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2012年2月13日 (月)

電波人間のRPG

キャラクターがキモカワ系で、第一印象は決して良いものではなかった。並んでいる体験版を次々にダウンロードする過程で、つい勢いでこれも落としてしまった程度。メニューに並ぶアイコンを順に消化する中で、「まぁやるだけやってみるか」程度のテンション。予備知識もなく、メーカーも任天堂じゃない知らないところ。過去いろんなソースを元にモンスターやキャラクターを集めるゲームはいくつもリリースされてきたが、正直どれもさほど欲しい、面白いと感じたことはなかった。

 完全にゼロからのジャッジ。

プレイを始めるとマシンボイスでキャラクターがしゃべる。独特のイントネーションにちょっぴりニヤリとさせられ、キャラの名前は「みのる」。それもボイスで再生されたところを見ると、テキストをしゃべらせるソフトも載せているっぽい。

開始早々に画面はややぼんやりとしたカメラ画像に変わり、現実の世界の中に、数匹(数人?)の電波人間たちが泳いでいる。ターゲットを合わせAボタンを押すとネットが発射され、見事に命中すればゲット&パーティのメンバーに加わる。

何回かやって6人集まるが、パーティには4人までしか入れない。頭の先にアンテナが付いてるキャラは特殊能力があるが、ないキャラはステータスが高めの傾向がある。主人公は最初から「ふっかつ」の特殊能力を持っていて、メンバーがやられたらそれで復活させることが出来るようだ。
※ちなみにメンバー交代は、「Aボタン押しっぱなしにして入れ替え」というちょっとクセがある操作で、最初全然わからなかった。タッチでも可能だったのだが、これもドラッグが必要で、

 体験版じゃ出来ないのかな、、、

とマジメに思ったくらい。っていうか、

 体験版じゃ交代出来ないから、「買おう!」って思ったくらい。

ただ、メンバーの経験値に関しては、戦闘中に死んでしまってその戦闘での経験値をもらい損ねる以外、

 全員同じだけもらえる。

この「全員」は、なんとまだ捕まえていないキャラも含まれる。要するに、新キャラだろうと補欠だろうと、「戦闘終了時に死んでさえいなければ」、普通に主要メンバーと同じだけのレベルになり、戦える。この仕様ならば、相手によってパーティを変えるのにも抵抗がない。珍しいが、悪くないチョイスだ。

そう、この電波人間のRPGは、いろんなところが「悪くないチョイス」によって積み重ねられている。

まず一番最初に「ん?」と思うのが戦闘シーン。リアルタイムではないのだが、画面内に表示されているのは「Yおまかせ」と「Xせつやく」、そして「にげる」のみ。あとはキャラクターの一覧が表示されている。

勝手もわからぬままに「オートしかないのかな、まぁダウンロードソフトだし、『電波を捕まえる』というのがウリだから、こういうところはシンプルなのかもな」などと思いながら戦闘を繰り返す。「おまかせ」は魔法を勝手に判断して使ってくれて、「せつやく」は一切魔法を使わない。シンプル過ぎる2択だが、悪くない。

HPやMPはダンジョンから出ることで回復するので、適当に倒しては抜けるを繰り返し、徐々に到達点を伸ばしていく。レベルアップ時のステータス上昇は大きく、

 強くなる実感が出来るのがいい。

道中では宝箱から薬や装備が手に入り、見た目はトルネコタッチでも実際は普通のシンプルな俯瞰視点のダンジョン。「ふっかつ」の魔法の消費MPもさほど多くなく、たまたまパーティに回復魔法使いがいたので、

 うまく調整してそいつに回復魔法を使って貰うような戦い方をしてたのだけど、、、

 何のことはないキャラクターを選択すれば、(おまかせせつやく画面で)普通に任意のコマンドを指定することが出来た。
※ただし「防御」はない。

これはキャンプ中でも同様で、装備も魔法も「コマンドから『そうび』を選んでからキャラを指定する」のではなく、「まずキャラを選び、そこで『そうび』なり『まほう』なりを指定する」。通常とは手順が異なる。

一瞬戸惑ったが、意味もなくこの順序にしてるとは思えないし、しばらくやっていたら全く不都合を感じなくなったので、むしろこちらの操作形態の方が洗練されているのかも知れない。

戦闘シーンそのものはとてもテンポが良く、素早さ順に行動し、同じ敵に立て続けに通常攻撃が重なる場合、

 メンバーが怒濤のように攻め立てる。

ひとりひとり走っていくFFと違い、3、4人が一斉に走っていって「ズガガガッ」とダメジーを与える。

当然途中で死んでも次のキャラは次の敵に走ってくれるので、かなり気軽に戦闘が出来る。
※最初の敵に6人くらいが走っていっても、最初のひとりで倒した場合残りの5人はすぐ次の敵に向けてまた走っていく感じ。

おまかせにしていれば、メンバーが死んでるときサッとふっかつを使ってくれるし、HPが激減してるメンバーが複数いたとき誰に回復魔法を掛けるか、という割とファジィなシチュエーションでもまぁまぁの正解を導き出してくれる。

