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2010年11月13日 (土)

本当の音楽

週刊アスキーの連載記事に、久石譲へのインタビューが載っていた。思ったより派手なオヤジだなぁというが一番だったのだけど、その中に、

 ずっと聴き継がれていくような音楽を1曲でも作りたい

というのがあった。「そういうのが本当の音楽だとしたら」として。

ふむ。確かに考えてみれば自分が死んでからも自分の作り出した物が残っていくというのは、クリエイターとしてとても意義がある、ある意味「夢見る」事なのかも知れない。

視点を変えてみれば、いろんなものが僕らの周りに浮かんでは沈んでいくわけで、その寿命が「自分という人間」の寿命を超えるものは存外少ない。今日はその話をする。

僕が日頃触れているコンテンツを挙げると、大きく4つ浮かんでくる。

・ゲーム
・アニメ
・マンガ
・音楽
・映画

あ、5つだった。ともかくこの5つが僕が日頃特に摂取しているコンテンツだが、ズバリこれらのコンテンツの中で、

 僕が生まれてから作られ、僕が死んでも残っているもの

って何があるだろうって思った。僕より長い寿命の作品って、「本当の音楽」の定義の真偽はともかく、「本物の作品」として100年を超える魅力を放ち続けられるものってなんかあるかなって。

●ゲーム

ここから考えるのも下世話な気がするが、まぁウチのメインネタがこれだからここから考えると、

 ポン、インベーダー、スーマリ、テトリス、ストII、ポケモン

僕が考える「歴史に残るゲーム」はこの6本だと思う。この6本しかないと思う。コンピュータゲームのスタート、認知、家庭用ゲームの爆発、浸透と拡散、世界進出、スタンダード・・・。売れた本数だけならもっと上はきっとあると思うけど、この6本は、、、ああでもストIIは怪しいかなぁ。外人と普通に一緒に笑顔で楽しくゲームが出来たのはストIIからで、当時外国でも普通にコミュニケーション出来たスゲェ偉大なタイトルだと思うけど、、、あと40年経ったら、もしコンピュータゲームというカルチャーが生き残っていたとしても、「対戦格闘」というジャンルは「テキストアドベンチャー」のように遺物扱いされてるかも知れないか。そう言う意味では、ポンとスーマリくらいかね。・・・でも40年ってホント長いよ!?僕が生まれて40年。僕が仮に80で死ぬとしてあと40年。40年経ってもまだ遊ぶ可能性って考えると、

 テトリスがオンリーワンか。

続編とかアレンジとか抜きに普通にルールと基本が残り続けるのはテトリスだけか。SAMEGAMEやズーキーパーや数独は残る?数独は残るかね。でも昔あったクロスワードは今数独に押されてたりするわけで、あと40年したら別のペンシルパズルに押されて消え失せてしまっていそうな気もする。凄くする。

FPSとか箱庭ゲーとかハクスラとかは間違いなくタイトルで残るモノはないと思う。日々消費と生産が繰り返されまくるジャンルは、音ゲーにしたって脳トレにしたってピークがどうしてもある。いやホントテトリスってスゲェかも。

●アニメ

ちょうど今週アスの巻末岡田斗司夫コラムが「宇宙戦艦ヤマト」との出会いの頃が綴られていて、とても面白く興味深い内容なんだけど、「僕以上の寿命」「僕が死んでも摂取され続ける」となると、これもまた少なそう。

まず思い浮かんだのはやっぱりヱヴァなんだけど、作品としてそのクオリティとして歴史に残る作業量、高密度であっても、それだけが後の世にも評価されるなら、どんなジャンルでも金さえ掛ければ歴史が作れるってことになる。まぁその表現が乱暴だとしても、やっぱりヱヴァがあと40年「持つ」とは思いにくい。

僕が生まれた40年前に既に存在していて今なお継続してる作品がある。そう「サザエさん」だ。既に作者は他界し、でも作品は継続して日曜夜のスタンダードとして存在し続けている。サザエさんだけは、あと40年経っても作られ続けている可能性が高いと思うが、

 僕が生まれてから作られたコンテンツではないので今回は除外。

同様の理由でドラえもんも除外と言いたいところだが、ドラえもんは案外40年の間に消えてしまうかも知れないとも思う。新しい話が魅力的なわけじゃないし、事実僕がドラえもんから離れてかなり経つ。あと30年先に生まれた子供達にも訴求するかと言えば、

