アウトロー
広告に偽りあり!
まぁつまんない映画ではなかったけど、いかんせんイメージと現実のギャップがありすぎる。CMではダイハード張りのアクションアクションまたアクション!みたいなあおりなのに、
実際は非常に渋いサスペンス。
印象で言えば同じトム・クルーズの「コラテラル」に近い、映画館で見なくてもDVDで見れば事足りるレベルの映画だった。
つまんないわけではなかったが。
しかしトムはいつ見ても若いね。50歳というのが全く想像出来ないというか、まぁそれを言ったら外人の人気俳優はみんな年齢不相応に若作りではあるのだけど、
しみじみイケメンだよなぁと思う。
CMとかトレーラーを見る限り、
住所不定無職、だが俺が正義!
みたいな、セガールのようなヤツが活躍しまくる映画かと思わせるが、実際は、とある殺人事件が起きて、その容疑者が一言
「ジャック・リーチャーを呼べ」
※「ジャックリーチャー」はアウトローの原題ね
って言う。調べてみるともと陸軍を除隊になった、だが謎の多い男だとわかるのだが、、、
ネタバレっぽくなるのでここは控える。以下もネタバレは一応ナシね。
サスペンスとミステリーの違いは、犯人が明かされているかいないかの違いなのだそうな。前者は悪い奴からの視点が描かれ、後者は描かれない。だから、モリアーティ教授が首謀者だと明確にしているホームズ作品は、ミステリーではなくサスペンス、ということになる、、、と前置きした上で、
アウトローは、むしろシャーロックホームズのような作品だった。
主人公ジャック・リーチャーの洞察力、推理力、知識のそれはまさしくホームズのそれであり、サポーター役の巨乳は、微妙に的外れなことを言うワトソンそのまんま。確かにスマートではないし、ニヒルで平気で暴力を振るうところはホームズっぽくないが、そこはそれ現代のアクションニーズにも応えないといけないというわけで。
クリス評価は★★☆くらいかなぁ。まぁつまんなくはなかったけど、シリーズ化されても続編はDVDで十分かなって作品ではありましたな。
以下感想よもやま。
スタッフロールのあとには別におまけもないので、始まったらすぐ席を立って大丈夫。
予告は「ダイハードラストデイ」とディズニーの「オズ」、デンゼルワシントンの「フライト」。オズはジェームズ・フランコだったのでちょっと見たい気もしたけど、監督がサム・ライミっぽいので及び腰。フライトはアカデミー賞最有力らしいので、
絶対スルー。
アカデミー賞って「負け馬」みたいなもんで、最初からこれだけ外してれば確率が上がる、みたいなところがあるんだよな。過去の受賞作で面白かった作品ってないと思うし。あくまで僕のさじ加減で、だけど。
ダイハードはまぁ、、、4よりは明らかにアクションがしょぼそうとだけは言える。今回チケットもらうときにチラシをもらったんだけど、その文面が、
まるで映画のあらすじだけ見て書いたかのような稚拙な褒め言葉の羅列。
小学生時代の僕が書いた感想文かと思うほどチープで、むしろ愉快。でもそれによって映画がかなり面白くないだろうことも窺えてしまったりもしたわけで、、、。今月半ばスタートだけど、たぶんスルーだろうな。
実は今日はAKBのドキュメンタリー映画第三作の公開日でもあったのだけど、
※ともちん卒業ニュースにややビックリ。
いかんせん僕の行動半径内で上映してるシネコンがひとつもないっ!これではさすがに見に行けないんだけど、やってるかどうか訊いた中には、
3/16からのセカンド公開でしか取れなかったんですよ
というところもあり、「こんなところにも出し惜しみして煽るんかい!」と心の中でつっこんでしまいましたよ。まぁやってるところが極端に少なければ、そういう作戦もアリなのかも知れないな、とは思いましたけど。
唐突に映画の話に戻るけど、、、
個人的に「いいな」と思った台詞は、※ネタバレです。
※というか今回字幕しかレイトショーがなかったので字幕で見たのだけど、その字幕、「戸田奈津子」でビックリ。ひさびさ見たというか、そう言えば宇宙戦争も戸田奈津子だった気がするなぁとか思ったり。そんな彼女の翻訳の妙だったのかも知れないけど、
悪玉の中の特に実行犯に当たるヤツが、クライマックス、黒幕に対して一呼吸置いてから、
「逃げろ」
って言うシーンがあるんだよね。まだまともに戦ってないのに、これからホントのクライマックスになるであろうタイミングで、
「逃げろ」って負けを認めちゃう台詞を吐いちゃう。
内心「オイオイここでそれ言っちゃっていいのかよ」とも思ったけど、それこそが「ジャックリーチャーっぽさ」なのかな、と思った。「アウトロー」というタイトルは、あのトレーラーを見る限りは適切な邦題だけど、いざ見た感想では、
やっぱ役名「ジャック・リーチャー」の方がしっくり来る気はした。
まぁインディジョーンズみたいなもので、一作目だけ「レイダース」で2作目から「ジャックリーチャー」になるのかも知れないけどさ。
