思い出のジュース
「思い出シリーズ」第三弾はまさかの「ジュース」です。それというのも、
「ファンタアップル」
コカコーラが出てスプライトが出て、ファンタオレンジ、ファンタグレープ、ファンタレモンが出た次あたり、1974年に発売された、ファンタシリーズの(たぶん)第四弾。文字通りリンゴ味なのだけど、このファンタアップル、
当時から既にレアだった。
とにかく店頭でファンタアップルの缶およびビンを見かけることはごくごく稀で、
※っていうか記憶には旅行先のホテルくらいしかない。
手の届くところに存在するのは、
ロッテリアだけ。
ロッテリアのドリンクの選択肢の中にだけしか、ほとんど見かけることが見かけることがなかった。
※小中学生時代はそれだけで、次に見かけたのは僕が18歳の時通っていた予備校のカップ式自販機だけ。見つけたときはスンゲェ嬉しかったもんよ。
正直何で好きだったのかと問われたら、
美味しかったから
としか言いようはないのだけど、一つ言えることは、
僕はその味を明確に覚えていた
ということ。ファンタアップルは近年になって幾度もリリースされたが、
※中には「グリーンアップル」とか「ゴールデンアップル」なんてのもあったかも。
どうにも美味しくない。以前のそれとは違う味がする。
もしかしたら僕の味覚が変わったのかも、と思ったこともあったのだけど、いやいやどうしてさにあらず。
先日の名古屋仕入れの帰り道、名駅のコンビニ(ファミマ)で冷蔵庫に並んでいた「ファンタアップル」、確かな違和感と、ぼんやりとした「既視感」を感じた。
「いつものファンタとは違う、、、気がする」。
よく見るとなんだかシンプル「過ぎる」気がする。ぶっちゃけ古くさい気がする。っていうか、
この古くささに、何とも言えない郷愁と恋心にも似た愛情が湧いてくるのを感じる。
とりあえず買ってみた。そして飲んでみた。・・・その感想は、、、
・・・氷が要る。
僕はファンタアップルが大好きだったが、僕が飲んだことがあるファンタアップルは、すべてカップに入っていたものだった。当然それらにはクラッシュアイスが入っていて、実際の「思い出の味」は、言わば少し薄められたものだったと言える。
「貴重」(かも知れない)ファンタアップルを大事に小脇に抱え、帰宅後、すぐさま氷を入れて軽くシェイクする。
※最近買った蓋付きのコップ。
そして飲んでみる・・・
う、美味ぇ。これだ。間違いなく、僕が好きだったファンタアップルはコレだ!
思えばスプライトにも同じような経験があった。「好きな味じゃなくなって数年後」、ふと寄ったマクドナルドの待ち時間に店員にサービスで出してもらった小さなコップのスプライト。あれにもまた同じような強い郷愁を覚えた。
しかしよもやあのファンタアップルを再び口に出来る日が来るとは!
ただ、人間の感覚とはあてに出来ないものである。僕がいくら「当時のものとそっくり」と、「間違いない」と思っても、単に「たまたま」なのかも知れない。たまたま作られた新製品の味が、たまたま昔好きだった味に近くて、たまたま僕の体調や好みがその味に対してフィットしただけなのかも知れない。
しかしそれは違っていた。
今日見に行ったスパイダーマン。実はメインの目的はスパイダーマンではなかった。同じ名駅のファミマで見かけた「世界のキッチンから ソルティライチ」再発売。コレを大量に買うというのが、実はイオンに出向いた最大の理由だった。以前からここにはこのシリーズが、定価より大幅に安く並ぶ。名駅で見たあとなら100%の確率で並んでいた。まぁ軽い油断で在庫を確認もせず店に出向いたというのはあるのだが、
果たして「ソルティ・ライチ」は売ってなかった。
が、当然パッと見て諦める僕ではない。店員さんを掴まえて、
「ソルティ・ライチありますか?」
「あ、ソルティ・ライチならこちらに、、、」
店員さんが指した指の先には、どう見てもカラになってる棚と、「ソルティ・ライチ87円」の値札ポップが。以前は95円だったと思ったけど、随分安くなったなぁっていうか第二候補だった「いろはすみかん」が107円に値上がってるのはなんでやねん。前は84円くらいだっただろうに。
「在庫見てまいります」と店員さんが去ろうとする刹那、
「あったらケースで下さい」
と一言。ただでさえ太り気味、っていうか太りすぎの僕なのに、好きなジュースには目がないのだ。っていうか「今度いつ会えるの」状態だ。マンハッタンキスなのだ。
そして待ち時間、おもむろにほかの棚に目をやると、、、ありましたファンタアップル。
・・・ん?
