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2012年5月 1日 (火)

偽物

週アス読んでたら、「オークションで偽物のサイン出品が後を絶たない」という話が載っていた。ふむ。「売れてしまうのが良くない」とも。ふむふむ。

でもどうだろ。まぁ名前だけのサインなら、確かに偽物に対する価値とかピンとこないけど、例えば漫画家の描いた、例えば横にルフィが描かれたサイン色紙とかは、ことによっちゃ、

 偽物の可能性がゼロでなくとも、100%偽物だと断定してない状態での入札は、アリなんじゃないか。

最初から「これは僕が書いた偽物です」というサイン色紙に入札するというのは、その作品がよほどハイクオリティでない限り、
※例えば手描きの彩色原稿とかでない限り
そうそう入札が入るとは思えないが、仮に本物だったとしても、「他人が書いてもらった」サインに価値を見いだせる感覚というのは、理解しづらいというか、

 もはや本物か偽物かはあまり重要じゃないんじゃないの?

という気すらする。だって字だよ!?たかが数文字の羅列だよ!?誰かが誰かに会って、その記念を形に残すべく書いてもらった物であるのなら、その出会いと何らつながりのない人にとってのサインって何なの?ってことになる。転売目的ならともかく、「出会いのないサイン」の真偽にどれほどの意味があるのか。

僕が子供の頃、たぶん小学校の2年とかそのくらいだったと思うけど、いとこの兄ちゃんがごくごく近所(具体的に言うと店舗の2F)に住んでいたのだけど、その人にメーテルを描いてもらったことがある。描いたことがある人ならわかると思うけど、メーテルは、

 ホントーーーにデッサンが取りづらい。

僕が下手だってこともあるとは思うけど、見ながら描くだけでは、どうしても「変なメーテル」になってしまう。

 でもそのメーテルは上手かった。

あとから思えば、「何かをトレースして(重ねて)」描いていたのだろうなぁとも思うのだけど、

 そのときのメーテルは凄く輝いてた。

当然松本零士が描いた物じゃない。もっと言うと「トレースした元の絵も、松本零士が描いた物じゃ、たぶんない」。見て描いたと思ってただけのそのメーテルが、なんか凄く僕にとっては価値がある物で、

 ある意味本物だった。

誰が描いた物であろうと、「上手く描かれた絵」には、相応の価値がある。もちろん何十万円何百万円となれば話は別だが、例えば2万とか3万で落札されるとするなら、その偽物の色紙は、別段とがめる必要などないんじゃないかって思う。「出会いのないサインは、もはやその落札する人にしかわからない尺度で価値が測られている」と思うから。

余談だけど、以前「誰のサインなら欲しいかなぁ」なんてことを書いた気がする。転売とか、財産とかではなく、単純に部屋に飾っておきたくなるようなサイン。誰のなら嬉しいか。

僕は誰彼構わず有名人だからサインをねだりたいという価値観を持ち合わせていないので、もし「所有する」としたら、それなり以上に「その人のことをリスペクトもしくは愛している」人のサインが欲しい。そんなことを考えつつ、○×で欲しいサインを軽く書いてみる。○は欲しい人。×は別にいらない人だ。ああもちろん誰が得するかなんて考えてない。僕が言いたいことを書いてるだけだ。
※◎は今浮かんだけど、超欲しくなった方。

○鳥山明先生 ○宮本茂御大 ×岩田社長 ◎山内博相談役(超欲しいな。コレは) ○堀井雄二先生 ○伊集院光 ○庵野秀明監督 ×AKB48 ○松井珠理奈 ×長澤まさみ ×堀北真希 ×玉木宏 ×大友克洋 ×りんたろう ○出崎統監督(もう直接貰える可能性はないけど・・・) ◎子門真人 ×秋元康 ×ダウンタウン ×とんねるず ×ナインティナイン ○出川哲朗 ○ショーン・コネリー ○ハリソン・フォード ×トム・クルーズ ○ジョン・ウィリアムス ×スティーブン・スピルバーグ ×ジョージ・ルーカス ○レイ・ハリーハウゼン ×スティーブ・ジョブズ ×押井守 ○大河原邦夫 ○安彦良和 ○永井一郎<ちなみに昔はかなりかっこよかった。 ○大塚康生 ×宮崎駿 ×佐々木希

 意外なほど女性でサインが欲しい人がいないな。珠理奈ひとりだけかも。

もちろん自慢する前提であれば、ジョブズだろうとトムだろうと最高に価値があるんだろうと思うけど、ただ部屋でニンマリするだけとなると、そんなに欲しい人って多くない。っていうか、

 ハリーハウゼンのサインは、氏のことを知ってる人が驚天動地に感動してくれるのがわかる。視点を変えて、誰かが氏のサインを見せてくれたとしたら、きっとスピルバーグやトム・クルーズより感動すると思うんだよね。だってハリーハウゼンだもの。

