モンハンやアルカナやゴッドイーター
ハンティングゲーム、とでも言えばいいのか。4人パーティでモンスターを狩り、素材を集めて新しい武器や防具を作り、先へ先へと進んでいくタイプ。
いわゆる経験値がなく、その分回復薬やモンスターに行動傷害を与えるアイテムを「貯める」ことで難度調整の幅を持たせたのはちょっとした発明。多人数プレイが出来ない人もこれらの救済措置によってアクションの難度を緩和出来た。まぁアルカナでは結局経験値を導入して「巻き戻し」させてしまったようだけど。
アクション要素が高いことがイレギュラーを多発させ、繰り返しのプレイへの抵抗感を薄め、かつ爽快感や達成感を高めることに成功している。ディアブロ系のハクスラアクションRPGよりアルゴリズムの把握などの攻略法のウェイトが高い点で、ある意味ファンタシースターオンラインの系譜とも言えるが、やっぱりそこで経験値をバッサリカットしたことは大きい。つか冷静に考えるとアルカナはモンハンよりPSOに似てる気もする。
※職業への依存度が低い。武器種がモンハン寄りなどは挙げられるけど。
高低差のないポリゴンフィールドアクションと言えば、三国無双シリーズが浮かぶが、それらと比べてハンティングゲームは敵1匹の重さが重い。それはつまり大量に倒して強くなるより、1匹倒して強くなるチューンであり、作業色が薄らぐ反面、緊張感が増す。もちろん装備等で強くなれば緊張感は薄れるから、緩急のバランスも取れる。
ゲームとしては凄く完成度が高い気がする。謎解き要素がないのもわかりやすく、時流に即している気がするし、
※今の時代ゼルダをどれだけの人間がクリアまでこぎつけられるかって気もするし。
多人数プレイでは自らの装備で自己主張も出来る。プレイ時間に区切りが付きやすいのも逆に「もう1回」と後を引かせる魅力に繋がってるかも知れない。少しずつ強化していく感覚が日本人向けなのか、海外であまりブレイクしたという話を聞かないが、ヘタレにも対応する甘さが逆に面倒に映ってしまっているのかも知れない。
※余談だけど、PSOのレア武器をパーツに分けてドロップ率を上げるだけでもかなりモンハンぽくなる気がした。銃身を7つに、グリップに、弾倉を集めて合成するとスプレッドニードルが出来る、みたいな。つかそういうの、やりかねないな。
でも意外なほど自分が熱くなれなかったりする。ゲームとして完成度が高い一方で、その操作は複雑で、コツを体得するまでにかなりのハードルがある。フィールド素材を集める行為も、場所を把握、出土するものを把握、そしてその使い道を把握してようやっと実用に足る。トライなんかは出土場所をわかりやすくする英断を行ったが、逆にそれが不自然な違和感となって世界観が崩れてしまった気がするから、この辺りのチューンはかなりデリケートな部分なのだろうと思う。ゴッドイーターやアルカナみたいに宝箱にしてしまう潔さと紙一重というか。
気持ちよく剣を振り、サクサク倒したい気持ちがある一方で、それをもとに簡単に強くなれる装備が手に入ってしまってはダメ。かといって雑魚一匹倒すのにも対処法が必要というのも難しいところなわけで、ある意味「ドラクエがドラクエであり続ける凄み」みたいな部分が、ハンティングゲームにも求められているのかも、とも思う。P3はまだやってないけど、P2もP2Gもついつい数百時間やってしまったのは、やっぱりそのさじ加減が絶妙だったからなのか、と。ドラクエに「いまさら感」を抱きつつ、始めるとそれが意外なほど「いまさらじゃない」感じ。
面白いゲームってのは「トリガー」。いかにプレイヤーに「おっ!」と思わせるか。使い道のわからない「ドスランポスのあたま」や「マカライト鉱」を初めて手に入れた瞬間に「おっ!」って思わせるか、「はぁ?」と思わせるかに大きな開きがある。序盤は強くする逃げ道がたくさん欲しいけど、要所要所でハードルも必要だったりする。
面白くするのは本当に難しいと思う。
きっとポケモンだってFFだってそうやって凄く苦労して腐心して時間を掛けて練り上げて発売しているに決まっている。ちゃんと作り手の視線の先に立つ努力をすれば、そういう大作は「大抵面白い」はずなのだ。プレイヤーの嗜好が多様化するということは、逆に言えば「正解」が見えづらくなること。それでも何百万本も売らなきゃならないことが宿命付けられたタイトルはその正解を目指さなきゃならない。目指して作られているのに楽しめないのは、もはや「こちらが悪い」のかも、と思うのだ。
モンハントライやFF13が面白くなくても、それはモンハンP3やFF14がつまらなくなる理由にはならない。ポケモンブラックホワイトが面白くなくても、それが他のみんなの感想になるとは限らない。ロードオブアルカナはまだわからないが、ゴッドイーターバーストはたぶんかなり面白くなってるんじゃないかと思う。どれだけプレイヤーの好み、期待、希望を吸い上げられるかが、「二番煎じ」が「表舞台へ上がる」かのキーになるはず。FFだって昔はミネルバトンサーガやヘラクレスの栄光と大差なかった二番煎じだった(これは断言する)。この先モンハンを超えるハンティングゲームが出る可能性だって十分にあるのだ。
