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2011年12月 7日 (水)

ストIIの想い出

まぁ以前も書いた気がするネタだけど、なんとなく前回に引き続きゆるいネタが書きたくなったので触れてみる。つかゼルダはまぁまぁ面白いんだけど、細かく触れるタイプじゃないというか、易しいことの弊害か、そうドラマティックな場面がない。やってはいるのだけど、、、。

88の時と同様、ふとストIIのことが蘇ることがある。友達と初めて遊んだときや、ゲーメストを毎月買うようになった、バックナンバーまで取り寄せた、地域の小中学生と一緒に大会を開いたなんて話は前もしたけど、こないだ浮かんできたのは、

 そのアニメーションパターンの豊富さってスゲェ魅力的だったよな

という話。

ご存じの通りストIIはカプコンの2D対戦格闘ゲームなのだけど、その前には当然「ストリートファイター」があり、「ファイナルファイト」があり、CPシステムという当時としては破格に贅沢な絵が出力できる基板の存在があった。

CPシステムのタイトルの「隔世感」を今のハードに置き換えるとするなら、まさにPS2とPS3ほどのレベルの違いがあり、「アーケードならでは」な夢のような大きなキャラがガシガシ動きまくる、そしてその内容もそれに見合うとんでもない物というイメージがあった。ロストワールド、大魔界村、ストライダー飛竜の3作は、言うなれば「ゼルダの伝説」「メトロイド」「パルテナの鏡」みたいな物。今思えばパルテナは正直微妙だったけど、少なくとも当時は、

 どんな凄いゲームが出てきちゃうんだろう

そんな気にさせるハードだった。

ストIIはそんなCPシステムがノリに乗っていた頃にリリースされたタイトルで、正直最初の印象は、

 アーバンチャンピオンタイプ?

くらいの物だった。

実際PCエンジンでプレイしたストIも、キャラはデカイし背景は細かかったけど、たとえばイーアルカンフーのようなダイナミックなジャンプがあるわけでもなく、ただ昇竜拳を出しさえすれば勝てる、波動拳を撃ち続けていればそれでいいという感じで、動きもカクカクだし、
※そもそもPCエンジンの移植版なのでそれほどたくさんのアニメパターンを持てなかったってのもあると思うけど。
正直、「凄さ」が見えづらいタイトルだった。まぁだからこそそのストIからIIまでに長いインターバルを取ることになったのだろうけど。

ただ、雑誌での盛り上がり方は当初から尋常じゃなかった。「ゲームの歴史が変わった」「ゲームセンターを変える勢いがある」「とにかく対戦が面白すぎる」、、、。そこまで言われるとこちらも一介のゲーム好きとしてほっとくわけにはいかない。さほど乗り気でないままではあったが、ゲームセンターを周り、ほどなくして発見する。テーブル筐体だった。

一緒に行った友達と並んで座り、「ああそりゃそうだよな」と思った覚えがある。当時二人で遊ぶタイプのゲームは、主に向かい合って座って、プレイヤー交代の度に画面の上下が入れ替わっていたが、対戦格闘は1画面内を二人が操作する。ひざとひざがぶつかり、なんだか窮屈だなぁと思った。

僕は昔から「まず基本」を選ぶタイプで、ゲーム内の選択肢でも一番オーソドックスで無難なものをチョイスする傾向がある。理由はポリシーでも何でもなく、その方が効率がいい場合が多いという至って事務的な理由。主人公を選んでおけば、そのゲームの全体のバランスも見えて来易いはずだ。
※ついでに今なら「主役は一番最後に開発がこなれてきて初めて作り込まれ始める」という概念もある。いびつなキャラよりいろんな意味で洗練されているはずなのだ。

僕はリュウを選び、友達はダルシムを選んでプレイ開始。「うぉ手が伸びる、マジ卑怯だし!」「波動拳は、、、お、出た!」みたいなくだりは以前も書いた気がするけど、特に気に入ったのは、

 地面のスクロールに凄く遠近感がある演出が加えられていたこと。

今思えばラスターの使い方の一つに過ぎないのだけど、当時は「ただ一枚絵の背景」がせいぜいだったから、本当にかっこよく、「さすがストIIだぜ」って思った覚えがある。

そして、何回か遊んでいてストIIの魅力にハマっていくのだが、特に「それまでとは明確な違いを感じた」のは、「大キック」。相手の距離に応じて派手な回し蹴りから真上に蹴り上げるねりちゃぎになったり、足払いのモーションの遅さ、跳び蹴りのモーションの速さなど、

 なんで1つのボタンにこんなにいろんなワザが!?

中パンチも小パンチも大パンチも、ただボタンを押してるだけなのに、なんだか全然違うワザがどんどん出る。それも、

 大はマジで痛そうな音と絵!

これは本当に衝撃的で、たかが二人のキャラが画面で殴り合うだけのゲーム。雑誌の画面写真ではアーバンチャンピオンにしか見えなかったゲームが、なんでこれほど盛り上がったのかの、僕なりの答えを見つけた気がした。

 ストIIはもの凄く高密度なゲームだった。

今では斜陽となったシューティングゲームは、道中のメリハリのある展開にボスの迫力ある演出、次の面に進めばガラッと世界観が変わり、先へ進みたいというモチベーションを大いに刺激し続けてくれるシステムだった。かたや対戦格闘の画面は、体感的に固定画面で、プレイ中さほど代わり映えせず、巨大なボスが出てくると言うこともない。

 だが、その画面内に納められた情報量は、スクロールシューティングに負けず劣らず凄まじいモノがあった。

スーファミ版発売当初、ポーズを連打してひとつのワザにどれほどのアニメパターンが使われているか試したことがある人もいるかと思うけど、ブランカのビリビリ一つとってもも各キャラごとに骨格が違うし、それとて何枚もの絵を使って描かれてた。どんなやられ方をしても爆発や倒れるだけの演出が普通だったアクションゲームに、ここまで細かなところまで、それも徹底的に命を吹き込んできたゲームは、間違いなくストIIが初めてだったはずだ。

だからなのか僕は事実上の続編とも言える初代ヴァンパイアも大好きだった。他の友達がKOFやハンターを評価するのに対し、初代ヴァンパイアのアニメパターンの素晴らしさは、まさに僕にとっての宝モノのように見えた。これはたぶん僕がゲーム以上にアニメにも傾注していた世代だったからだと思うが、ともかく、

 ストIIは絵「も」素晴らしいゲームだった

と言う話。今だと誰も取りざたしたりしないけど、冷静に見てガイルの裏拳は本当に痛そうだと思うし、アッパー昇竜を初めて成功させたときの気持ち良さは、まさに比べるモノがないほどだったんだよね。

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