EDF:IA ~その2~
「インセクト」はともかく、「アルマゲドン」はどことなしか抵抗がある。「アーマゲドン」とか「ハルマゲドン」とか。まぁブルース・ウィリスの映画が一番有名だから普通っちゃ普通なのかも知れないけど。
ちなみに昨日がんばって10件くらい検索したのだけど、めぼしいサイトというか、「EARTH DIFENSE FORCE INSECT ARMAGGEDON 攻略WIKI」とかでは全然ヒットせず、2ちゃんねるの掲示板も見つけられなかった。
※日頃探しなれてないから。
購入未購入問わず情報が欲しくなるタイトルだと思うので、たかが知れてると思いながらも僕のサイトも検索でヒットして欲しいなぁと下心が出たりもするのだけど、結局のところ、
大したゲームじゃなかった。
昨日は★3つ付けたけど、今になって冷静に考えると、評価は★★か、行ってもプラス☆の5点。今日はなんで評価が下がったのかについて書いておくことにする。
●一本道
オリジナルのEDFは、一見普通のTPSに見えて、実はかなりオリジナリティの高いシステムだった。70面ものボリューム、多彩なシチュエーション、無限なまでの体力の成長と、武器集めの楽しさ、複数難度にまたがる戦略性。
「高難度であれば良い武器が出る」というキーワードだけなら、DIABLOを筆頭に他のハクスラでも適用されているが、EDFは、
面を選んでから難度を選ぶ流れが希有。
要するに、「バランスを崩してしまうような強力な武器を、なかば強引に手に入れてくることをよしとしている」。というか、それでバランスが取れているところが凄いところであり、珍しいところだった。
低難度であればクリアは余裕。その後なんとか高難度でもクリアできそうな面を探して武器を集める。そしてそれ以外の面も攻めていく、、、。武器によって各面に相性の善し悪しがあり、「これさえあれば」というものは少ない。だからこそプレイにもメリハリが出るし、モチベも途切れにくい。
IAはどうか。
武器ボックスは確かにプレイ中に出土するが、自キャラおよびそれに伴って武器にも明確なレベル付けがあり、たとえば高レベルのアサルトライフルなら低レベルのそれに劣る点は少ない。それだけならまだがんばって「探す」楽しさもあったのだが、とにかくレベルが上がっただけで自動的に強力な武器が店に並んでしまうため、「探す意味が極端に希薄になる」。
また、各面にはほぼ全て、「大量の雑魚」「強力な中型」が出てくる上に、「遠距離から狙撃したくなる場面が皆無」だったり、「高度が高くて武器によっては届かないというシチュエーション」もない。狭い通路なら壁に反射する武器を使いたくなるが、IAには狭い通路と呼べる場所はなく、
※せいぜい体育館クラスの排水溝。それでも女王アリが入れるくらい広い。
大型と呼べる敵もぶっちゃけいない。
※人型ロボットヘクターがせいぜい中型ソラスくらい。
ということは、
集団の雑魚用に爆発半径のある武器、中型用に汎用アサルトライフルという組み合わせがマストでありオンリーということになってしまう。昨日パーティメンバーに復活させてもらえる分「遊びも可能」と書いたが、
しょせんノーマルでの話。
ハード以降にそんな余裕はないし、ノーマルではいくらプレイし続けてもレベルにあった武器も出土せず、経験値も一切入らない(レベル5以降)。電源を切ったらまた最初からプレイするアーケードのアクションゲームのように、継続してプレイさせるモチベーターがとにかく弱い。
また、各面はどれもボリューミーで、「この面は稼ぎにちょうどいいな」という日本人的な、でもEDFプレイヤーなら誰しもが感じる「美味しい面」がなく、稼げる面を気軽にちょっと遊ぶには重すぎるし、稼げない面を遊ぶ理由は「全くない」。
中型以上の敵も、初見時こそ「何をしてくるんだろう」という怖さがあるが、いざ戦ってみると、
薄い弾幕と範囲攻撃だけで、全然怖くない。
これは戦ってみないと伝わりづらいかとも思うのだけど、たとえばダロガみたいに細かなビームを吐きつつ強い弾を売ってくるわけでもないし、ファンタシースターの人型ボスみたいにアグレッシブに動きつつ斬りつけてくるわけでもない。ふっとばされて操作できなくなるようなことはないが、それすらもどこか寂しさを伴ってしまうほど。
仲間をなしでプレイすれば死の恐怖は激増するが、結局マックスHPが低いので対処法が見えにくい。いわゆる海外のFPSにはない数の暴力がEDFの特徴だし、それはほぼイコール不慮のダメージを食らいやすいということでもある。マックスHPが低いと事故死が起こりやすく、「仲間やマルチプレイでのフォローなしでは成立しにくいバランス」になってしまっている。
結局各面のボリュームがあるというのがIAのIAらしさであり、ダメなところでもある。移動やリロードが早く、プレイ面でのテンポはいいが、個別な対応が必要な敵を出さず、死ぬリスクが低く、キャラも育たない。
各面のボリュームが大きいことを除けば、まるでアーケードゲームのような作り。
そう考えるとせっかくの4つのクラスも、「単なる水増し」のように思えてしまう。マルチプレイも「タンクが惹きつけつつタクティが砲台を設置、トルーパーは雑魚を片付けつつ、ジェットが弱点に強力な攻撃、、、」みたいな感じには全然ならない。だってクモの糸も痛くないし、雑魚用に特化した強い武器があるわけでもないし、ヘイトがないからタンクに惹きつけることも出来ないし。
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というか正直な話、全体のボリュームが仮に3-5で終わってしまっても、それはそれで別にいい。全部で15面×3難度しかなくても、「やっていて楽しかった」「クリアして満足できた」のなら文句もない。
だがあの終わりはなんだ。
ヘリが撃墜されて終わり。
次の面はない。
敵の大型母艦が空を覆い、そいつからの空対空レーザーで終わり。
なんか言うことあんだろって思う。
スタッフロールもなく、もっと言うと「クリアしたかどうかは、各面のクリアマークが付いているのを見て初めてわかった」。
そんな終わり方ってどうだよ?
せめて「ハードをクリアすれば」とか「仲間なしでクリアすれば」とか、、、もっと言えば「ノーマルでは最後までプレイ出来ません」とか事前告知があってしかるべきなんじゃねぇの?って言いたくなるくらい「投げすぎ」な終わり方。
※ハードクリアでエンディングは変わるらしいけど・・・。
これじゃあ文句も出るってもんだ。
せっかく操作性が良くなってるのに、バランスとシステム面での「ダメな洋ゲー的側面」が出過ぎてる。最初さほど感じなかったけど、よくよく考えると、
単に「武器集めが面倒」なアメリカンが作ったEDF
って気がした。あれが面白いのに。
ソフトを売り慣れてないから売らないけど、久々に売りたくなったな。
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