余談だけど、以前AKBの田名部生来の部屋に、
※田名部に関しては、著しくマイナーなメンバーなので知らなくて普通です。念のため。
河森正治サイン入りTシャツがディスプレイされてて、「ああ氏のサインなら許せるな」って思った。

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偽物というと、他に「ブランドの偽物」ってのが頭に浮かぶと思う。僕がひとり暮らしをしていた頃に社員旅行で連れて行って貰った香港なんかも、当時はまだ返還前で混沌としていたこともあって、結構な数のそういう店、そういう商品があった。つかファミコンのカセットで「ストリートファイターII」とかあったけど、あれは偽物に入るのかしら。

でもその偽物も、クオリティ面で本物に負けてない場合はどうなんだろ。本物のヴィトンのバッグは丈夫で長持ちなのかね。金属の部分が劣化しづらいとか、ファスナーが壊れにくいとか?生地が本革と合皮で違うってんなら、確かに偽物も「下衆な偽物」って感じだけど、何から何まで本物並、もしくは本物以上の物を使って作ってたら、それはもう本物なんじゃないの?って思ったりする。

そこのあなた、「本物の素材を使って作ってたら安くならないだろう」って思いましたか?いやいやどうして。時と場合によっては案外そうでもないことがあったりするんですよ。

例えば僕が携わってる繊維商品。わかりやすいところでは、アディダスのTシャツなんかは、その「証紙」があるかないかで価値が全然違ったりします。

 例えそのTシャツが同じ工場の同じラインで作られていたとしても。

要は(今はほとんどないみたいですが)工場側が発注以上に作って横流ししてたりした時代があったんですよ。証紙がないから本物を証明は出来ない。でも見た目やクオリティは全て同じ。

あと、京都西川の毛布なんかでは、これまた全く同じ工場同じライン同じクオリティでも、タグを付けずに出回る品があったりします。これは今でもあるんですが、「京都西川」って名前が入らないだけで、毛布としては普通にそこそこいい品だったりするんですよね。まぁ西川の毛布の中にもピンからキリまであるわけで、そういったルートで出回る品が最高級だとは申しませんが。

クオリティや用途という意味で言えば、ウォークマンの偽物、いわゆる携帯用ステレオカセットプレイヤーも、かなりの数の「類似品」が出回りました。音が違うとか、操作性だなんだと言い出せばもちろんかなりの差はあるんですが、
※実際両方持っていた自分にもわかる話。
類似品って偽物とは違うんですかね。

 セガマークIIIはファミコンの類似品!?

 FFはドラクエの偽物!?

ここまでくると冒頭の話からかなり逸脱してる気もしますが、「売れてるから似た物をより安く作ろう、より高級なものを作ろう」と考えるのはごくごく自然。でも待って下さい、「より安く、似た物を」って、

 偽物のサインとどう違うの?

って話です。今でこそFFは国産RPGの最高峰ですが、1のクオリティだけで言えば、ぶっちゃけヘラクレスの栄光と大差なかったと僕は思います。っていうか、

 ドラクエとゼルダは別格でしたが、他のRPGはどれも似たり寄ったりでした。

まぁ「騙す」という悪意がない、「ウチのは類似品ですよ」って標榜しながら売ってたわけで、その意味での「偽物」ではないとは思いますが。

個人的にはリトグラフを「本物」とするのもちょっと抵抗があったりします。コピーではないし、手間もお金も掛かってるし、採番されて管理もされてるんでしょうけど、僕の中では、あくまで僕の中では、

 本人以外の人がちゃんと手描きした絵とかの方がまだ価値がある気がする。

なんでリトグラフに数十万円~も出せるのかピンと来ないんだよな。無限に作れるわけじゃないとか、本物だとかってことを言う気持ちはわからないでもないんだけど。

あとセル画もちょっと不思議な気がする。フィルムに印刷した物と、実際に後ろから着色した物って、表から見ると違いがほとんどわからないと思うんだよね。でも、

 明らかに着色した物の方が価値があると思う。

あれはきっと、「表ではなく、裏側にロマンが潜んでる」んだろうな。何もかもデジタルになればいいってもんでもないよな。

とりとめもなく書いてきたけど、ぶっちゃけ重要なのは、「偽物か本物か」ではなく、「騙されたと思うか思わないか」だと思うんだよね。もし仮にそれが本物であっても、あとから「騙されたって思い込んじゃったら」それはもう後悔と憎しみしか残らない。

そこで思うこと。

こないだの宇宙兄弟に出てきた言葉。

 「迷ったらどっちが楽しいかで決めなさい」。

本物だと思えるなら、そっちのが楽しいに決まってる。案外ヤフオクの偽サインは、「幸せなウソ」なのかも知れないよ!?

