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2011年11月16日 (水)

杏野はるなと忍3D

もう発売されてるのかな、3DSで往年のスーパー忍の流れを汲むタイトルが発売になるという。セガの公式では、自他共に認める"ゲームアイドル"杏野はるなと伊集院から笑いを一切除いた感じのゲームコメンテーター渡辺浩弐の紹介動画がアップされていた。

なにげに見ていたわけだけど、この杏野はるな、

 かなりやる。
※いろんな意味で。

レトロゲームを1000本以上ガチでコレクションしてるだけあって、そんじょそこらのゲーム好きが裸足で逃げ出す「超高濃度」なトーク連発。というか、昨今のFFだドラクエだモンハンだという「ミーハーなタイトルしかプレイしない層」とは違い、

 好みのセンスがまさにアラフォー。

歳は20歳そこそこだったと思うけど、この忍シリーズ、初代アーケードからシャドーダンサー、スーパー忍各作品への流れ、違い、良さをきっちりというか、かなり把握してる。

もちろんその中には忍シリーズが彼女の好みにフィットし、他のタイトル以上に思い入れがある可能性は否定しないが、

 となりでコメントしてる渡辺がむしろかわいそうになるほど。

言うなれば「釈迦に説法」。ドラゴンボールにも似たようなシチュエーションが散見されてたような。

以前他の動画でスターソルジャーのクリアにチャレンジしていた時の彼女もそうだったけど、ここまで本気で、それも最近のではなく、僕らが青春を傾けたファミコン、アーケードのタイトルに傾注してる「若い女の子」というのは、非常に希有というか、

 世の中に彼女しか居ないんじゃないかとすら思う。

かわいいかかわいくないかと言われたら、好みはあれど、「平均よりはたぶん上」。少なくともオタク臭120%デブ&ブサイクでは全くなく、ある意味対戦格闘ゲームで世界ランカーになるようなメンズに近い雰囲気がある。

 だが中身は真性。

最初はたぶんさほどでもなかったんだと思う。事務所がゲームアイドルを育成するなんて聞いたことがないし、年齢的に考えてそこに「自分に最適な市場が眠ってる」と判断して知識やスキルを蓄えたとも思えない。やっぱり先天的&後天的の両サイドから、2Dのゲームに対する愛と情熱がはぐくまれたのだと思う。ただ、

 実際友達でいたらどうかなって思う。

果たして仲良く話をしたりできるんだろうか。僕もスーパー忍は大好きなゲームだけど、忍やシャドーダンサー、セガサターンやPS2で出た「名ばかりの続編」には橋が動かない。八双跳びや八双手裏剣は好んで使うけど、ついつい「手裏剣って自動回復だっけ?アイテムで補充する方がテンポが崩れなくてよくない?」とか、「自滅技がスゲェ強くてかつハイリスクなのが良かった」とか、「スゲェ強い斬り技が使えたのって2だっけ?」なんて話をしてしまいそう。そして、

 されてもしまいそう。

「オタク」という言葉は、僕の記憶が確かなら、「上から目線のマニア」が、別のマニアに対して「おたくは知らないかも知れないけど、、、」という枕詞を多用することから付けられた、言わば蔑称だ。相手がいくらかわいい女の子であっても、1980年代に端を発する2Dのアクションゲームに関して、濃度が濃ければ濃いほど、気さくに楽しく話が出来るのかなぁって気になってしまう。だってどう考えても彼女はオタクなんだもの。

ただ、今回は渡辺浩弐さんだったけど、これが石井ぜんじ師匠だったりしたらまた話は大きく変わってきたんじゃないかと思った。あと今はとんと見かけなくなったハイローラー渋谷洋一さんとか。というかむしろ、当時を知るバリバリ(死語)のゲーマーたちと、彼女の、「リミッターを解除したところ」が見てみたい。彼女の動画を見てると凄くそれを感じる。オタクでありつつもそれを表に出せない歯がゆさ、気配りにぎこちなさを感じてしまう。

 むしろ良い友達になれそうな気がしてきた(^^;。

ちなみに彼女のウィキペを読むと、ファイル共有ソフトの使用を示唆する記述があったけど、ぶっちゃけそんなの当然じゃないかと思った。ファイル共有とはいかなくとも、エミュレータ関係への接触なくしてこの年齢でのレトロゲームへの憧憬はあり得ない。決めつけるのは良くないが、彼女の知識レベル以上に、普通に考えて、

 アーケードの忍をセガエイジスを入り口としてプレイするとは思いにくい。

もっともだからこそシンパシーを感じるのかも知れないけど。

ちなみに「忍3D」に関しては、

 可もなく不可もなく。

正直音楽が古代祐三じゃないことに関しては、さほど大きなショックではない。雰囲気的にも音色的にも確かにフィットはしていたが、彼が携わった作品全てが傑作というわけでもないし、まぁ大人の事情、都合もあっただろうからそこはいい。

ただ、3DSということ、今風の絵作りということで、どうしても奥行きを感じさせる演出、イベントが多くなることに関しては、正直何とも言えない。というか、メトロイドotherMのニオイを感じ取ってしまうのは僕だけなのか。「2Dの良い面と3Dのエッセンスをブレンド」と言うと聞こえはいいが、

 個人的には徹底的に「ザ・スーパー忍」を煮詰めて欲しかった気がする。

特にすれ違いでやりとりするらしい、難度の高いパズル要素を感じさせるマップは、メタルギアの訓練みたいな感じで、

 バーチャルなソリッドポリゴン空間。

そんなの望んでたか?て自分に問うてしまう。はるなちゃんどう思う?

毎度毎度古いタイトルを持ち出して恐縮だが、忍者物というと自分ではスーパー忍と並んでSFCの「鋼」が思い浮かぶ。世界観は和風スチームパンクだけど、主人公の攻撃方法は剣、手裏剣、爆雷など忍者のそれそのもの。スライディングや踏みつけに加え、空中を回転しながら移動するワザはプレイヤーの自由度を上げ、かつマップの奥行きも増した。「最後の忍道」と「鋼」「ザ・スーパー忍」のゲーム性、ビジュアルを、

 これでもかと愛を注いで煮詰めてくれれば、

ってのが正直なところかな。今回見た忍3Dでは、PS2の頃1、2面やってもういいやって気になったのをぶり返すだけな気がした。やってもないからわかんないけど。

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