※言い換えれば「モンハン以上に自分に合う」としても良い。
FPSが苦手でもボーダーランズは楽しめた。ドラクエをやらなくてもオブリビオンが大好きな人はいっぱいいる。みんながみんなスーパーマリオを面白いと感じるワケじゃない。ソニックが好きな人もカービィが好きな人もいる。
ただ、ひとつ言えるのは「みんなが面白いと思っているゲームを楽しめる方がより幸せだ」ということだ。僕は今FF14が面白くて仕方ないが、僕のブログ常連さんでやってるのはオフの友人Tだけだと思う。だからそれについて書くのが毎回気が引けてしまう。ホントはポケモンやモンハンP3体験版をやった方が、それらについて書いた方が、ブログはみんなにも僕にも幸せなものになると思う。
何とも歯がゆい。
歯がゆいが、どうなるものでもない。自分にウソは付けない。つかモンハンP3大丈夫だろうなぁ?オレが「そこ」にいなかったらどうしよう・・・(^^;。
以下余談。
FF14が面白いというか楽しい理由の中には、実は「絵が綺麗」ってのが結構大きいかも知れないなぁと最近思う。こないだのファミ通に載ってたPS3版のキャラアップの写真を見て「この落差は・・・」と思ったのも後押ししてるが、とにかく「アップに耐える」クオリティの高さが凄い。
これまでもFF13や10で、そのモデリングの良さを感じたことはあったが、やはり中心はムービーシーンで、実際のゲーム画面ではその落差を「見ないふり」するしかなかった。海外のゲームではかなりハイクオリティな人物モデルが見られたりはしたが、デザイン的な面で国内のそれとは一線を画す。事実上、日本人好みのポリゴン人形で、リアルタイムに動かせる「最も美しいもの」がこのFF14なのだ。それも2位以下にとんでもない差を付けて。
正直遊んでみるとそのフィールドグラフィックに「それほど綺麗か?」という印象を持つかも知れない。実際PS3のFF13と比べても「勝ってる?」というレベルだ。だが動作はとんでもなく重い。
※実際はサーバー負担によるラグも大きいが。
要は、
スペックがキャラクターのモデリングに使われている。
何十人といるプレイヤーキャラたち、ゲーム内のノンプレイヤーキャラ、デモシーンはプリレンダリングではなく、プレイキャラを使って行われるため、画質に関しての違和感は残るが、その美しさはFF13の比ではない。
※ただし表情に関しては基本無表情なので、その点やや残念ではあるが。
そこで遊ぶことにとても高い満足感が得られている。
ゼノブレイドがこのくらい綺麗だったらなぁと凄く思った。絶対最後までやったんじゃないかと思う。何がどうというのではなく、生理的に訴求する居心地の良さがある。
モンハンもしばらく前に「絆」というベンチマークが出たけど、あれもゲーム以上のグラフィックを使った言わば「サンプル」でしかなかったが、きっと多くのプレイヤーが「あのレベルで遊べたら」と思ったに違いない。
FF14は(ことキャラクターに関して)その上を行く。
モンハンがプレイヤーの裾野に目を向け、ロースペックでも遊べるチューンをしたのとは対照的に、FF14は「人を選ぶ」選択をした。もちろんそれによって悔しい思いをしてる人が「非常にたくさんいる」のはわかる。が、同時に「今までにないクオリティのキャラクターで遊べる世界が形作られている」のも事実なのだ。そして、
それがFFという作品に求められている正解なのだ。
前半で書いた「目指している正解」が、FFの場合はここにあり、このタイトルに限って言えば、僕はその正解の内側にいることが出来た、という話なのだ。
アドベントチルドレンのキャラモデルは未だに乗り越えられていないとは思う。でも一番近いところにいるのは間違いなくFF14。ゲームは作業色の強いMMOで、合う合わないが絶対あると思うけど、それでも僕はこのゲームをPCで、出来たらGPUがGTX470以上、RADEON5850以上のスペックで遊んで欲しいと思う。今度ネカフェで出来るようになるらしいけど、どのクラスのスペックで遊ばせて貰えるのかによっては、一見の価値があると思うよ。雑魚モンスター1匹取っても、めっちゃ寄ってスクリーンショット撮っても全然ポリゴンっぽさがないもの。
つかまぁ「買え」と簡単に言っても10万コースだからね。そう簡単にはいかないよね(^^;。まぁ僕的にはiPadに5万掛けるよりはいいんじゃないの?とは思うんだけどさ。
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