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2011年4月28日 (木)

なぜアクションRPGはつまらなくなったのか

かつては「キングオブゲーム」とさえ思ったアクションRPG(以下ARPG)というジャンルが、最近精彩を欠いている。少なくとも僕の目にはあまり魅力的に映らなくなってきている。なぜだか軽く考えてみたいと思う。

某ブログにて「アクションゲームの魅力は操作感と達成感」「RPGの魅力は爽快感と達成感」であるとあった。気持ちよく動かし、難関をクリアする。今まで痛い目に合わされていたヤツを強力な武器で倒す。確かに。

 ならばARPGは操作感、爽快感、達成感を満たす最高のジャンル

そう言える気がする。少なくともイースIIやゼルダ(一応ARPGとします。一応)、ディアブロや僕の大好きなウルティマアンダーワールドには、それら三つの要素が全て入っていたように思う。

でも最近はあんまし・・・。

RPGの定義として「成長要素がある」とし、アクションゲームの要素として「リアルタイムで進行する」「キャラクターを自分で操作する」などがあるとした場合、最近プレイしていた地球防衛軍もアクションRPGと言える。確かに強力な武器を手に入れることで得られる爽快感、上位難度を位置取りや武器の取捨選択を考えてクリアするのは達成感がある、、、はずなのだが、素直に「面白さ」を感じにくくなってきている。

ひとつにはプレイする側、こちら側の感性の変化が挙げられる。歳を取ってリアルタイムの対応、アクション部分にモチベーションが得づらくなってきている。確かに昨日遊んだ「聖鈴伝説リックル」でも、アルゴリズムを見切ってノーミスで倒すことより、攻撃力のあるキャラのHPを増やしてゴリ押しできないか考えてしまう。

 面倒くさがりになっている。

でも、一方でしばし前にプレイしたメトロイドは普通に頭をひねって攻略法を考えたり、難度かリトライしても心が折れることはなかった。
※まぁ途中までだけど。

最近のタイトルと言えばゼノブレイドやPSP2、モンハンP3なんかがあるのだけど、どれもどこかに穴がある。ゼノブレイドは初速は良かったのに、途中から大量の素材管理が煩雑になり、世界が常に先へ先へ進んでいくために新しい土地に着くたびにいろんなことを覚え直さなきゃならなかったり。PSP2は単純に作り手が「良かれ」と思ってやってることがこちらの期待と全く違っていて、P3は逆に「いたれりつくせり」な反面、マンネリさが拭えず・・・。

正直僕は時のオカリナですらもう世界が広すぎる気がするのだけど、昨今の作品はそんなレベルじゃないもんね。

 もっと狭くてよくねぇか?

って思う。モンハンP3の完成度は素晴らしいけど、「あのレベルでブランニュータイトルだったら凄くねぇか?」って思う。400万本売れる見込みがあるからこそコストを掛けられるし、P3Gで二次利用出来る算段もあるから定価もそこそこに抑えられる。有名であるが故に外せないしがらみが多く、有名であるがゆえにマンネリが拭いきれない。でも初代モンハンも(参入は遅かったけど)かなり凄いゲームだったよなぁって思い出す。

グラフィックやボリュームを求める声が多いから、ファミコンのような小粒なソフトは作れない。謎解きや攻略で「がんばらなきゃならない」場面を用意しても、今じゃネットで調べてハイクリア。ホントならそこで1時間くらい足止めされて、何とかがんばってクリアして得られるはずの達成感、ボリューム感を、自らの手で台無しにしてしまう。それが嫌なら最初から簡単にするか、

 無駄に広くしていくか。

初代ゼルダの狭さは、今思えば芸術的だった。わずか128画面のフィールド。9つのダンジョンは全て1フロアしかなく、裏ゼルダをおまけとするなら、本当に「小さな箱庭」でしかなかった世界に、何時間もさまよい続けた。ライクライクに盾を食われたことに気付かず、ボムを何回も何回も買い足し、ボス戦前には薬も準備。草という草を刈り、岩という岩を壊し、全ての画面で笛を吹く。

 心地よい音色と共に現れる階段にニンマリする。

プレステのドラキュラ月下の夜想曲も似た感覚があった。最初から見えている全体マップ。気持ちの良い操作感と敵からランダムで得られる武器。どんどん広がっていく行動範囲・・・。

 つか冷静に考えると月下と初代ゼルダの共通点は凄く多いな。

雰囲気と視点が違うから全然気付かなかったけど、今考えたら「楽しめるのも当然」って感じかも。

自キャラの移動速度が速ければマップを広くしていいわけじゃない。実際あれほど好きだったソーマブリンガーも今やりたいと思わないのは移動が面倒だからだ。広すぎて覚えきれないからだ。

気持ちいい移動と高密度の箱庭、強くなっていく課程を実感できるご褒美に、メリハリのある背景、モンスター、効果音は手に馴染み、音楽は勇壮にしてメロディアスでありたい。
※音色はPSGでもFM音源でもオーケストラでも可。
ストーリーやプレイヤーが操作出来ない演出は極力抑えて、テキストもなきゃないでもいい。ARPGの物語は主人公である自分で紡ぐ物語だ。

難度は、、、やっぱ難しいけど、救済があるのが望ましいかな。ネットに接続しなくても、ボスの攻略に関してアドバイスを貰える機能とか、死ねば死ぬほど簡単になるとか。ヒントを聞いた数がカウントされるだけでもいいじゃん。

で、ボリュームは普通にクリアすると6時間。上手くなれば2時間半、超上手い人だと1時間切るくらいのがいい。

 とにかく知ってれば知ってるだけクリア時間が短縮されるのがいい。

それを満たすにはマップが広すぎちゃ絶対ダメなんだよね。高密度&ハイテンポで飽きさせない。

 やり込み要素とかは、いっそのことクリア後のアンロックでどう?