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コメント
自分はこの映画非常に楽しめました。確かに渋すぎて、何よりトムじゃなくてもいいような展開が多いのは分かるんですけどね。中盤でもう少しアクションがあれば良かったなーと(酒場でチンピラを倒すくだりなんて、もっとささっとやって欲しかった)思いましたけども。射撃場のおっさんがまさか後半で活躍するとは考えてませんでしたw
例えにあるコラテラル、すごい大好きなんですよね。逆に自分は一度見てすぐにソフト買ったくらいだったりします。
レンタルで十分、っていう考えは自分にもありますが、逆にどんな内容だったらソフトを買うのかなと考えた場合、「脚本がよく、シーンとしてまた見たい部分があること」ですかね。
脚本が良いというのは、整合性がある展開、設定、バトルなら戦う理由がきっちり描かれている、敵がバカじゃない、葛藤が描かれている、ってなところでしょうか。これに加えて、また見たくなる燃えるシーンがあるなら欲しくなるんだろうなー、と。
今回の映画と同じ方向性の、マイアミバイスなんかは多分クリスさんにはフックしないんだろうなーって気がしますね。アイアンマン1ならアクションも豊富なのでいけるような。
あ、ところで字幕のルビがずれているシーンが2つありませんでした? こんなの今までで初めてでしたよ。
投稿: nyaru | 2013年2月 3日 (日) 16時24分
どもですnyaruさん、クリスですまいど。映画ネタにコメント下さる方は非常に少ないので、ちょっとテンション上がります(^^。
コラテラルが好き、というのは凄く納得してしまいますね。渋いのがどうというより、「かっこいいと感じる価値観」や「話の組み立て」が、アクションよりストーリー寄りという感じで、脚本も悪くなかったと思いますし、
同時にアウトローの高評価もうなずける感じ。
僕は好みが「安っぽい」「ミーハー」であることを自認してますし、かつ「そうありたい」と思っているので、これらの作品には正直あまり大きな評価をしづらいというか、たぶんnyaruさんより脚本より絵作り(アクションの比率とか派手な爆発とか<昨今派手な爆発と呼べるシーンがある作品はそれほどないけど。ザ・シューターとかくらいかな、パッと思い出せるのは)のウェイトが高いんですよね。
「シーンとしてまた見たい」と思える箇所が多い作品の評価が上がるのはよく分かるのですが、たぶんこれもnyaruさんとは選ぶシーンが違うような気がします。例えば本作において「また見たいと思えるようなかっこよさを感じたシーン」は、自分にはないんですよね。確かに見ながら「かっこええ・・・」って口からこぼれたシーンはあったんですが、振り返って見て思い出せない。
※そう言う視点で言うと、「カウボーイ&エイリアン」のダニエル・クレイグとか、ジェイソン・ステイサムの「見せ場」の方が、繰り返し見たくなるかっこよさだったかも。
まぁ音楽でもエロでもそうですが、映画でも同じように「それまでの経験がその人の好みの作風を形作る」わけで、感想や価値観が違ってて当たり前なんですよね。僕がアカデミー賞が嫌いなのも、結局はそういうことだと思いますし。ただ、それを踏まえてなお他の人のコメントも読んでみたいと思えるような作品は、なんだかんだ言っていい作品なんじゃないかな、と思ったりもします。たとえ自分とは違っていても、他の人の感想が気になる、みたいな。
余談ですが、僕はスターウォーズの6作に関して、1(エピソードIV)を公開当時スルーしてしまった結果、ジェダイとかファントムメナスとかの方が、好きだったりします。マトリックスも同様にレボリューションの方が1より好きだったり。
※1は事前に「売りのシーン」が安売りされすぎてましたからね。
本当の意味で作品を評価、受け入れるには、トレーラーすら見ずに、公開初日に情報シャットアウトで見るしかないんですよね。でもシリーズ物以外でそれをやるのはなかなか大変という現実。まぁそう言う意味で言えば、トムの作品は、
トムが出てるというだけで見る気になるウェイトが結構高い
その分、より高い純度で楽しめる可能性がある、と言えるかも知れません。まぁ個人的な感想かも知れませんけど(^^;。
PS.字幕のルビは全然気にならなかったですねぇ(^^;。あまり集中して見てなかったのかも。マンガでもつまらないところは読み飛ばしちゃうし、トム(やサンディ)の顔だけにウットリしてた時間とかもあったりしましたから(^^;。
本文で書き忘れましたが、最初射撃場の主が出てきた時、「黒幕!?」って思ってしまいました。よく見てる人なら全然分かるのかも知れませんが、僕程度のライトなスタンスだと、正直「似すぎてるだろ」って思いましたね。
投稿: クリス | 2013年2月 3日 (日) 20時56分