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2013年9月13日 (金)

ファイナルファンタジーXII~再会その5~

いきなり余談だけど、僕はこの最近のFF12絡みのネタが結構好きだったりする。思わず書いたあとも何度も読み返してしまうし、書き手でありながら読者として「続きが読みたい」と思ったりする。みんなはどうかわからないけど。

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ある人が見たらわかるかも知れない。昨日までの僕と今日までの僕の違いを。昨日までの僕は暗く陰鬱で何も自信がないどうしようもないヤツだった。もはや生きる希望も失い、笑顔も忘れ翼ももがれた飛べない鳥だった。

でも今日の僕は違う。風呂に入らない分昨日よりちょっとだけ臭くなって、髪の毛もやや後退し、寿命もおよそ1日分短くなってしまったが、

 僕の背中には弧を描く羽が生えた。

そう、僕はついにバーニングボウを手に入れた。

本当に長い旅路だった。シルクロード5往復分、イスカンダル片道分、2m先にあるテレビのリモコン並に遠い道のりを旅してきた。時には強烈な睡魔にパーティごと(ちなみに僕のパーティは僕ひとり)眠らされ、志半ばにして倒れてしまったこともあった。時には裏番組でやってるインディジョーンズクリスタルスカルの王国が面白くてついついそっちメインでこっちの冒険がそっちのけになってしまったこともあった。他のモンスターに浮気してこっぴどく叱られた日もあったっけ・・・何もかもが懐かしい思い出だ。

その日もヤツは悠々と空を飛び、こちらを見下ろしていた。「ああ、あそこに頭頂部が希薄になった中年がウロウロしておるわ」。僕は涙をこらえ、歯を食いしばってヤツに斬りかかる。「ミストナーーーック!!」。

ほどなくしてヤツは絶命し、風の魔石やらあぶらとり紙やらを落とす。いつものサイクルだ。僕は薄毛と同時に脂性でもあるので、あぶらとり紙はありがたい。リアルであるなら、だが。

思えば僕はヤツを何匹倒しただろう。初日にワイルドザウルスを倒しLV23。二日目にはウェアウルフで稼ぎ始めて36。一週間と経たずに僕のレベルは50になった。当時のブログを読み返し、「10分、、、出ない」などと書いていた頃が懐かしい。何甘えたことぬかしてやがる。

 僕はたぶんダイブイーグルを6時間(600分)以上狩ってたと思う。

「1%」でドロップすると言われるチェーンアップなしのドロップ率。あくまで確率だから100匹倒せば出るというものでもないのはわかる。

 わかるのだが、、、あまりにも出なさすぎて毒のひとつも吐きたくなる。

 「オマエのカーチャンでべそ!」

バーニングボウは出ない。

 「泣かぬなら、殺してしまえホトトギス」

随分殺してしまった。数百匹殺してしまった。ちょっと殺しすぎかな、テヘペロ、なくらい殺してしまった。だがバーニングボウは出ない。

体調を崩し、3時間しかやってないのに眠気に襲われてムニャってしまった日もある。読者諸氏には毎日充実して書いてるように見えても、実は二日ほど書いてない日があるのだ。

 「ん、今日はなんだか出そうな気がする!」

ブサイク女子が笑顔で登校前に「今日はなんだかイイコトありそうな気がする!」と鏡の中の自分に話しかける時、

 イイコトはない。バーニングボウも出ない。

バーニングボウが出る時。それはどういうときか。

 完全に無心で、自分がどこで何をしているのかも曖昧になった頃、その瞬間は訪れる。

「バーニングボウ」

画面に青白く光る文字が表示され、僕は無意識に「きたーーー!」と力ない叫び声を上げた。決してカタカナ顔文字付きではない「きたー」だ。もはやここまで来ると手に入れた瞬間にあるのは喜びではなく、安堵でしかない。うれしさよりも「やっとこのサイクルから解放される」という、枷が外れる喜びだ。

ちなみにPSOのレアドロップの場合は、「1%」などという甘っちょろい確率ではないので、むしろ「手には入ったらラッキー」というレベルと向き合う形になる。ゆえにそのドロップはまさに奇跡的なものであり、喜びの度合いもケタ違いなのであるが、

 だから当然そんな簡単には手に入らない。

「手に入るアイテム」が手に入るのは「手に入らないアイテム」が手に入るのとは全く意味が違うのだ。ただ、そうは言っても「手に入る、が手に入りにくい」アイテムであることは疑いの余地はなく、この瞬間のために今回FF12を始めたと言っても過言ではない。PSOのトレハンは、あまりにもハードルが高すぎるのだ。FF12のトレハンはある意味お手軽で丁度いい。

 もちろん手に入った今だから言えることだが。

しかしこいつのトレハンは本当にキツかった。ミストナックは乱数の幅が広く、常に余裕で連携ワザが発動出来るわけでもないし、ランダムで表示されるコマンドを注視してなければならないのも「重い」。同じことを何度も作業的に繰り返すトレハンをよしとしない人も少なくないとは思うが、自分にはあまり集中力を要するのもツライというのが本音だ。

ちなみに手に入れる前には、ネットで調べた「ダスティアの稼ぎ」というのもちょっとだけやってみた。一種のバグと先人たちが築き上げた知恵を総動員した経験値稼ぎの方法だが、

 正直これを最初から知らなくてよかったと思った。

知っていたら当然やってしまったと思うし、特にその有用度は序盤にこそ発揮されるもの。
※ほぼ初期レベルから発動可能で一気に強くなることが出来るため。

 それをやったら、せっかく「このゲームで最も楽しい序盤の稼ぎ&成長」を一気にはしょってしまうことになる。

ウルフ、コカトリス、オウルベア、ワイルドザウルス、ウェアウルフとステップアップしていくからこそ楽しいのだ。

 まぁ知っていたらやっちゃっただろうけどね。

 だから知らなくて良かったって思うんだけどね。

ちなみにこいつで上げたのは1レベルだけ。別段強烈に効率が良いとも感じなかったし、ミスったときの
※「死ぬ」というミスではなく、エリアチェンジが遅れて再度出現させるために結構な手間を要するという意味でのミス。
イヤ~な感じも好きじゃない。これだったらウルフやワイルドザウルスの方が僕の性に合ってる。

 負け惜しみじゃないよ!?