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コメント

今、まさにそういう偽物というか類似品というかで、すごく欲しい!と思っているのがPSPのパチモンです。
今まであったものは別に欲しいとは思わなかったのですが、今度出るらしい機種はAndoroidOS4.0搭載なので、小型のコンピューターとしての可能性を考えると、すごく欲しくなっています。
買って大丈夫かな~という迷いはあるのですが、やっぱりここは、
「迷ったらどっちが楽しいかで決めなさい」 ですかね。

http://www.jxd.hk/products.asp?id=611&selectclassid=009006

投稿: nao | 2012年5月 1日 (火) 01時26分

コレは確かに非常に魅力的に見えますねぇ。でも買える買えないもわからないし、値段もわからない。ハードルは低からずありそうです。

スペック的にはデュアルコアじゃないCPUにパワー不足を感じつつ、解像度の低さがいい意味でピンぼけ防止になっていそうな期待も。自分的には逆に2.3だったら良かったかなとも思ったりしました。

大丈夫かどうかという点で言えば、全然大丈夫だと思います。僕以上にnaoさんはこの機械に対する期待や印象は明確なものだと思いますし。ただ、自分は(価格にもよりますが)買わないですね。理由は、単純に、

 NEXUSも結構飽きてきたから。

アンドロイドのアプリも一段落しちゃいましたし、
※なめことゾンビだけ継続していますが。
タッチインターフェイスで作られたアプリが、そのまま十字キーやスライドパッドに対応しているとも思いにくい。全部が全部「対応させられる」のなら、魅力も増しますが、大きさはNEXUSより重そうですし、換えのバッテリーを用意するハードルも高そうで、ピリピリしながら充電するのもツライんですよね>NEXUS序盤がそうでした。

でももし送料込み1万円前後で買えるなら、かなり欲しいですけどね。子供への誕生日プレゼントとか。それでも東京ドーム前には難しいかな。

投稿: クリス | 2012年5月 3日 (木) 18時47分

JXD S5110 買いました。

このあと、海外で取り扱っているショップを発見し、少し迷いましたがオーダー。
商品自体は$99.99で、1週間くらい有効の割引クーポーンコードを見つけたので -$8。日本にも送料無料で送ってくれるみたいなのですが、その場合3週間程度かかるみたいなので、$21支払って一番速い配送で送ってもらうようにしました。合計で$112.99。用心のため、クレカ直接入力ではなく、PayPal支払いにしたので、9259円(送料込み)でした。注文から10日くらいで届きました。

自分にとって、1GhzCPU、512MBRAM、という性能は、最低限必要な所はクリアーしているという判断です。(今使っているスマフォ IS03 とほぼ同スペック)
もちろん、速いに越した事は無いのですが、その分高かったら買わないと思うので、これは絶妙なところです。

まだ、少ししかさわっていませんが、64エミュでマリオ64がちゃんと動きます。
動きが変なアプリは、CPUパワーが不足しているからなのか、OS4.0か、アプリ自身が原因かまだわかりませんが、いろいろいじっていけばなんとかなりそうな感触はあります。

あ、スクリーンは静電容量式のタッチスクリーンですよ。(3点式なのでアクションゲームはきついかも)重さは249グラムなので、初代のPSPよりは軽いです。

最近は世の中の流行が「薄型」のコンピューターばかりで、自分の欲しい「小型」コンピューターが無かったので、いじりがいのあるものが手に入ったなぁ、という感じです。

投稿: nao | 2012年5月20日 (日) 05時39分

おお、買われましたか!ちすnaoさん、クリスですども。

レスが短くなって恐縮ですが、非常に興味深いレビューでした。価格も十分許容範囲だし、あとはアンドロイドアプリが普通に
※例えばゼノニアシリーズや、ケイブシューティング
パッドで動かせるかどうかですね。

重さはNEXUSより重いのは当然と思いつつやや残念。でも「いじりがいがあるもの」というコメントにはいたく同意いたします。僕もアンドロイドにしてもVitaにしてもそう感じましたし、中華系ハードで自由度がより高いものと思えば、その範囲も広がりそうです。
※SDカードもあるんでしたよね。確か。

とにかく今は無駄づかいを極限まで抑えているので、僕には手が出せませんが、今後この後継機が、例えばCPUがマルチコアになったり、バッテリーの持ちや軽量化が図られたりしてリリースされるようなら、ちょっと心も動いちゃいそうかなぁって思ったりもします。ただその頃は円安になっていて値段が上がってしまってる、ということもなくは無さそうですけどね~。

つかなめこをやめてからすっかりNEXUSの起動率が下がってしまいました。他にゲームがあるからってのも大きいですが、なんか使い道が欲しい今日この頃だったりもしますね(^^。

投稿: クリス | 2012年5月21日 (月) 22時23分

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