« 宇宙兄弟 | トップページ | エンターテイメントの話 »

2012年4月18日 (水)

別れの話

高校の時クラスメートにラブレターを回し読みさせていた男、クリスですまいど。

社会人になると学生時代のように節目での別れというのはそれほどなくなる。ただ、当然のように引っ越しや転職、結婚その他諸々の理由でコミュニケーションが取れなくなることはある。最近自店での退社はないが、取引先の女の子が一身上の理由で辞めてしまうことになった。

確かその子の年齢は20歳過ぎくらいだったと思う。名前は、イニシャルにして、

 「KY」

いや、別に「空気が読めない」子だと言っているわけではない。決して「空気が読めない」子なわけじゃない。「空気を読めない」時があると言えばあるかも知れないが、それは世間一般の方が「空気が読めない」のと同じくらいの頻度であり、この「KY」ちゃんが「空気読めない」と言うわけでは、、、

 まぁ割とそうだけど。

常時ファルセットのような声で、会社に入ってから体重が20kgくらい太ったという。ウソです。15kgくらい太ったという。これもウソです。刺されます。引っ越し先からわざわざ「クリスを刺すためだけに」やってきそうです。そんなに太っていません。っていうか元が仮に、20kgだったら、15kg太ったって35kgじゃないか。まだ十分痩せているよ!?ただ元が20kgではないけれど。

でもまぁ会社を辞めてしまうという。

若いのにこんなオッサン相手に特価商材をいくつも提案してくれたし、プライベートの携帯番号も教えてもらって、結構頼りにさせてもらったりもした。上司にナイショでメチャ安い靴下を出してもらったときには、思わず電話の前で感謝の踊りを狂ったようにしたっけ、、、懐かしい想い出だナ。ウソだけど。

大抵若い女の子が辞める場合は、寿退社であることが多いのだけど、彼女の場合はどうやら別の理由だという。あまり根掘り葉掘り訊くものでもないが、まぁじいちゃんばあちゃんの調子が芳しくないという。結構この仕事にも向いていたと思うし、本人もかなりやる気のある子だったから、例え家族とは言え、自分以外の要因で会社を去るというのは、正直ツライ部分も大きいだろうなって思う。

まだ若いからいくらでもやり直せる(ちょっと太ったけど)。明るい表情と人なつっこいビジュアルは中年受けもいいだろうから再就職もそれほど大変じゃないと思う(歯並びがほんのちょっと、わずかに、人より個性的っていうか、、、まぁアレだけど)。つか言い訳がましく言わせて貰うと、そうした身体的な特徴というのは、人によっては十分セールスポイント、チャームポイントになり得るということをここであえて主張させて戴きたいっ!僕は「最悪ですね」って言われると褒められてる気がするもの。・・・え?それって僕だけ?

ともあれ、会社を辞めたら僕とコンタクトを取ることは無くなるだろうが。

別れというのは、それが「今生の別れ」
※残りの人生で一度も会うことがない「最後の別れ」
であるか、そうでないかを、あまりその瞬間に意識したりはしない。中学卒業で高校が別になったとしても、地元が同じなら盆暮れ正月にすれ違うこともあるだろうし、引っ越しや転職でも、同業を続けるならば、携帯番号ひとつで別の立場になってからも、会う機会はゼロじゃない。

 ゼロじゃないが、実際はゼロだ。

僕がひとり暮らしを終え、実家に戻る時に別れたゲーム友達たち。

僕  「んじゃ、あばよ」

友人 「そんな、あっさり・・・これでもう会えないかも知れないのに」

まぁそうだよな。でもそのときの僕は、「人生ってそういうもんだろう」って思ってた。会うべく人に会い、別れるべくして別れる。小学校や中学校のクラスメートでも、大人になって僕の知らない間に死別してたりする友達もいる。「いつの間に死んじゃってるんだよ・・・」って思いつつ、必死になって彼らとの想い出を揺り起こす。ああ、あれが最後だったのかな、とか。

ぶっちゃけ死別だろうと引っ越しだろうと、今生の別れであることに大きな違いはない。今はまだ携帯の番号を知ってるけど、こんなものは吹けば飛ぶような紙切れみたいなもんだ。つながりなんて、自分たちが思っている以上に希薄で、もろい。

でもだからと言って、お互いがお互いのことを、別れた瞬間に忘れ去ってしまうわけでは断じてない。共通の知り合いに会ったとき、「○○は元気?」と話の中に顔を出すかも知れない。例えば好きな食べ物、例えば好きな音楽、些細なフックが心のカーテンをザッと全開にすることだってある。埋もれていった記憶が、一瞬で鮮明に明るく広がることだってある。

 そう言うとき、やっと寂しさを噛みしめる。

毎日毎晩会っていた友達でも、進学や就職で距離を置くことはよくある話。でも、その直後から、「ポッカリと穴が開く」ってことはないと思う。だってトイレも風呂も一緒ってこともなかっただろうし、泊まりで数日離れることだってきっとあったと思うもの。

 でもそんな「来るかも知れない寂しさ」を思っても、どうしようもない。

僕と彼女は仕事上の付き合いしかなかったし、別にそれ以上を望んだりもしなかったが、親しく話をし、気持ちよく仕事が出来た「友人」だったと僕は思っている。
※彼女の方が僕の事を「チビでデブで臭くて話がくどい上に性格もひん曲がってて、むしろ接点がなくなって清々(せいせい)するわ」と思っていたとしても。
プライベートの友人たちと同じように、距離を置くことで寂しさを覚える日がきっと来るだろうなって思ってる。でも、

