銀河ヒッチハイクガイド
トムニャットさんに背中を押されてようやっと見た。が、正直感想は微妙。
何が悪いというほど際だった欠点はないのだけど、映画館じゃない分迫力のある描写にテンションを上げきれず、主役のヘタレ感は2012のそれを彷彿とさせる。
嫌なヤツは出てこないし、脇役というかナビゲーター役のフォードという黒人はかなり好みというか、「イイヤツだなぁおまえ」って感じで好印象。ヒロインは表情に乏しいのが残念だがそこそこ美形で、「偽トムクルーズ」かと思うような大統領も役所として必要だとも思う。
が、
全体的に「小説っぽい」。まず原作ありき、という作品は世に多いし、それが悪いというつもりはさらさらないが、どこか初めて見たのに、
※原作は未読
描写がはしょられながら進んで行ってる印象を受ける。
冗長なシーンがあるわけじゃないのに、、、なんて言うか、良質な小説は読んでいてそのシーンが目に浮かぶようだというが、僕がこの作品を見ていて感じたのは、
映画を見ていてテキストが浮かぶ感じ。
はぁ?と思うかも知れないけど、なんかそういう印象を受けた。
僕のSF小説歴は非常に浅く、ある程度しっかり読んだ、となると、これはもう小学生の時のコナン・ドイルまでさかのぼってしまう。当時読んだドイルのSFの文章が、この銀河ヒッチハイクガイドの画面から流れてくるような感覚。それは見方を変えれば褒め言葉にもなり得るのかも知れないが、何かこう、、、「原作の方が面白そう」。って感じだったんだよね。僕は大抵の映画では(例えば声優がタレントであまり上手ではない場合でも)、原作の方がいい(小説は読まないけどマンガとかの場合)とは思わないタイプなんだけど、銀河ヒッチハイクガイドに限って言えばなんかそういう、「想像力を萎縮させる何か」を感じ取ってしまった。スケールが小さいわけじゃないんだけど、例えば自宅を映すにしても「地球はここだけ」みたいな感じに映ったし、冒頭のイルカも何かこう、まどろっこしさを感じたというか、あのシーンをみてイルカに知性は全く感じないんだけど?みたいな疎外感を感じたというか。
絵的に派手な作品なので、映画館で見ていれば感想は大きく変わったと思うんだけど、とりあえずテレビの小さな画面で見る限りでは、感想★くらい。SFだったらザスーラの方が好きかなぁ。
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