さて、そんなこんなでバーニングボウを手に入れた時刻は午前1時。当然まだプレイする。すぐさまセーブし、装備して早速ヤツに向けて矢を射る。

 ダメージ1390。

ヤツのHPは4000ほどなので、3回か4回射れば倒せる。

 クリティカル。

ヤツの身が薄れながら堕ちる。

今までの鍾乳石並(1年で1mm)に遅いペースとは一線を画す。チェーンが出来ないという辛さより、毎回ミストナックを使わなければならないという枷の方がキツかったのだなぁとあらためて感じる。チェーンが出来ないだけならここまでストレスにはならなかったはずだ。

マップをウロウロしながらゆっくりとチェーンを繋げていく。途中で砂嵐になり、ノーマの横をヒヤヒヤしながらすり抜ける。ペースは決して早くないが、ひとつずつ加算されていくチェーンが心地よい。

 つか30まで一回もチェーンアップしないってどゆこと!?

そりゃたしかにアイテムは全部拾いながらやってはいたけれど、、、。

下の方のマップに3匹いるところを見つけたので、
※というかスッカリ忘れてただけだけど。
ここでじっくり腰を据えつつチェーンを重ねていく。1つ上がって2%、2つ上がって3%。3%なら33匹倒して1つくらい落としてくれていい感じだが、まぁそう簡単にはいかない。そんなのは覚悟の上だ。

チェーンが50を超えた辺りでレベルはマックスになり、ここからは5%の確率でドロップが期待出来る。みんなは知らないかも知れないけど、

 5%の確率は、1%の確率よりも10倍くらい出やすい(紛れもない真実)。

それほど1%というのは低確率であり、5%というのは高確率なのだ。ウィザードリィで宝箱のワナを特定する魔法カルフォは95%で成功する。・・・結構外すのだ。5%って確率は。

 しかしチェーンが70を超えても2本目のバーニングボウは出ない。

20回に一回は出るって父ちゃん言ったよね!?息子よ、確率というのはそんなに簡単なもんじゃないんだよ。わかるな。わかりなさい。わかれよ息子。つかオレそのくらいのことわかれよ。正直目標は3本だったが、2本出た時点で止めてもいいかなとすら思い始める。もう結構眠くなってきたし、1本あればまたチェーンなんて出来るじゃないか、なぁオレよ。また明日やればいいじゃないか。生きていればいいことも悪いこともある。今日は1本出たからもう出ないかも知れないじゃないか。雨降って地固まる。足の裏にベッタリついた泥で重くなりながらぬかるみを歩いて行く。どこも固まってねぇよ。

 チェーン76で2本目ゲット。

フゥ。これで一段落。ウソ。一秒たりとも手を止めず、サイクルは続く。3本はゲットしなければダメだ。そう言えば若い頃からいろんなことに挫折してきたっけ。子供の頃は宇宙飛行士になりたくて、小学校上がったらパイロット、中学上がったら新幹線の運転手、高校でタクシードライバー、、、どれもみんなウソだけど、、、っていうかゲームのトレハンに関してはほとんど挫折した記憶がない。

 やるとなったらやる男なのだ。

心の中で軽く誓う。

 「チェーンが100まで行ったら諦めて、、、110までやろう」

いつまでがんばるつもりなのかオレよ。

・・・

 チェーン90で3本目ゲット!

不意にドロップしてむしろ拍子抜け。ここで選択肢が現れました。

1.このままチェーンを続けて6本集めるまでやる

2.とりあえず100まではやると決めたんだろ!?男ならそこまではやる

3.よく考えてみろ、確率的にあと10匹で出るはずねぇだろ。そそくさとセーブに向かう。

4.もしここで停電になった場合、、今思うと一昨日の雷で停電しなくてホントよかったな。まぁあの時はミストナックサイクル中だったからいきなり停電しても(セーブの真っ最中でもない限り)それほどキズがなかったから大丈夫だったか。つかだからこそ普通にプレイしてたんだよな。思い出した。・・・すぐさまセーブに戻る。

3と4はどう違うのかって話だけど、心情的には全然違う。3は「一度決めたことを諦めるチョイス」。4は「より優先順位の高い目的が発生したことによるプラン変更」だ。

 とりあえず2、3匹倒しつつ思案し、4をチョイスした。

つか今回パーティが6人になるまで続けるのか甚だあやしいもんなのである。ぶっちゃけ1本目が出た時点で目標は達成してしまっているのである。

 まぁまだ止めないけどね。

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さて、いよいよこれからどうするかという段になってきたわけだけど、とりあえずダスティアの稼ぎ、スライムから黄色い液体、リーチフロッグからテレポストーン、バーニングボウあと3本などはやってもいいかなぁと言うところ。

当時のブログを読み返してみたところ、クリア時の僕のレベルは3人平均で94。6人平均で91というところまで育てていた。

 そんなに育ててたのか、、、。

ちょっとビックリである。なんならこのレベル(51)でもうクリアとか出来ちゃうんだねぇの?なんて考えてたヤツ、甘ちゃんもいいとこである。

 やっぱもう少し育ててからにしよう。パンネロと合流するのは。

そんなことを思った次第ですよ。▲▲。

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