 アンパンマンの方が可能性が高そうな気がする。

じゃあアンパンマンはどうかと思うが、やっぱりどっちかと言えばドラえもんに近い。

でもサザエさんクラスって、改めて考えると

 「地味だけどスゲェ」

んだなって思う。ただ最近のアニメとか、例えば1年前のものでも全然残ってないんだよな。今アニメを過剰摂取してる人から見たらシャナとかファフナーとか残ってるのかね。化物語もグレンラガンも僕の中では残らない気がするんだよな。逆に一番残ってる、今後もずっと死ぬまで「たまに見たくなって見る(もしくはその可能性が高い)」のは、

トップをねらえ!
ジャイアントロボジアニメーション
カリオストロの城
エースをねらえ!
巨神ゴーグ

くらいかなぁ。忘れてるのはありそうだけど。あと、

ヱヴァンゲリヲン新劇場版
カンフーパンダ
ヒックとドラゴン(まだDVD化されてないけど買う可能性高し)

辺りも僕の中のスタンダードになり得る感じ。まぁどれも「40年」ってスパンで見ると微妙かも知れないけどね。カリオストロくらいかね。

でもアトムが作られてから今までより長い寿命を持って摂取され続けるってのは、考えてみれば「超長い」よね。「カリオストロがアトムやサザエさんを超えるか」って訊かれたら、やっぱり難しそうな気はしちゃうよな。

●マンガ

これはメディア大革命前夜の現在、ホント何とも言えないコンテンツだよね。このまま紙の単行本が在りし日のレコードのように死滅してしまう可能性もゼロじゃないと思うんだよね。まぁ音楽の配信のようにマンガも、例えば週刊ジャンプすらも、ネット配信になる未来ってのは低からず可能性があると思うんだけど、まぁそれは「形態の違い」であって、コンテンツそのものの寿命とは別だもんな。

作品としてみたら、なんと言ってもドラゴンボールかね。20年後にリメイクされちゃうってのはある意味ドラえもんやパーマン、オバQ、ゲゲゲの鬼太郎みたいなもんなわけで、面白さに普遍性があり、絵描きとして、その才能を多くの人が認め続ける限り、マンガとしてのドラゴンボールも続いていく、、、と一瞬思ったけど、

 ドラゴンボールって今デジタルコンテンツでほとんど読めないらしいね。

なんか配信してるサービスが一つしかないんだとか。でもって作者鳥山明先生自身が現役完全引退をほのめかしたりしてるようで、そうなってくると「40年先」までドラゴンボールが読み継がれていく可能性ってどうなんだろうって思ってしまう。

ただ、これはアニメと違って「過去の物が今も残っている」確率が高い。例えばブラックジャックや生徒諸君!、ガラスの仮面や北斗の拳のコミックスを実家の本棚に並べっぱなしって人はきっと少なくないわけで、そのまま20年30年経過したあと懐かしく思い返して手に取るケースってのはいかにもありそう。CDは聴けなくなるしビデオテープは再生機器が存在し続けられないと思うけど、紙は紙であり続けるからね。
※科学的な未来検証においては、「アリ」がインクを食べるとかあるらしいけど、まぁ100年くらいは大丈夫だと思うし。

全然余談だけど、自分が死んでから自分の実家にある本棚のマンガを整理される過程で、
 ごっそりエロマンガが出土する

ってのは、例えば若くして死んじゃったならまだわからないでもないけど、

 80歳過ぎでそうなると結構キツいモノがある

と思った。今のウチに捨てておくか!?そんなもったいないこと出来るかぁぁぁ!!

 紙、油断ならねぇぜ・・・

閑話休題。

なんだかんだ言って手塚治虫と横山光輝、あと永井豪や藤子不二雄の作品は「残るものは残る」気がする。全部が全部とは言わないけど、「クラシック」として「スタンダード」として、保存されていく可能性が氏たちの作品にはある気がする。

 でも実際世間に大量に流布してるのはワンピースだったりするのだが。

ワンピース残るかね。40年先まで読まれ続けるかね。わからない。でももしそうなるなら、70歳くらいで読み始めてもいい気がする。作者の尾田栄一郎は35歳で僕より5歳も若い。僕より長生きする可能性が高く、鳥山明先生のように「やめたい」という意志がなければ、ジャンプとしては「死ぬまで連載」も十分過ぎるほどあり得る話。何巻まで続くとかそういう、、、

 あ!両津!

