ハートロッカー
※本日二つ目。見た日は違うけど、最近映画ネタが多いのでまとめてみた。
ミッションインポッシブル4でかなりかっこいい役を演じていたジェレミー・レナーに興味が沸き、主演作であり、アカデミー作品賞も取っているハートロッカーをついに見る気になった。
というか、アカデミー賞と言えば、ぶっちゃけ僕が見て面白い、楽しめるような作品が取ることは稀であり、実際この作品も、「爆弾処理」という、パイナップルアーミー好きにはなかなかに面白そうな、緊張感のある物語になっているのだろうなぁと思う一方で、戦争の悲惨さや陰惨さを描いたり、シリアスな物語だからこそアカデミー賞なのだろうなぁというイメージがあり、まぁ今日までスルーしてきた。
結果、
全く面白くなかった。
世間の評価はともかく、僕の評価は☆(1点/10点満点)くらい。良かったという人は良かったという人でその人基準の良かった点を語ればいいと思うけど、僕基準では、、、
・敵が誰なのかわからない
→爆弾テロを仕掛けてる連中が時折アップになるくせに、そいつらが死ぬシーンがない。消化不良さ。
・味方が誰なのかわからない
→一見アメリカ人の兵士でも、戦場の空気がピリピリと疑り深くさせるのか、イマイチ身内なのかどうかがわかりにくい。リアリティはあるのかも知れないが、どうも居心地が悪い。
・何を持って終わるのかもわからない
→何時間の映画かも知らずに見ていたので、主人公がいつ死ぬのか、死なないのかもわからず、彼の仕事上、どういった形で終わりが来るのか、エンディングの想像が全くできなかった。これはつまりクライマックス不在ということでもあり、好みとしてはしっくりこなさ過ぎる。
・主人公の性格もよくわからない
→きちんと物語を読み取れる人ならわかるんでしょうけど、自分には無理。明るいのか暗いのか。ただ爆弾ジャンキーなのか、本当は怖くて仕方ないのに代わりがいないからがんばっているのか・・。
・軍隊なのに割と命令無視とかするのがスゲェ気にくわない
→そんなヤツはひとりで死ねよって思う。
・カメラがブレまくるのもウザい。
→臨場感だと思ってるんだろうが、見づらい。
・かなりグロい
→覚悟がなかったわけではないけど、必要性があったのかは疑問。
→僕の理解力が乏しいからか、その場面での主人公の行動もよくわからなかったし。
・途中で出てくるDVDを売ってくる男の子。この子は死んじゃったの?それとも生きてたの?
→特徴がなさ過ぎて終盤に顔を出した子が本人だったのかどうかわからない。外人なら区別が付くのか?
・一番最初に防護服を着ていて死んじゃった人。よくわからない。
→何の為の防護服なの?っていうかスローだったからその衝撃も伝わってこなかったし、これも「リアルなのかも知れないけど」迫力と説得力に欠ける死で、「はぁ・・・」ってなった。
→防護服が裂けたり、ゴーグルが砕けたりする演出がないと、彼の死にピンと来たくても来れないんですけど。
・ところどころよくわからない伏線がある。
→パーツを集めているのもわからないし、パートナーが「生きて帰りたい理由」もよくわからない。
そもそも主人公たち爆弾処理班は、誰の為に爆弾を処理してるのかわからない。
誰が得をして、誰が損をして、誰が誰を殺す為に爆弾を仕掛けてるのかがわからない。行動には理由があるはずなのに、それがほとんどの部分で見えてこない。
・爆弾や銃を乱雑に扱いすぎ
→これは僕が過去の映画や漫画やゲームから得た、「カッコ悪い知識」によるもので、本物の爆弾処理に関する「カッコイイ知識」ではないのだけど、何つかもちっと丁寧にコードにしても、爆弾にしても、扱ってもいいんじゃないの?
→スナイプする場面でも、1発目が50cmもズレてるのに、移動する標的にビシッと1発で殺せる部位に当てたり、スナイパーライフルで狙撃するレベルの距離の敵相手にアサルトライフルの乱射で命中させたり、敵の弾が一発も外さないようなレベルで撃たれてるのも違和感があるし、
※その腕があったらとっくに味方は全滅してるだろって思った。
いくらなんでも、「都合のいいところだけリアル」じゃねぇの?って思った。
あんなに風が強くて、それも砂混じりで、距離にして200mくらい離れてる相手に、一旦血糊が付いたような弾で、ヒョイヒョイ当たってたまるかって思った。もし当たるなら、当てられるだけの(スナイパーの資質がある、みたいな)伏線が欲しかったり、逆にポンポン、それも派手に外すなよと。
あと、時限爆弾や遠隔操作ができるレベルの相手に対して、「高笑いして見ていた」みたいなセリフがある一方で、どう考えても殺せる距離で爆発させなかったり、具体的な距離を提示するくせに、周囲の人間の退避が甘かったり、そもそも遠くからランチャーとかで爆発させちゃダメなの?って思った。核爆弾でも水素爆弾でもあるまいし。
→爆弾処理の出来るような軍人をひとり作るコストを考えたら、ランチャーの弾一発くらいたかが知れてるんじゃないの?って思ったし。
→でも実際にこういう所で爆弾処理をしている軍人さんがいる、というのなら、「爆発させちゃダメな理由」を描いて欲しかった。
要するに、僕レベルの知識には全体的に説得力の薄い映画だった。
でもやっぱりジェレミー・レナーはかっこよかったけどね。よほど戦争物の映画が好きな人以外は、とてもじゃないけど勧められないかな。あ、でも静かな場面でいきなりボンッって大きな音が鳴るようなこけおどし演出はありませんでしたので、それに関しては割と安心して見て頂けるのではないかと思います。つか、
これ、100%爆発すんじゃん!
って場面で割と普通に爆発しますので。
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