 伊達に電波「人間」と称してない。

行動半径の広がり具合や、難度(≒敵の強さ)の上昇係数も絶妙。文字表示のデフォルト速度がこれまた適度に速く、各キャラクターたちの軽妙なトークにもニヤリ。
※パーティメニューから自由に何度も会話できる。
集められるキャラの数もかなりの数に上るし、
※徐々に増えていき、今は100以上だったかな。
使える魔法がズバリ「その電波人間をゲットできるか否か」に掛かってるのもいい。欲しい魔法の電波人間を手に入れるヨロコビはなかなかに強力で、その上ステータスが強力な「レア」や、二つの得意属性を持ちつつ弱点属性がない「しましま」と言った「作った人はわかってるなぁ」と思わせるオカズ要素。
※属性は通常赤なら「水に弱いが草に強い」みたいな二面性がある。

シンプルながら嫌味がなく、3Dにしてもさほど目に負担を掛けない背景グラフィックも、僕的には全然嫌いじゃないし、シャープでファンシーなモンスターデザインも、(使い回しは多いが)結構好き。いざとなったらQRコードを利用して他の人の見つけた強力な魔法を使えるキャラを貰ってくることも出来るし、
※貰ってきたその日からレベルがレギュラー並なので即戦力になるし、ロスト(死んだ状態でそのエリアをクリアすると、キャラは電波に戻ってしまう(=ロスト)。だが自分で見つけた電波人間は有償、もしくは同じ電波を拾い直すことで復活させることが出来る)したら、完全にいなくなってしまうも、そのQRコードで再度呼び出せばいいわけで。
ゲーム開始時のマイキャラの属性や見た目が完全にランダムなのもいい。
※ふっかつだけは持っている。

効果音も心地よく、戦闘エフェクトが短いのもテンポが良くていいし、画面切り替えも、例えばこの数日プレイした他の体験版と比べてもかなり速い。体験版でも波止場にさえ行かなければいつまででも遊んでいられるし、
※起動回数に30回の制限はあるが、集められるメンバーは、ゲット&開放を繰り返して洗練可能。レベルやプレイ時間の上限もたぶんないし、人によっては8時間以上遊んだという人も。
かつそのデータをそのまま製品版に移行出来るのもいい。

かといって敵の中には、「あんぐり」と開いた口が閉じられなくなるほど強力な攻撃をしてくるヤツもいて、いい感じに油断ならないし、
※僕の「それなりに稼ぎながらの」プレイスタイルですら、容易に瀕死になる。つまりは「強力な魔法を使えるメンバーがいない」ためなのだけど、やはりそこは「自力でのゲット」にこだわりたい。逆に言えば、自力でゲット出来なくてもレベルを上げればかなり「なんとかなる」チューンにもなっているわけで、その点の懐深さも好印象な点。
厳しい時間がそれほど長くない
※先に挙げたようにレベルアップの効果が大きい為。
のも「RPGの楽しさ」を感じさせてくれて良い。
※まぁこれが「難度の上昇係数が良い」ということなのだけど。

・・・

決して派手なグラフィックや驚天動地の展開があるわけじゃない。でも、電波人間を見つけ、ゲットするささやかなヨロコビと、適度な達成感。心地よいテンポは、800円のソフトとは思えないほど上質。敵味方のグラフィックこそ安価なソフトのそれかも知れないが、プレイフィールだけは、冗談抜きでドラクエクラスだと思う。
※成長のしやすさだけで言えばドラクエよりかなりお気軽だが、それは長時間のプレイ時間を確保しなければならないドラクエの宿命と、「800円なりのベスト」を模索できた電波人間との「求められる物の違い」だと思う。

ダウンロード環境と3DSさえ持っていれば、気軽に体験版を遊ぶことが出来る。面白いと思えば買えばいいし、つまらないと思えば止めればいい。僕は前者で、とても満足しているのだ。評価は★★★★かな。
※安価なタイトルとしてはほぼパーフェクトな出来だと思う。ここからあと★分伸ばすためには、例えば鳥山明先生のキャラモンスターデザインにするとか、すぎやまこういち先生に音楽をやってもらうとかのAV強化くらいしか思い浮かばないほどだもの。

PS.ほとんど欠点がないこのソフトだが、唯一挙げるとするなら、電波人間をゲットする際の「恥ずかしさ」かな。電波は大量のネットワーク機器や携帯電話があるところに多い気がする。つまりはそこにはたくさんの人がいるわけで、そんなところで、3DS片手に右向いたり上向いたりという行為は、大人は元より子供でもなかなか抵抗がある気がする。
※今日は自店周辺のイベントで、狭いエリアにこれでもかと人が出たので、「恥ずかしさを押し殺して」結構がんばって集めた(^^;。娘に頼もうとしたら「死んでもイヤ」って言われちゃった(汗。

ただ、例えば家の中だけでは限界があるが、窓を開けていろんな方を向いてみるとか、車の中にいても場所によっては拾えるところも多いし、
※警察署や市役所、コンビニの駐車場などが良いらしい。
人目を避けつつ集めることも不可能ではない。まぁポケモンだってボールを投げても手に入らないことがあるように、「リアルな苦労」があるからこそ、レアやしましまをゲットしたときの嬉しさもひとしおなのかなぁとも思うんだけどね。

もし無限にその場にいながら集め続けられてしまったら、きっとそこだけに注力しすぎて、メリハリのないゲーム展開&強力過ぎるパーティになってしまったと思うし、作り手もそれに併せてシビアなバランスにしてきたと思う。だから、「恥ずかしいのはツライ」けど、その辛さも含めて、コレはコレで正解だったのかなぁって気もするんだよな(^^。まぁ伊達に8点付けるソフトじゃないわけですよ。

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