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2013年7月29日 (月)

宇宙戦艦ヤマト2119

オフの友人やこちらのブログでもオススメされた一番新しいヤマト。興味はあったのだけど、前回の「復活編」のあまりにあまりな出来に及び腰になっていたのも事実。ただまぁネタもなかったし、ということで、まずウィキペを軽くチェックしてみたところ、、、。

・出渕裕が監督

彼は「庵野監督にやってもらって自分は参謀で」、と考えていたらしかったが、庵野監督がヱヴァで忙しく、煩わしい権利関係も落ち着いてきたということで受けたらしい。初代ヤマト世代であり、作品へのリスペクトは非常に強く、ヘタなオリジナリティを発揮するより、当時の良さ、凄さを残しつつリメイクすることを選択したっぽい。ちなみにクリス的に氏の評価はかなり高い。パトレイバー、ザブングル(の主役じゃないメカ全般)、ダンバインと、何よりサザビー&νガンダムのデザイナー。ポケットの中の戦争(特にハイゴッグ)と逆襲のシャアは、初代ガンダムのシンプルゆえの良さを除いて、最もデザイン的にフックしたガンプラだった。

・キャラデザインは結城信輝

正直よく知らない。うるしはら智志っぽい(ラングリッサーっぽい?)キラキラした目を描く人という印象が強く、今の萌え絵の系統とは違う感じ。改めて見ると、女性の目の描き方にどことなしか松本零士を想起させるものがあり、
※特に目をつむっているとき。
これが理由で起用されたんだな、と思った。

・話はリメイク

特に違和感のある部分を除いて、初代ヤマトを踏襲。違和感のある部分とは、「スターシャの連絡から数日でヤマトのエンジンが完成しちゃった」ことなど。変なところに細かいなとちょっと思ったが、これも「ヤマト大好き」な出渕だからこその主張だったんだろうなって思った。

・スタジオは復活編と同じ

これが一番不安にさせたが、湖川友典の復活編はやはり湖川節が作画全般に行き渡っていたと思う。出渕節が活きれば作風は全く変わるかな、とも思った。

・・・そんな前知識だったわけだけど、感想一つ目。

 なるほど庵野監督にやらせたかった意味がわかった。

決して出渕裕を監督として不適性だと言うわけではないのだが、
※というか氏の監督作品自体それほど見てない。ラーゼフォンも見てないし。
要所要所に出てくる「高密度な艦内のメカディティール」が、どこかヱヴァやナディアのそれを思わせ、でもその完成度がオリジナルを超えていない感じ。もちろんテレビシリーズを前提としてスタートした企画であるからして、その予算にはかなりの制約があったことは想像に難くないが、それはナディアとて同じこと。
※まぁナディアはそれを押し切って「やっちゃった」分中盤で冗談抜きの「死に体」になっちゃったりもしたけど。

 どこかに惜しい感じが見え隠れ。

山崎監督の実写ヤマトの半分でも予算があれば、という気がしないでもない。

だが、そうは言っても「ヤマト好き」を「大のヤマト好き」である出渕監督が集めて作っただけあって、その演出やセリフ回し、雰囲気作りには相当気合いが入っている。前述のメカディティールも、艦そのもののデザインやエクステリアに関しては出渕の本職でもあり、さすがの出来。良く出来てるなぁと思わせる。

 が、やはりそれは「良く出来てる止まり」だった気がする。

まだ2話まで見ただけだけど、元々のヤマトは(僕の知識で)狂気の独裁者西崎義展が自分のやりたいようにやって作り上げた奇跡の産物。当初参加していた松本零士も途中でほぼ降りてしまい、
※僕ら「素人」はヤマトを松本作品だと随分長い間認識していたが、どうやら違ったらしく、だからこそ本作でも最初に「原作 西崎義展」と出るんだよな。

 今ヤマトを本当に作れるとしたら、それは誰よりもワガママで自分の意志を貫き通せる人じゃないとムリ。

そんな気がした。要するに、

 庵野監督が適任。

だからこそ出渕監督も当初そう考えていたのだろうけど、まぁ結果としてプロジェクトは動き出し形になった。★★☆のソツのない出来。声を上げてうなる場面もなく、ただ淡々と「悪くないんだけどなぁ」と口に出る感じ。

ただ、大きな落胆を感じさせたシーンもある。そう、ヤマトと言えばこのシーン。

 ヤマト、発進!

なんだろこの迫力のなさ。ブルーレイ画質とかで見てたら違ったんだろうか。僕が最もリスペクトする「我が青春のアルカディア」のアルカディア号発進シーンとは比べものにならないショボさ。情けなさ。盛り上がらなさ・・・。

余談だけど、ここであまりにもそのシーンが見たくなって検索したのだけど、思わぬトコロからヒットしたのは、

 9月公開の劇場版キャプテンハーロック(CG版)の情報。

全然知らんかったが、当然主役は井上真樹男かはたまた山寺宏一かと思ったら、

 まさかのぐりしゅん。

まぁ彼の評価自体は低くはないんだけど、「ハーロック、出来んのか!?」という思いが沸くのも事実。CGの演出はかなりいい感じで、普通に面白そうではあるのだけど、やっぱり「我が青春の・・」は超えられないんだろうなって思ったりもしちゃうんだよな。

閑話休題。

まだわずか2話を見ただけなので、あまり結論じみたことを言うのは早計だとも思うけど、少なくとも、

・ジャイアントロボジアニメーション
・トップをねらえ!
・グレンラガン
・ふしぎの海のナディア
・エヴァンゲリオン
・巨神ゴーグ

、、、これらの作品を見たときに感じた衝撃というか、「凄み」みたいなものは、残念ながら2119からは感じられなかったな。つかほとんどガイナックスっていうな。

あ、でも音楽はなかなかよかったと思う。エンディングも雰囲気がマッチしてたし、
※3話からはOPが佐々木功の「いつものヤマト」らしいし。
BGMも勇壮で、いい感じにヤマトっぽい。つかそうそう、

 キャラは正直かなりダメめ・・・。

ところどころで悪くないと思うところもなくはないのだけど、総じて「目に魂が宿ってない」感じが凄くする。「綺麗に描かれたフィギュアの目」みたいな、命が見えないみたいな。人によっては「そんなことねぇよ!」って言う人もいるかも知れないけど、

 どう見てもキャラの作画がガンダムを超えてるとは言えないと思う。

ちょっと期待過剰だった感はあるかも知れないですけどね。

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