« 宮-Love in Palace- | トップページ | 熱かった頃の思い出 »

2010年10月 9日 (土)

ハリウッド型電子書籍

先週の週アスに「未来」について少しずつライターや編集がコメントを載せるコーナーがあり、歌田なんとかさんが、この「ハリウッド型電子書籍」という言葉を使っていた。本やテレビ、映画などが統合されたメディアが主流になる(かも)という話だったと思ったけど(ややうろ覚え)、ちょっと考えると面白い。

愛知万博の時だったかに、「写真からポリゴン人形をつくる」パビリオンがあったと思う。正面と横顔から立体的なモデルを生成するのはいかにも出来そうな話だけど、ふと思うと、「3DSでも出来るのでは?」という気がしてくる。複数のレンズの視差により表面の凹凸を拾うことが出来れば、そこから立体データとしてカメラに映っているものをポリゴン化することも。

同様に音声も、五十音全てでなくとも、キーとなるいくつかの言葉や発音だけ拾うことで、あたかも普通の人がしゃべっているような、初音ミクより遙かに人間的な表現でしゃべることができるようになるんじゃないかと思う。僕自身デジタルな音楽を作ることにはとんと疎いが、ボーカロイドによって以前よりずっと親しみやすくなってるのではないかと想像する。それはそのままベクトルが伸びたとき、もっとずっと低いハードルで、より多くのユーザーが扱える「再生機」になってるんじゃないかと。

当然ネットは全世界を覆い、衛星を使った光より早く安定した通信が可能になっているに違いない。電子書籍が本当に「ビッグバン」するとしたら、その中心にいるのは間違いなく「GoogleとAMAZONとアップル」だと思う。

最終的に会社として利益を上げ続けていかなければならない命題はもちろんあるが、ほぼ市場が独占になって、今までそれ以外の会社で従事していた人たちが全員仕事にあぶれてしまうような未来に流通するお金は激減する。となれば、どこかでそれを社会還元というか、広く一般が使用利用出来るシステムに投資せざるを得なくなるのではないか。

 三者が共同で通信衛星を世界中の空に打ち上げたりするのではないか

と思ったりするのだがどうだろう。

まぁ経緯は同あれ世界中が高速通信網で覆われ、わずかなソースで人間を含む全ての現実的シーンを再現可能な技術革新が続いていけば、確かに「ハリウッド型電子書籍」は実現しそうな気がしてくる。

紙のように薄く扱いやすくい、、、というか、この「紙のよう」というのも、考えると底が結構深そうだ。

みんなはiPodって持ってる?僕は持っていません。まぁいろんな理由で「買う人」と「買わない人」がいたわけだけど、逆に、

 本を買ったことがない人

ってのはかなり少ないのではないかと思う。実際「買ってもらった」という状況まで含めれば、0歳でも購入経験がある人の方が多い気がする。

 紙はすごくお手軽

なんだよね。軽くて、意外と丈夫。ぬれても乾かせば読めるし、雑誌とか「踏んづけてしまって破損を気にしたりしなくていい」。PSP踏んづけちゃったらスゲェ焦るけど、週アス踏んでも「あ、踏んだ」くらいなもんだ。落としても同じ。いくらレッツノートが70cmの落下テストに合格してると言ったって、、、たぶんファミ通とか10万メートルからの落下テストでも、(たとえバラバラになったとしても)読むことはきっと出来る状態だと思う。

 その丈夫さはやっぱ一つの大きなキーになると思う。

そして当然「安いこと」。いくらアンドロイド端末のパチモンみたいなのが出てきてると言って、それがメチャ安いと言っても、

 廃品回収に気軽に何個も出すレベルじゃない。

もちろん電子書籍は紙のように「書き換えられない」メディアじゃないから、捨てる必要がないというのはわかる。でも、「捨てる必要がない」のと「捨てられる」というのは別に考えてもいい気がする。

バッテリーの持ちというのも大きな違いだし、「見ようとしてすぐ見られる」というのも本にアドバンテージがある気がする。バックライトがなくても視認出来る初代ゲームボーイみたいな構造なら、太陽電池レベルの消費電力でも動きそうなもんだけど、今現在軽くて丈夫で曲げられるような太陽電池とかってあるのかしら。いや、軽さよりもむしろ発電量の方が問題か。ソーラー携帯とかは「快晴の太陽」じゃないとろくに充電できなかったりするもんな。

ともかく、そうしたいろんなハードルを越えつつ書籍は電子化されていくんだろうから、

 一朝一夕には変わらない

とは思うよね。でもレコードがCDに、電話が携帯可能に、ネットでのさまざまな情報流通を考えると、「そんな先のことでもないのかも」とも思ったりする。スターウォーズのレイアやジュブナイルの秘書キャラクターのようにホントに画面の上に浮かび上がるような立体モデルは無理でも、3DSで少なくとも裸眼3Dは実現してるわけで、そのクオリティが実写並になるためには、ある意味わかりやすいロードマップが出来ている気もする。スペックと小型化がキーだと思うし。

ただ、グーグルやアマゾンはいいとしても、例えば末端のマンガ家とか映画監督、プロジェクトを進行させるTV局とか出版社とかが、その「ハリウッド型電子書籍」に「ついて行けるか」は甚だ怪しいとも思う。一方ではニコニコからプロデビューする人や、360のインディーズのように完全に素人でもお金が稼げるシステムが構築される一方で、今現在ハイコストハイクオリティで動かしてるプロジェクトの存続には、特に高給取りの連中たちには、新しい「波」ってのはあんまし受け入れられないんじゃないか、とか。

ちなみに今ちょうどカリオストロの城を見ていたのだけど(略称の「カリ城」は「かりしろ」って読むんだね。何十年か越しに初めて知ったよ)、

 古いから悪いって事は全くない

いくらハリウッドの電子書籍が世界の中心になる未来が来るとしても、カリオストロは永遠に面白いし、例えばキャラの彩色が単色で、解像度が300×320ドット程度で、声優が全員死んでしまっても、面白さはずっと受け継がれていくものだと思う。ローマの休日や黒澤明(まぁ僕は隠し砦の三悪人が面白かったわけだけど)と並んで、スタンダードはアンティークにはならない。重要なのは今も昔も「ソフト」。

ただ、そうした未来に、いろんな技術と努力と情熱を使って、

 新ルパンの声優を故山田康夫さんの声で実現!

ってのがもしあり得るとしたら、それはそれでとても興味がある。「温故知新」って言葉も、たぶん永遠に真実として語られるんだろうな。

|

« 宮-Love in Palace- | トップページ | 熱かった頃の思い出 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119981/49686493

この記事へのトラックバック一覧です: ハリウッド型電子書籍:

« 宮-Love in Palace- | トップページ | 熱かった頃の思い出 »