こち亀は40年続き、、、秋本治は僕より先に死ぬかぁぁぁぁ!!!でもプロダクションが残れば本人が死んじゃっても、、、いやでもやっぱこち亀はご本人じゃなきゃ無理か。やっぱ人間より長い寿命のコンテンツって難しそう。ワンピースも「僕が死ぬより長く続く可能性」はあるけど、作品の寿命としてみれば、やっぱり人の人生より長くはないんだよな。誰かが引き継げるタイプのメディアじゃないってのが、マンガが「あるラインより長寿」にならない理由かも。まぁ実際手塚治虫みたいな「神様」の領域に踏み込んでいくなら、あんまし関係無いのかも知れないけどね。

●音楽

元々のネタはこの「音楽」からだったのだけど、確かに久石譲の曲はいい曲も多いと思う反面、「クラシックと比肩しうるか」という着眼からだと一段低く見えてしまう。ドラクエのすぎやまこういち先生も同様。オーケストラで鳴らして一種スタンダードな響きとして自分にすり込まれてはいるモノの、リアルタイムでラゴスを見つけたりファミコンからスーファミ、プレステと歴史を踏んだ重みあってのこととも思う。

 作品ありきの音楽では40年の時を超えるのは難しいと思う。

 その作品が40年超えない限り。

じゃあ単純にアーティストとして歌手としてリリースされた歌が時代を超えられるのかってことになると、

 これまた難しい。

何せ僕らが小学生に上がる前の頃「懐メロ」と呼ばれていた曲が、今全くと言っていいほど聴かれず、僕らが中学生時代のアイドル曲が今の懐メロになっている以上、今聴いてる曲もまた、10年20年の間に「懐メロ化」することが想像に難くない。

いくらヒット曲を出し、アルバムが売れても、オフコースもユーミンも時代と共に薄れていく。サザンだって精力的にCMやドラマとタイアップしてるウチはいいけど、そうじゃなくなったら大黒摩季や渡辺美里、レベッカのような立ち位置になると思うもの。今でもミスチルを聴きまくってるってのはやっぱり少数派だと思うもの。

そんな中でなおあと40年を超えられるかも、と思えるジャンルが二つある。ひとつは、

 クリスマスソング。

未だにワムのラストクリスマスや、山下達郎のクリスマスイブが街を彩る。未だに20年以上前の曲が普通に「受け入れられている」。事と次第によっちゃ「聴かないと落ち着かない」とまで言われたりする。どう考えても「誰が歌っているのか知らない人ばっかだろ」と言いたくなるジュンスカイウォーカーズの「白いクリスマス」
http://www.youtube.com/watch?v=mdwTnJkv0bU
すら未だに有線から流れてきたりする。

 クリスマスソングには魔法が掛けられている(いやホント)

僕も数年前に自分の好きなクリスマスソングを一枚のCDに集めたりした時、随分古い曲も普通に入れてたりしたもの。プリンセスプリンセスのDINGDONGとか浜田省吾のミッドナイトフライトとか。

まぁその辺はともかく、クリスマスイブとラストクリスマスに関しては、ホントに40年超える気がするな。あとジャクソン5の「ママがサンタにキッスした」
http://www.youtube.com/watch?v=_TSbNJEeoVA
とか。言っちゃなんだけどこの曲(まぁ僕が生まれる前の曲ではあるのだけど)なんて、
 「ジングルベル」とか「きよしこの夜」と同列だと思ってた

からね。「クラシック」とか「童謡」の延長みたいな。

あ、もう一つ思い浮かんだ。「旅立ちの日に」も40年超えられるかも。卒業式のスタンダードとして、「仰げば尊し」や「蛍の光」を歌っていた僕らが、今なおこれらの曲を知って歌えたりするように、今の子供達が大人になってもこの曲は歌えるだろうし、あと数十年というスパンで実際の卒業式でも使われ続けられるだけのポテンシャルもあると思う。歌詞的にもそれほど時代性が高いわけじゃなかったしね。