もう最初から1周目と2周目を完全に線引きしてくれればいいのかも。1周目は敵もそこそこで武器もそこそこ。2周目はアルゴリズムが全然違うとか、マップも違うとか。

 最初から小粒に作ってそれを煮詰めるってのは悪くない気がするんだけど。

・・・ここで日が変わりました。すみません。テンションとともに口調も変わります。なんで口調を変えるのかって言われると、「気分次第だから」としか言いようがないんですが(汗。

ちなみに、昔のARPGが優れていた、、、かも知れないことを指し示すタイトルとして、「イース」が挙げられるかも知れません。イースは、PC8801mkIISRで発売されて以来、(うろ覚えながら)X1、FM7、PC98、ファミコン、セガマークIII、X68000、FMTOWNS、PCエンジン、WINDOWS、DS、PSPと、

 過去から現在までのめぼしいハード全てに移植されています。

もちろんグラフィックや音楽、一部システム的なアレンジ
※攻撃が体当たりじゃなくなったとか
もありますが、マップやボスの雰囲気、アイテムとかはほぼそのまんま。

 これって凄くないですか?

ファミコンで動いてたソフトが、そのまま現行ハードに移植されるって、そのフォーマットの普遍性がハンパなく高い証拠だと思うんですよね。

もちろん「イースならなんでも買ってくれるお得意さん」の存在は否定しませんが、
※事実僕も何作か買ってるし。
それだって限界があります。初代が出たのが僕らが高二くらい?24年くらい前ですからね。ゲームやり続けてるヤツなんて、そうそういな、、、まぁここにいますけども。

移植の是非はともかく、ボリュームや世界観、システムに大きなアレンジを加える必要性がそれほど高くないことはひとつ言えると思います。広すぎる必要もやり込み要素の奥深さも重厚な物語性も、アクションRPGにはあまり必要じゃない。

 要るのは気持ちよく闘い、強くなって、強敵を倒せるようになる世界。

そう考えるとファンタシースターポータブル2インフィニティはスゲェ惜しかった気がするんだよな。なんか「面白くなりそう」なところの腰を折られたような。ゼルダだって「ふしぎの帽子」くらいの難度とお手軽さが一番丁度いいと思うのに、今じゃDSのゼルダだって「フゥフゥヒィヒィ」言っちゃうもの。もっと気軽にやらせて欲しいよ。

今後予定されてるタイトルにはあんまし詳しくないんですが、2DのアクションRPGは、もし出るなら欲しいかなぁと思います。
※ディシディアみたいなのとか、テイルズみたいなのじゃなく、普通にフィールドで敵と戦うタイプね。
意表を突いて、「カダッシュ」「リターンオブイシター」辺りの続編が、アナウンスされたりしないかしら。

大げさなタイトルの割に中身は薄かったな。

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コメント

こんにちは、クリスさん。

確かにめんどくさがりになって、ボーっとできるコマンド入力のものばかりに手が伸びるように。

最後にやったアクションRPGって、FFCCかなぁ。
そういえば、スクエアのムサシ伝ってありましたよね。

投稿: KC | 2011年4月28日 (木) 09時55分

ちすKCさん、クリスですまいど。コマンド入力系RPGが「面倒じゃない」わけでもないのですが、構造的に覚えなきゃならないことが少ないゲームを好んで遊ぶようになってるのは間違いないところですね。

最近のタイトルだと、友人が大好きな「タクティクスオウガ」や、1作目にハマった「剣と魔法と学園モノ3」なんかは、かなり僕にとってバリューが高かったはずなのに、結局購入まで至らずスルー。ドラクエが気楽なのは魔法や武器の名前とかが全部DNAに刷り込まれてるからだろうなぁって思ってしまいます。

最近PSPのRPGのネタを書いていますが、コマンド選択時に常にその効果が書いてあるからこそがんばれるってのもありますね。マップも常時表示ですし。

ただ今後はコマンド系だろうとアクション系だろうと、「遊びやすい」チューンのタイトルがどんどん増えていくのは間違いない気がします。食べ物で「堅い物は悪なんだよね(byビートたけし)」と言われたように、「不親切が全て否定される」可能性も無くはないのではないか、と。まぁ難度に関しては「達成感がゲームの面白さの中で結構大きなウェイトを占めている」こともありますから、一概に簡単になっていくばかりではないと思いますけどね。

>ムサシ伝

申し分けないですが、自分コイツはダメでしたねぇ。ジャンプの感覚が掴めず、崖から崖へ飛べなくて切れまくってた覚えがあります(^^;。FFの体験版が欲しくて買いましたけど。

投稿: クリス | 2011年5月 1日 (日) 23時25分

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