、専門外なので、似たようなストーリーが好みの人とはどうしても感想に食い違いが出てしまうと思うが、、、
正直面白い映画ではなかった。
最初からほとんど最後までかなり救いがなく、ほぼ一方的に患者が増えていく。どんどん死んでいく。
最初は「この映画が先日から続く新型インフルエンザに対する異様なまでの危機感を煽った」と確信するほどに「それっぽい」展開が続く。実際本物の新型に掛かった人でもここまでひどい症状ではないのだろうが、
映画の誇張を差し引いてなお危機感が煽られる感覚。
映画だからと言えばそれで済む話なはずなのに、あまりにもタイミングが良すぎて歯止めが利かないリアリティを生んでいる。映画としてさほどエンターテインメントでなくとも、この展開のシンクロさは(ある意味ラッキーだったとしても)評価出来ると思う。
正直「?」とつっこみたくなる場面も多く、
※病院で携帯使ってたり、どう考えてもリスキーな場所でマスクもゴーグルもしてなかったり、人がいなくなるだけで火事やら倒壊やらが起こっていたり・・・。
終始物語に没頭させるのには作り込みが甘い。目の付け所はよかったと思うし、個々のカメラや絵作りには及第点は与えられるものの、もう一息ドラマティックな柱となるエピソードがあればと思ったし、観客を現実に戻さない気配りが欲しかった気がする。
正直ブッキーが主役だから、どうしてもトレドラの仕上げを余儀なくされたのかな、とも思うんだけど、、、やっぱちょっともったいなかったかな、と。もっと冷や汗をかきながら映画に没頭できる展開もあったんじゃないかな、と思ってしまった。
※冒頭の佐藤浩市なんかはいい演技してて期待させたんだけど、、、
とりあえずこういうヒューマンドラマが好みじゃないクリスの評価、感想としては低めにならざるを得ない★。まぁハリウッドのビッグバジェット大好物の人間が見る映画じゃないですね。作った人も僕みたいな人には見て貰いたくなかったかな、と思ったりです。
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