 僕が求める別れというのは、ウェットなものではない。

人はひとりでは生きていけないわけだから、誰かと別れると言うことは、それと入れ替わるように誰かと知り合うことにもなる。新たな人とのつながりが重なっていくと、どんどん地層の古い知り合いのことは思い出さなくなるし、埋もれて見えなくなっていく。それはそれまでの付き合いの深さに関わらず、そうなっていく。別れというのはそう言うもんだと思う。

沢田研二の「勝手にしやがれ」という歌に、「あばよとさらりと送ってみるさ」というフレーズがあるが、僕の中での別れは、そんな気持ちのいいものでありたいと思うのだ。・・・こう見えてキザだから。そのルックスで!?このルックスで。

・・・

彼女のプライベートをどこまでも明かしていいものかとも思うが、彼女は母子家庭である。祖父母の元へ引っ越すともなれば、お袋さんのメンタル面にも相応に大きな影響が出るだろうと思う。

だがここで僕は安っぽく「力になってあげて」とか、「がんばってね」みたいなことを口にはしない。「そりゃ文章だもん口にはせんだろ」などとツッコミを入れてくれる人。ありがとう。その優しさは時に人を傷つけるから注意な。

以前ロミオとジュリエットの話を書いたときにも触れたけど、相手の気持ちなんて、そんな簡単にわかるわけはないし、肉親との死別は、生きとし生けるもの全てに平等に訪れる。彼女の祖父母が死別すると決まったわけではないが、はっきり言って、

 死別した方がいい状況ってのが普通に存在する。

何年も何年も寝たきりの親の介護を強いられてる人なんていくらでもいる。僕が仕事で携わっている養護学校の生徒さんにも、かなり重度の子がいる。

 安っぽい同情なんてクソの役にも立ちゃしない。

だから、僕が彼女に送る言葉は、

 なるようにしかならない。

そして、

 なるべく後悔しない選択をしなよ。

だ。

最近読んだ「宇宙兄弟」というマンガには、数多くの人生の教訓になる言葉がいっぱい載っているが、その中でも僕が好きなのが、

 「迷ったときは、どっちが正しいかではなく、どっちが楽しいかで決めなさい」

という言葉だ。

僕もそう思う。あばよyuka。もう会うことはないだろうが、たまにはブログ読みに来て下さいね(^^<小っさ。人間小っさ!

|

« 宇宙兄弟 | トップページ | エンターテイメントの話 »

コメント

ありがとうございますm(__)m
取引先ということで、仲良くしていただいて本当に嬉しかったです!
最初電話でお話ししたとき、失敗から始まったのでとてもクリスさん怖かったです!笑
会ったらむちゃ面白くてびっくりしましたけどね!♪ヽ(´▽`)/笑
電話でご注文や世間話、AKB話しましたね★!
かなり楽しかったです(*^^*)!
クリスさんには沢山勉強させてもらいました!
本当にありがとうございます!!
私、良い方と巡り会う事が出来て人脈には本当に恵まれてると思います。
これから、まだまだ沢山の事にチャレンジして経験したいと思います。
短い間でしたが、本当にお世話になりました!
また街で見かけたら声かけてください!(^^)

投稿: ゆか | 2012年4月18日 (水) 10時30分

ちすゆかさん、クリスですども。
最初の頃の電話とか、全く覚えてないですな。自分こう見えて、

 人間を値踏みするので。

好きになった人には、かなりデレるけど、嫌いな奴にはとことん
刃を立てる人なんだよね。ガキだから。

ゆかさんは最初それほどフックしなかったんだけど、結構前向き
だったじゃないですか?めげないというか、声が高いというか<関係ない。

ある時「ああこの子は、会社よりお客様のことを考えられる人なのかな」
って思ったときがあって、そこからかな。「頼りにしちゃおかな」って
思ったのは。まぁたまたま上司であるSにカチンと来てた頃だったし、
婦人靴下の窓口になってくれる子が欲しかったときでもあったんだけど、
結構それに応えてくれたりしてね。

 いい子だな、と。

僕は基本見た目も悪いし口もそれ以上に悪いんだけど、自分が好きになった
人(男女問わず。年齢問わず。公私問わず)には、たぶんそれなりに親しく
してもらってると思う。それはやっぱりどんどん相手に踏み込んでいくから
だって自分では思ってるんだよね。あんまし体重とか肉親の話とかお客さん
とはしないでしょ?でもそういう一見無駄に見える会話の中にこそ、
大事なものが入ってるって思うんだよね。

 結局は人対人だから。

なんかスゲェ説教クセェコメントだな。マジウザ。

でもまぁゆかならどこに行ってもそれなりの成果は上げられると思うよ。
歯並びは矯正できたらした方がいいとは思うけどさ<言わなくて良くね?

>街で見かけたら声かけて

無理。たぶん、いや間違いなく、すれ違ったときに声を掛けるのは僕じゃない。
相手のが先に気付くっていうか、冷静に考えて、中年のオッサンが若い女の子に
声掛けるとか、無理でしょ。ヘタしたら警察呼ばれますよ!?(^^。

あ、でももし同業の職種に就くことがあるなら、また連絡くれると嬉しいかも。
別に何をするわけでもしてもらうわけでもないけどね。

つかあんまし上手く書けないな。若い子相手に文字打つのに慣れてないからな(^^;。

ではでは。

投稿: クリス | 2012年4月18日 (水) 22時25分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/119981/54497566

この記事へのトラックバック一覧です: 別れの話:

« 宇宙兄弟 | トップページ | エンターテイメントの話 »