ボンバーマンクリア
前にも書いたけど、僕はボンバーマンをクリアしたことがない。実機ではたぶん発売日に購入するほどだった記憶もあり、大好きなソフトであることに疑いの余地はないのだが、基本飽きっぽいというか、根気がないというか、一回死んじゃうとテンションがガックリ下がりすぎるというか、
まぁとにかくクリア出来なかったわけだ。
足が速くなるパネルと手動爆破パネル。この二つがキーで、あとは壁すり抜けと爆弾すり抜け。無敵パネルや炎無効は、
その面しか効かないからむしろどうでもいい。
っていうか当時無敵パネルの次の面で、
「音楽がないから、当然死ぬとは思うよ。思うけども・・・」
と結局死んでしまった暗い過去が蘇る。
「だから言ったのに・・・」
もうその日のボンバーマンは終了である。
このゲームは、というか当時のゲームはすべからく「先へ進めば進むほど露骨に難しくなっていった」。だからいくら手動爆破パネルのある面であろうとも、それまでのパワーアップがゼロになった状態からの復帰など、出来ようはずは無く、死んだら死んだで潔く最初からやり直す事の方がむしろ建設的だったはずなのだが、
なかなかそう出来ないのが子供の子供たるゆえん。
僕のリアルボンバーマンは40面台の後半で事切れた。
さて、そんな僕の過去を知ってか知らずか、娘がボンバーマンがやりたいと言い出した。ぶっちゃけリアルタイムセーブ(RTS)がなければとてもじゃないがテンションは続くまいと考えた父ちゃんは、そそくさとその為の準備を進める。NNNESTERを起動し、ボタンにクイックセーブとロードを割り振る。
これでよしっと。
ゲーム開始時にテストでそのボタンを押す。
画面がフルスクリーンになり、色が変になる。
なんじゃこりゃ。っていうかよく考えたらネスターはなぜかフルスクリーンにすると色化けするんだった。
※ウインドウのまま大きくする分には大丈夫なのだけど。
結局いくらがんばってもそれが直せないので、一旦諦めて晩飯を食う。
晩飯後、既に娘はボンバーマンのことなど忘れている。
が、僕はそうではなかった。GBA用のエミュならどうだろう、SFC用ならどうだろう。いくつか試して見るもうまくいかない。「NNNESTER フルスクリーン 色が変」などとググってみても結果は今ひとつ。
僕は意を決して今まで使ったことのない、「VirtuaNES」というエミュを試して見ることにした。幸いにもオフィシャルには「J」の文字が付いたバージョンがある。
適当なフォルダに保存しようとしたところ、
「既にそれあるんだけど?上書きしたりするわけ?」
とPCが俺に告げる。「今まで使ったことのない」というのは単なる勘違いで、既に導入経験があったことを完全に忘れ去っていただけだった。っていうか、もしかしたら僕の中にいる別の誰かが僕の知らない間にやったことなのかも知れないが。
果たしてバーチャネスは気持ちよくフルスクリーンで起動、、、つかフルスクリーンのくせに画面の上下左右に思い切り太い黒枠があるのはなんでなんだよ!?って感じだが、まぁよい。RTSが出来て色化けしないだけで御の字だ。
僕は今では地味すぎるボンバーマン(初代FC版)を始めた。
っていうか最初の1面がまず非常につらい。とにかくボムが1コしか置けないから壁を壊すことが大変で、敵を倒すのも火力1では運頼みになる。それでもなんとかクリアし、面を進めていく。3面くらいクリアして、いよいよ4面はシューズが出る。これで精神的にかなり楽になる。
とその矢先に油断して死んでしまう。
ああーーーーっ!と僕は叫び声を上げる。それは「死んでしまったから」ではない。「死んでしまった拍子につい『セーブ』ボタンを押してしまった」からだ。
最初からやりなおしである。
RTSは非常にズルいが、緊張感がないわけではない。気楽に押せるようにパッドに割り振れば、当然ミスも誘発しやすい。
ズルなのに慎重なプレイは、そもそもミスが少ない。
だがそれでも死ぬ時は死に、恩恵にあずかることもある。
っていうか、
ボンバーマンでRTSを使って楽しいのか!?って人も多いとは思う。実際僕も30面前後で一通りのアイテムを取ってからは、なかなかモチベも上がらず、「やっぱズルでしかないよなぁ」という思いが去来しなかったと言えばウソになる。が、
それでも見たことがなかったエンディングを見たいという気持ちもまた偽りなく存在し続けた。
49面。残機数は50機を超え、、、っていうか、49面にして「残機数表示であることに気付いた」。それまではあれが「面数表示」だと思ってたんだよな(^^;。あれ?51面まであるのか?<アホウである。
しかし、僕は49面で自らの炎を浴びてしまう・・・
が、死なない!
なんで死なないんだ!?一瞬頭が混乱するが、よくよく思い出してみると、
炎無効はその面だけの効果じゃなかった・・・
音楽が変わったから、あと無敵の次の面で死んだから、てっきり炎無効も「無効」になってるもんだと思い込んでプレイしてきた数十面。最初に手に入れてから無駄に避けまくっていた炎の数々。
それもまた青春の甘酸っぱい思い出だ。もちろんウソだ。
この辺りになってくるとコイン型の超強い、ゼビウスで言うならテラジ並に強い、スーマリで言うならハンマーブロス並に強い雑魚が出てくる。つかこいつらのアルゴリズムたるや、
結構絶妙。
スゲェ古いソフトなのに、なんて賢い奴らなんだって思う。マジ思う。「来ると見せかけて、、、来る!」みたいな。結局来るんじゃん、みたいな。
そして最終面。最後のパネルは無敵パネルだった。
僕は気持ちよく壁を壊し、最後の扉を抜ける。
RTSを使ってるから、感動もクソもないかというと、
案外その通り。
ただ、エンディングは、、、
え!?文章読んでたらいつの間にかロードランナーに変わってる!!
一番重要な「変化するところ」を見逃してしまった!
まぁそういうもんか。
PCでエミュレータが動かせるようになってからずっとやりたくてやりたくて、でも結局途中で面倒になって出来なかった。「ボンバーマンクリア」の夢が、ついに今日果たされた。感動はなかったが、肩の荷が下りた気持ちに偽りはない。当時、「大容量32キロバイトロム」と書かれていたような記憶がある。
※ゴエモンの「2メガビット」と微妙に単位が違うんだよな。
もう随分過ぎるくらい随分前のトラウマが、今日晴れた。
ブログのネタになるとしても数行かな・・・
意外と引き延ばせるもんであることよ。
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