「レトロシリーズ第二弾 1974年発売 ファンタアップル」
え?え?え?、
「まさにコレだったじゃーーーーーん!!」
つか既に「ソルティライチ1ケース」を注文してしまったあとで、抜いた刀を収めるわけにもいかず、かといってこのまま「幻のファンタアップル」をスルーするということも出来ない。
まさしく人生の岐路に立たされたクリス。
彼が取った決断とは!?
「ファンタアップルも1ケース分購入!」
つか腹が出てるアラフォーオヤジが、500mlのペットボトルを一度に2ケース48本買うというのも大概どうかとは思うが、
これはもはやプライスレスの領域に踏み込んでいるのだ。
いや、タダではないのだが。
※ファンタアップルも87円だったので4176円もしてるのだが。
ちなみにレトロシリーズの第一弾は「フルーツパンチ」だったらしい。これも一瞬見かけた記憶があるが、僕的にフルーツパンチは「嫌いじゃない」程度だったので、普通にスルーした。っていうか、
その時からさして日が経ってる記憶もないから、ある意味ファンタアップルに出会えたのは、奇跡的だったとも言える。
※ホントに短い期間限定。
ともかく、もしアラフォーでそんなファンタアップルに思い入れがある方がいらっしゃいましたら、是非とも、
氷で薄めつつ、
飲んで戴けたら幸いに存じます。「懐かしく、そして美味い」。僕の中のファンタナンバー1は永遠に「ファンタアップル」です。
・・・
ちなみにこのファンタアップル、小学校から高校卒業くらいまでずっと僕の中の「飲み物ナンバー1」だったのだけど、ある日、白い巨人にその座を明け渡しました。そう、
キリン ポストウォーター
です。つか今ネット確認したら「巨人の色は白じゃなかった」ですが、まぁ細かいことはいいです。僕はこれが本当に大好きで、
自販機を見つけると、カラになるまで買い尽くしたほど。
そのくらいレアで、今みたいに簡単に会社に連絡する、みたいな文化が無かった頃でしたから、とにかく見つけたら「全買い」って感じだったんですよね。飲ませた友人の感想は、
「ぞうきんの味がする」
「ライチの味がする」
の2択でしたが。
ともかく、そんなポストウォーターも市場から消えて10年以上が経ったわけですが、ある日、思いも寄らない再会をします。そう、
「世界のキッチンから ソルティ・ライチ」として。
ポストウォーターほどのクリア感はありませんが、ライチをベースとしたテイストはまぎれもなくポストウォーターのそれでした。
・・・今日、僕が2ケース買ったのは、ある意味運命だったと言えるでしょう。
ちなみにそのポストウォーターの牙城を崩したのは、同じくキリンの「世界のキッチンから ミントジュレップソーダ」であったわけなのだけど、
今、まさに今電話でキリンに確認したところ、
「現在では再販の予定はない」
とのこと。無念。ただ、これとは全く別で、
8/7に「真っ赤な果実のビタミーナ」
※ラズベリー・ブラックカラント・アセロラの清涼飲料タイプ
がリリースされるとのこと。
今2ケース買ったばかりの僕にとっては、まるで東京ドームの直後にリリースされるシングルCDに予算をつぎ込めないAKBオタのような心境。
とりあえず1本は買うけどね。8/7忘れずにメモしておこう。
つかたかがジュースの話でよくもまぁ我ながらここまでふくらませるよな、と思った。
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コメント
クリスさん、こんにちは。
僕の青春におけるNo1ジュースは、メローイエローでしたよ。
120円に値上げする自販機が多い中、100円で頑張ってたのも大きな理由だと思いますが・・・。
缶から直飲みばっかりだったので、ジュースそのものの色が黄色いって、永らく知らんかったwww。
投稿: じあんとー | 2012年7月23日 (月) 11時25分
その人の栄光を踏みにじるつもりはありませんが、、、
ちすじあんとーさん、クリスですまいど。
自分とメローイエローとの出会いは、
スイートキッスのパチモンが出た
でした(汗。マイナーメーカーで、過去あまり例のない味と
ネーミング。タイミングが逆なら印象も逆になったかとも
思いますが、、、。
でもほんの数年前まで見かけましたよね?>メローイエロー。
今度もしあったら飲んでみることにします。案外美味いかも?
※スイートキッスは久々飲んだらイマイチだったんだよね。
っていうか、
できることならビンのが美味いのは間違いない
と思う次第です。ジュースに味が付かないし、口触りも
ビンのが好き。スイートキッスもメローイエローも、最初は
ビンだったんですけどね~。
投稿: クリス | 2012年7月23日 (月) 13時28分