三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船
たまたま続けて見た二本の映画に、たまたま同じ俳優が、それもかなりマイナーでその二作以外にほとんど見覚えのないのに出てたりすると、ちょっとした運命的なものを感じたりもする。数年前のマグニートーとガンダルフみたいな感じか。
三銃士に関しては、ほとんどまともな知識がない。「All for one.One for all」という言葉と、ダルタニアンという剣士が出るくらい。っていうか、映画を見るまでは、このダルタニアンが一番偉い、みたいなイメージだったのだけど、
まぁ全然違ってた。
ただこれはこの映画が大きくエンターテイメント要素を加味し、本来の物語に脚色した為かも知れない。割とどうでもいい話だが。
そんなわけで見始めたのだけど、ある面では思った通り。でもある面では肩すかしで、そしてある面ではやや期待以上だった。
まず、思った通りだと思ったのは、
派手なVFXシーンはほとんどないだろう
ということ。飛行船が落ちるシーンがトレーラーなどで有名だが、この世界観この雰囲気で、それほど多くのそして多彩なメカが登場するとは考えにくい。あくまで「トレーラー用の山車」だと考えていたが、まさにその通りだった。
肩すかしだったのは、全体的なテンポ。世界観としてはナショナルトレジャーや、シャーロックホームズに通じるものがあるが、
※時代はともかく
もう少し今風の「ガッツンガッツンめくるめく様な展開」を期待した。特に多数の相手との殺陣のシーン、クライマックスでの一対一のシーンの長さが冗長で、僕がフェンシングのような戦闘に馴染みがない、レイピアの使い方、「美しさ」に学がないことも手伝って、どうも間延びした印象になってしまった。
ひとつひとつの倒し方倒され方の演出は悪くなかったとも思うが、あそこまで必要だったかなぁというか、途中でちょっと飽きてる自分に気付いたんだよね。
で、思ったより良かったのは、キャラクターにウィットがあった点。タイタンの戦いやジョン・カーターにほとんど見られなかったジョークや余裕は、見ていて凄くリラックス出来る。笑えるほど愉快でなくとも、「活劇は痛快であれ」という気持ちを上手く受け止めてくれる程度には、十分楽しかった。
あとミラおよび女優さんが、全般「おっぱいもりもり」の服を着ている一方で、ポロリは一切なく、微妙にエロさが希薄だったのがちと残念。ミラの役もマジメ一辺倒ではなく、むしろ「いい感じの悪女」なだけに、もうちょっと色気のある展開があってもよかったんじゃないかなぁと。
ただ、色気はなくとも、ヒロイン役(ダルタニアンの一目惚れした彼女)の子がなかなかかわいかったのはよかったかな。王子様とお姫様のアホっぽさは、いい意味でペーパー夫妻を思い起こさせたり、三銃士それぞれがそれぞれのかっこよさを持っていた点も良かった。っていうか、アトスという三銃士の中でもリーダー格の人は、
ラッセル・クロウ(ロビンフッド)とブレンダン・ブレイザー(ハムナプトラ)を足して二で割ったような感じで、
なかなかに僕好み。ただ、お金があったらニッキーにやらせても十分及第点以上の演技はしてくれたかなって感じではあったけどね。
冒頭で書いた役者さんは、マッツ・ミケルセンというちょいヒール顔のいかついオッサン。三銃士でもタイタンでも騎士団長みたいな役所だった。目つきが悪いので決して善玉にはなれないんだけど、にじみ出る愚直さに姑息さ、卑劣さは感じず、悪役としてはかなりいい感じ。まぁその分損な役回り(要するに途中で死んじゃう)が多そうだけど。
三銃士の従者としてデブがひとり出てくるんだけど、そいつにも美味しいところがあったり、最初ダサダサだった王子がだんだん魅力的になっていったりと、節々は悪くない印象なんだけど、衣装の色にうるさいエピソードや、前述のテンポの悪さなどで、トータルすると評価は★★くらいになってしまうかなというところ。
またもバッキンガム公爵をやっていたイケメン俳優の名前が思い出せない病が発病したが、翌日フワッと「オーランド・ブルーム」が浮かんできてホッとした。心底ホッとした。つかやっぱ彼はかっこいい。もっと出番が多ければいいのに、とも思ったけど、ラストでほとんどの主要メンバーは延命したし、続編を作れるだけの黒字にはなってたみたいなので、
※ウィキペだと7500万ドルで作って1億3200万ドルの稼ぎがあった模様。
次作でもっと活躍してくれるかなって感じ。
ちなみに主人公ダルタニアンは、あとから調べてみたらかのマザコン役「パーシー・ジャクソン」の人だった。こっちのが遥かにハマり役というか、かっこよかったけどね。
ちなみにちなみに監督はミラ・ジョボビッチの旦那さんだった。やっぱ奥さんを脱がせるのには抵抗があったのかも知れないな。つかリュック・ベッソンとどっちが彼女の魅力を引き出していたかって話になると、ちょっと微妙なところだけど。
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