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2009年11月 1日 (日)

罪と罰 宇宙の後継者~その1~

こんなの買うのは64版経験者、もしくはトレジャーのファンでバーチャルコンソールで購入した人くらいだと思うので、基本知ってる人向きな話になってしまうのだけど、、、

 今回もしょっぱなからかなり置いてけぼりにされる。

相変わらずキャラはしょぼく、64版の時に感じたしょぼさをそのままWii版(以下2)でも感じられる。なんつかまるで「プレステのよう」なグラフィックというかデザインというか、、、。

シーンの見た目も(ベヨネッタの後だから余計そう感じたのかも知れないけど)なんか微妙に前時代的で、例えば斑鳩であればそのセンスに美しさを感じ、縦シューという既に斜陽のそれもかなり奥底に封じ込まれたジャンルでありながらも古さを感じなかったのに対し、2のそれは、

 つかみがしょぼい

ため、なんだか淋しい印象ばかりが目に付いてしまう。

例えば、最初はルールを覚えさせるためにザコらしいザコと戦うことになるのだが、それがそもそも淋しい。敵は小さく少なく、前作が完全にチュートリアルを別にし、かつかなりヘビーで息苦しいほどだったのに対し、今作ではチュートリアルライクな戦闘を序盤に持ってくることで、(内容は軽くはなっているが)最初の掴みに失敗してる感じがする。

空から落っこちながらド派手な戦闘で開幕するベヨネッタとは好対照というか、まぁあっちと比べるのはいろんな意味で間違っているのかも知れないが、、、。

 が、念のために書いておくと、少なくとも僕にとってはベヨネッタよりこの2の方が面白さを感じた。

見た目は古くさく、キャラはダサく、操作はそのくせ煩雑で、1ステージがげんなりするほど長くても、敵の攻撃を意識して避け、アルゴリズムを把握し、大小問わず気合いを入れて倒していく。当然やられて再開することも多々あるし、
※自分ベヨネッタはEASYで始めたけど2はノーマルで始めたのでした。意地っ張りめ。
再スタートがちと遠くて凹むこともあるんだけど、それでも敵のデザインはこちらに分があると思うし、ポリゴンも解像度も少ない分当然のことながらデータ量も少ないわけで、各面でかなり多彩な敵の攻撃&姿を拝むことが出来るのは、昔ながらのゲーマーには悪くない手触りだと思う。

そう、罪と罰2はその手触りが悪くない。

見た目で損をしてしまうベヨネッタと同じ発売日だし、ぶっちゃけにぶっちゃけちゃうと、64版とそんなに変わらない印象すら受けてしまうが、0面をクリアする頃にはコントローラーの操作にも慣れてきて、だんだん罪罰特有の楽しさが見えてくる。ある時は避けに集中し、ある時は攻撃に集中し、時には剣で斬り、時には貯め攻撃をお見舞いする。無敵時間のあるダッシュの使い勝手はよく、、、

 ほぼ似たゲームがない特殊な操作ジャンルの中で、結構な洗練度を持って出迎えてくれている

ことを感じさせるのだ。ちなみに軽く補足すると、2にはキャラが2種類選択可能で、野郎は手動で敵を狙い、ロックオンすることで集中攻撃も可能。溜め撃ちは広範囲のボムのような(無敵があるわけじゃない)攻撃で、比較的テクニカル。お嬢は常に自動ロックオンでターゲットを変える時は一旦ショットを離す形となり、最寄りの敵にしか基本攻撃はしづらい(が、まぁそれでほぼ事足りる)。溜め撃ちはまんまレイフォースのレーザーのようなショットで例えば耐久力5の敵には5発まで重ね当てが可能(最大8発)。どちらも溜め撃ちを使ったあとは溜めたゲージ分だけ冷却時間が必要になる仕組み。

それから、操作はWiiリモコン&ヌンチャクが基本だが、ゲームキューブコントローラーでもクラシックコントローラーでもWiiザッパーでも可能。どっかでWiiザッパーの相性がいいって書いてあったので僕も長男もそれでやっているが、別段不満はない。
※ちなみに長男は野郎で、僕はお嬢でやっているのだけど、実は僕が右手でキャラ移動、長男が左手でキャラ移動と似て非なる操作をしていたりする。当然僕が異端なのだけど(ヌンチャクを右手で操作する形になるので)、慣れてしまえば別段問題はない感じ。

世界観にもストーリーにも置いてけぼりだけど、別段それを求めるタイプのゲームではないし、当然デモはスキップ可能。二人でプレイするときは1Pしかキャラを動かせないとか(2Pはショットのみ?よくわかんないんだ実はゴメン。やってないし)あるらしいが、まぁ基本一人用のゲームだと思うので大局に影響なし。

Wi-Fiを使ったランキングにも参加可能のようだけど、僕のようなヘタレは、

 セーブポイント→這々の体→セーブポイント→死ぬ→満タンで再開→這々の体→セーブポイント→死ぬ→満タンで再開・・・

を繰り返すスタイルなので当然大したスコアは残せない。要するに、

 コンティニューしてしまうようではダメ。

ということ。もっと言うと、

 敵の攻撃をガンガン食らっていてはダメ。

ということ。まぁHPに関してはタイピングオブザデッドみたいな(あそこまで1ダメージの重さはないけど)雰囲気かな誤解を恐れずに書くと。

とにかくゲームとして64版そのままの作りなので、そっちの経験者であれば何ら問題なくプレイすることができると思うし、未経験者には「スゲェ違和感のある操作」と映ると思う。自分のキャラを動かしつつターゲットも動かすんだから。でもそれが罪罰の面白さでもあるし、僕がどうしても受け入れられないFPSとの明確な違いでもある。

連打もするし集中力も使うので、長時間プレイするのはキツいけど、どこかに「経験値稼ぎ」の匂いが残るベヨネッタより一切のパワーアップ要素がない「純度の高いアーケード性」に僕的には軍配を上げる。たぶん30歳過ぎてもシューティングに反応するような(ある意味このブログの常連さんのような?(^^;)方であれば、何人かに1人は同じように「ベヨネッタより好き」という判断に同意して貰えるのではないかと思う。罪と罰宇宙(そら)の後継者はそんな作品。でも評価は★★☆。ベヨネッタより面白いけど、ベヨネッタほど凄くないしエロくないので、見た目の評価は同じくらいになってしまうのだった。たぶん制作コストも10分の1くらいじゃないかと思うし<まぁそれがゲームの面白さ、評価と直結するワケじゃないけどさ。

ちなみに今作は前作のたぶん続きで、舞台は未来の地球→日本。面数は0~7面の全8面構成で、1面の中に複数のセーブポイントがあり、一旦終了して再開してもその面の初めから、とはならない(セーブポイントから再開)。ので、実際の面数は50面くらいに感じられるかも知れない。ベヨネッタでもそうかも知れないけど、基本シューティングゲームなので何度か死ねばよほど学習出来る。その場復活ではない戻し復活のシューティングという意味で言えばR-TYPEっぽいと言えなくもなく、テンション次第ではハードでのプレイもあるかも、という作りではある。長男的にはベヨネッタに軍配のようなのでちと残念だが、一緒にプレイできるような友人がもし奇跡的にいるのであれば、評価は★分加算してもいいかも知れない。そういう意味でも「アーケードゲーム的」なのだ。

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