で、先ほど書いた「二つのジャンル」のウチのもう一つが、、、

●映画

映画に使われている音楽。これもまた40年を超える曲がいくつもあると思う。というか、

 スターウォーズは40年超えるコンテンツだと思う。

確かにもうルーカスは新作を撮らないかも知れないし、純然たる事実としてあと40年はなかなか生きられないと思う(今66歳。髪の毛とか放映当時綺麗な茶髪だったのに今真っ白だもんな。まぁロマンスグレーと言えなくもないけど)。

でもきっとスターウォーズというコンテンツは、今後もいろんなフォロワーを生み続けていく。それが映画であるのか、例えばゲームやレゴやアニメなどの全く別のメディアであるのかはわからないが、「スターウォーズ」という名前と共に、40年くらいは超えられる気がする。そしてその音楽もまた、40年後、僕が死ぬ直前でも別に聴こうとすれば聴くことが出来るライブラリの中に収まっている気がする。

メインテーマ以外にも(音楽の話を引っ張ってすまないが)、ダースベーダーのテーマやエピソードIのBGMなど、メジャーどころはずっとテレビや携帯の着メロとして
※まぁ「携帯の着メロ」という単語そのものの寿命があと10年くらいな気がするってぇのはともかくとして。
残っていくと思う。あとハリポタやパイレーツオブカリビアンの音楽なんかも、僕がETやバックトゥザーフューチャーやスーパーマンの、っていうかジョン・ウィリアムスの音楽を好きでい続けるように、40年というスパンを超えられる気がする。氏自身は78歳だからもうすぐ死ぬけどね(それはひどすぎ。死んで欲しいわけじゃ決してないぞ)。

音楽の話はそれくらいにして、、、。

でも映画でもスターウォーズ以外は割とっていうか全然思い浮かばないんだよな。黒澤明の映画とか残りそうな気はするけど、僕が生まれてからの作品って「乱」くらいしか知らないし、これが残るとは(少なくとも僕の中では)思えない。スピルバーグという名前は残るだろうけど、それはつまりフランシス・コッポラとかと同尺度での「残る」であって、その作品が40年後も窃取され続けるほどなのかと考えると疑問符を禁じ得ない。例えば想像してみて欲しいんだけど、

 40年後のビデオレンタル屋に並んでいて借りる可能性ってどう?

まぁブルーレイの後継メディアになってるとかネットレンタルが主流になるとかそういうのはいいんだよ、置き換えて考えれば。でも、それがたとえネットレンタルだとしても、
 40年後に借りるのかって話。

オードリーの「ローマの休日」に並び得る作品がスピルバーグの作品にあるのかって話。AVATERやタイタニックが「古くならない」とは思えないんだよね。っていうかタイタニックなんて今見ると「正直初代プレステみたい」だもの<ニュアンスは汲んでくれよ。

テレビとか見ていても、何度も再放送されるような映画なら「かなり長生き」と呼べると思うんだけど、実際40年前の映画で今再放送されてるような作品なんてないもんね。それこそこないだのカリオストロが「最古」くらいじゃないかって思う(1979だから31年前か。そう思うとやっぱスゲェなカリオストロ)。

面白くお金が掛かっていて、普通に楽しめる作品は一時期を思えば増えていると思うけど、そう言う意味で「スタンダードになり得る作品」ってのは、この数年全く出てないような気がしちゃうんだよな。
※アニメでかぶるけどヱヴァはそうなり得る可能性をはらんでいると言えなくもないかな。

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「時を超えて本物になる」というのはそれほどまでに難しく、偉大なことなんだなぁと改めて感じた次第。ビートルズやオールディーズ、クラシックってのはやっぱスゲェんだなって思う。

ただ、一方で「ブランニューコンテンツの魅力低下」があるのも事実。新しいモノがどんどん「悪く」なっていけば、必然的に過去の遺産の焼き直しや再利用に手が回る。そうなってくると同じ話が何度も繰り返し明かされ、そのたびに新たな摂取者と幾ばくかの寿命を得る。「忍者ハットリくん」なんて、もしかしたら30年後のジャニーズにも映画化されてそうな気がしてくる。宇宙戦艦ヤマトが実写になったりして、、、って、え?もう実写に?それも12月1日から!?マジで!?またまたぁ~。

※今日のは▲▲▲付けちゃおうかな。

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