でざあととまと
岡山の桃太郎トマトを使ったトマトゼリー。メーカーは「岡山県青果物販売株式会社」。パートさんが実家に帰ったおみやげで買ってきてくれたのだけど、
僕はこのトマトゼリーの値段を知っている。
記憶が確かなら、これは、
当時の日本円にして 600万円・・・
※やや誇張。昭和風。
※消費税が入ったら630万円。
はっきり言って、「手が出ない」レベル。だからこそ僕はもらってからもしばらく封を開けず、じっとその時が来るのを待った。どうしても食べたくなるその日が来るのを、、、。
お菓子で600円と言えば、相当なもんである。単純に「何個分」とするとその迫力は薄れてしまうが、冷静になればなるほど、「超高級品」と言って差し支えない。例えばそうだな、
12個入りのご進物になった場合、7200円もしてしまう。
7200円と言えば、高級な桃やリンゴでも結構なレベルだ。巨峰やマスクメロンでは中堅クラスだが、スイカだったらとんでもない量になってしまうかも知れない。
それに見合う美味さがあった。
前回マルハニチロのトマトゼリーを食べた時には、最初に食べた頃と比べてトマトも小さく、味に関しても物足りなさが残ってしまったが、
今回のは全くそんなことはなかった。
まず、ゼリーが美味い。かなり柔らかめで水分が多く、口溶けがいい。そしてそれと対比するかのごとくトマトは固め。正直スプーンの通りが悪く、やや歯がゆい思いをしてしまったりもしたが、
ゼリーと一緒に口の中で奏でるハーモニーがカクベツ。
トマトゼリーはこうでなくてはならない。裏ごししたトマトで作られたゼリーでは、このメリハリ、バランス、ハーモニーは流れてこない。歯ごたえと様々な味が一度に味わえるからこそ、フルーツゼリーには「フルーツが入っている意味がある」。そして、トマトゼリーは、
トマトゼリーでしか味わえない甘みと旨みがある。
一言で言えば「恍惚」。カタカナで言えば「ウットリ」。ひらがなで言えば「うっとり」。同じである。240gはゼリーとしては比較的大物だが、多すぎるということは全くない。
ベストな量だと言える。
思い出しただけで一瞬眼の焦点がブレてしまいそうだ。あの時の幸せを噛みしめてしまう。「今年一番美味しかった物」が、唐突に僕の舌に、のどに、ハートに響き渡る。
パートさんに心から感謝しつつ、
「もう買ってこなくていいよ」って思う。
こんな美味しい物を食べてたら人間がダメになりそう。贅沢に慣れちゃダメだと思う。こんな物は一生に一度で十分だ。もしくは、
死ぬ前にもう一度、ってレベルだ。
・・・気付くと体中の細胞が、トマトゼリーを食べた時のことをリフレインし出す。ああ美味かった。ああ美味かったぁ~っ。★★★★★!(満点)。
つか丸ごとのトマトを使う分当たり外れがあるよな。きっと。あと封を開けるときの緊張感マジパネェ。一滴でもこぼしたら死にそうになる。命がけ。全身の集中力を投じてミリミリとビニールを剥がしていく。今回はGJ!オレ、GJ!世界一の幸せ者はオレかも知れないな。もう唇なめても味はしないけど。あ、空の容器をなめようか!いや、さすがに人間としてそれは、、、ってもう、
食べ終わったあとなめてたな、そう言えば。
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