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2012年5月10日 (木)

コマンドー

常連のトムニャットさんが大好きな映画なので、あまり酷評するハメになったら申し訳ないなぁと思いつつ、26年も前の映画故の経年劣化は致し方なかろうとも思いつつ・・・。

 果たしてその予想はいろいろな意味で的中した。

まずそのテンポの良さ。昔の映画はとかくアクションシーンを中心に1つの場面が長くなりがちだが、バッサリと割り切った「シュワルツネッガーに気持ちよく暴れてもらう」というコンセプトに準じて、かなり気持ちよく話が進む。

 要所要所のご都合主義に文句をたれるのは無粋というもの。

なので、その点での肩すかしや裏切りはなかったのだけど、

 ひねりもなかったのが残念。

この時の彼は、ターミネーターの出演でまさに勢いが加速しだしたところで、肉体美や、実は二枚目なところに関する魅せ方は、とてもよく出来ている。彼のことを知らない人が見ても、本作で彼に魅せられてしまう、代表作としてコマンドーを推すという人がいるのもよくわかる男前さ。

実際印象だけで言えば、セガールもさして変わらない役所をやっていると思うが、その出演カット率は、たぶん比較にならないほどシュワルツネッガーの方が多い。もうほとんどの場面に出てるんじゃないかってくらい出ていて、

 まさにファンにはたまらない出来。

娘役のアリッサ・ミラノもキュートで、なし崩しに手助けするハメになった女性も、なかなかいい感じの役回りだが、一方で敵方で顔が判別付くのは二人だけ。その他はもう「蜘蛛の子」のような沸き方をする雑兵がうじゃうじゃ出て来るだけ。ある意味、

 三国無双のような、スマッシュTVのような殺戮シーンだが、

一方でその殺し方に新鮮みも遊び心も工夫もなく、結構ダレる。悪役の黒幕もあっさりと死ぬし、クライマックスの一騎打ちも、ターミネーターのようなワクワク感や緊張感とはほど遠い出来。「映画好き」というほどではないにしても、それなりに見ている僕の知識に、監督のマーク・レスター作品が他に一つもないことからも、

 (この監督は)実力的にはさほどでもなかった人だったんだろうな

って思いが去来した。「とにかくシュワちゃんをかっこよく」「テンポよく気持ちよく」ということに注力した結果、その面での肩書きを得ることには成功した反面、彼の魅力への依存度の高さもまた、後味として残ってしまったかなぁって感じ。もしこれが他の俳優であったなら、とてもじゃないが後に名を残すことはなかったと思うんだよね。あくまでシュワルツネッガー×コマンドーだからこそ為しえた成功だったんじゃないか、と。

ともあれ、「見よう見よう」と思っていて胸につかえていた物が取れたすっきり感はあり、評価的には★★☆と、今の自分にとっての満足感はそう高くならなかったものの、見て損したってことはなかったなってのが正直な感想かな。

以下余談

もう見始めてすぐにリーアム・ニーソンの96時間が頭にちらつきまくり。こちらの方が後者であるからして、どっちがパクリかと考えるまでもないのだけど、

 見ていて面白かったのは96時間。

ヒーローとしてのかっこよさという点ではシュワさんの足元にも及ばないかも知れないけど、「娘を思う父親」としての緊迫感や、冷徹さは断然リーアムジェダイに軍配。のんびり体にペイントしてる暇なんざないわけで、ゆっくり歩きで移動してるシュワ氏にはないリアリティがありました。

冒頭で「無粋」とは書いたけど、やっぱり気になった点も多かった。
※当時映画館で見ていたらたぶん気付かなかったとは思う。歳取ったからね。

・飛行機の死体はにおうでしょ。11時間もほったらかしって、、、。
・飛行機から飛び降りてあのふわっとした着地。オイオイ。
・あれほど大量の銃器にあれほど希薄なセキュリティ
・娘のトイレや食事は?
・敵は5m後ろの爆発で死ぬのに、自分は3m横の爆発でもへっちゃら
・ラストの飛行機。なんで旋回した?
・簡単に見つかるモーテルの部屋
・簡単に見つかる車の鍵
・簡単に手に入る水上飛行機
・簡単に外れるドアノブ
・なぜか木に衝突する車
・敵方以外にも結構殺してるのに不問
・最初のイスに座ってたヤツ。偉くないの?
・今の大統領が死んだら自分が大統領になるという理由の根拠
・ボディペイントの必要性
・ゴムボートに裸で乗る意味
・奥さんいなくて娘が懐きすぎ<これ凄く不自然。

まぁ弾にほとんど当たらないことを含めて、やっぱりファンムービーだったかなぁって感じですかね。

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