凶器の話
武器というとどことなくゲームやアニメやマンガを想起するのだけど、「凶器」というとなんかもっと悪い感じというか、まぁ「凶」の字が入ってるんだから当たり前っちゃ当たり前なのだけど、ちょっとリアリティが上がる。
でもここで僕が話題に上げるのはマンガ寄りの話だったりする。
みなさん憧れの凶器とかあります?
まぁ子供の頃だと「鎖鎌」に憧れる時代が誰しもあるとは思いますが、ルーツは全然思い出せないんだよね。ゲッタートマホークとか、棍棒に鎖が仕込んであって伸縮自在の獲物を使っていたのは誰だっけ?>noriくん思い出せる?
だからリアルで草取り用の鎌を見ただけでちょっとテンションが上がったりしてね。つか大抵そういう場合目にするのは刃の部分がサビサビになっちゃってて、全然武器として
「これじゃあヤツは倒せないよママン・・・」
な状態だったりするのだけど、たまに新品の鎌を見ると「これは鎖を付けなくちゃダメだろ!」とか、、、まぁわけがわかんないんですが。
ただ実際は「鎌のようなもの」に鎖を付けて振り回した経験がある普通にして立派な大人ならご理解頂けると思うのですが、
そんな上手く刃が前方を向かない。
要するに「弧」の内側ではなく外側が前方に向いてしまい、振り回して当てたところでズバッと切れるどころか「イテッ」が関の山なんだよね。
でもそんな鎖鎌だけど、実際に販売されてたこともあったりします。つか商業界のゼミの中で、
試しに鎌に鎖を付けて売ったら飛ぶように売れた
という体験談の話なんですけどね。2000円前後の原価で作った鎖鎌が5万円で飛ぶように売れたという。鎖鎌に憧れを抱いていたのが僕だけじゃないという、誰しもが宍戸梅軒みたいになりたかったってことなのかしら。
そう、マンガとかに出てくる凶器や武器は、実はリアルに持ってくると凄くかっこよかったりするわけです。別に人類の敵がいるわけでも復讐の鬼なわけでも剣の道を究めようと、、、鎖鎌? というわけでもないのですが、
オモチャじゃないかっこよさ
ってのはあると思うんだよね。だからコスプレショップとかネットで見かける「どう見てもフェイクとしか思えない」ような剣とかは全然萎える。あれは「武器」であって「凶器」じゃないみたいな。
かといってリアル包丁がかっこいいかってぇとそれはそれで違うんだよな。だってそれは凶器にも成り得るかも知れないけどそれ以上に「料理道具」じゃない?あまりに道具として身近過ぎちゃうとそれはそれでピンとこない。
なんだかよくわからない前置きでしたが、個人的に自分が手にした唯一にして最高の凶器は、
「自転車のスポーク」
です。ブラックエンジェルスですが、僕自身あの作品からインスパイアされてこの凶器に手を出したわけではありません。ただただ単純に家に錆びた自転車があり、捨てるかどうかって局面で、
試しにスポーク切ってみよう
と切り出して、地味に丁寧に磨いていったら、
もうこれが素晴らしくウットリできる輝きを放つわけ!
銀色の鈍い光と、金属のひんやりとしたさわり心地。先っぽはマンガのように尖っていたわけじゃなく、ニッパーでぶつ切りにしただけのラフな切り口だったのだけど、真っ黒に錆びていた鉄の棒が、自分の手で「ニードル」に生まれ変わる感じ?
試しにダンボールとか突き刺すとこれがまた凄く気持ちがいい!
普通のハリガネだと強度も足りないし、かといって自力で加工できないほど固い素材だと手で持つ方の端っこを「痛くないように」曲げられない。スポークは片側がL字型になっていて、そこに力を掛けやすく出来てるんだよね。
「今オレを怒らせるなよ・・・フッ」
つか当時全然自分いじめられっ子じゃなかったし友達も多かったのでこれを実際に使う機会はなかったのですが(当たり前)、たわみのない真っ直ぐな凶器に結構長い間ウットリしてましたね。っていうかたぶん今でもサビサビのスポークとかもらえたら、
本気でサビ取りしそう
サビを取るのって実は凄く楽しいんだよね。単純作業で凄まじい落差を体験出来るから。つかまさしく「メタルスライム」みたいなもので、ホント真剣になっちゃう。銀製品の磨き上げをしたことがある人にもわかると思うけど、くすんだ表面に顔が映る楽しさってもうたまらないでしょ?それと同じですよ。
※どのくらいの読者に経験があるのか。。。
みなさんももし機会があればぜひチャレンジしてみて下さい(^^。
気持ちよく終わっちゃった後に蛇足するのもどうかと思いつつ、「男大空」に出てきた「両端が拳の形をしたチェーン」も武器というより凶器という趣があって、かつ凄くかっこよかった記憶がある。鎖鎌だと上手く回せないけど、分銅ならば話は別。つか、
拳だよ!?文字通り鉄拳だよ!?
絶対痛いって。絶対効くって。鉄の拳が遠距離攻撃出来るって、、、ファンタシースターだったらサギでしょ絶対。またそれが結構繊細な造形で、細くて小さいんだよね。でも絶対痛そうなのがありありとわかる感じ?凶器はこうでなくちゃ!みたいな?
さすがにこれは自分で作るのちょっと骨が折れるなと思いつつも、紙粘土と鎖で作ろうとした日が僕にもありましたが、さすがに紙粘土では見た目もかっこわるいし、油断して大きくなっちゃう上にブン回す前に壊れちゃうという体たらくで、
こんなの、こんなの凶器じゃないよ!ばぁちゃんのバカ!
みたいな失意に苛まれたりもしたわけです。まぁ簡単に手が届かないからこそかっこいいのが「本物」ってことなんですけどね。
余談ですが、ライトセーバーとかも本物ソックリのフェイクはやっぱりかっこいいですよね。凶器でも武器でもないけど、「っぽさ」があるものは魅力というか輝きが違う気がします。つか、
メッキとメタルはやっぱり違う
とも思いますね。いくらピカピカでもやっぱり軽いとかっこよくない。今思い出したけど、「吹き矢」とかは作ったことがありましたが、あれも「軽いから」あんましかっこよくなかったんだよな。まぁ鋼鉄参謀の鉄球をリアルで作っても全く武器や凶器にならないんで限度は必要だけどさ。
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コメント
凶器は思いつかないけど、
武器だったらランボーのナイフでしょうか。
ナイフ自体の攻撃力もすごいし、
方位磁石が付いていたり、
中に針と糸が入ってたりもツボ。
これ一個あればみたいな。
投稿: nao | 2010年5月 5日 (水) 02時22分