ノーコンキッド
「1983年のコンピュータゲームを題材」。これだけの情報でどれほど僕の心がおどったことか。
そのワクワクを返せ!
録画した番組を再生しはじめて間もなく、僕の期待はいいようにあしらわれ、砕かれた。
ノーコンキッド、の「ノーコン」とは「ノーコンティニュー」の略で、「キッド」はその舞台となるゲームセンターでハイスコアボードに名を残す「木戸」のネーミングネーム。
インベーダーハウスの流れから小さなゲームセンターを始めた主人公の父(またも佐藤二郎。こいつどこにでもいるな。スゲェな)。主人公は別段ゲームに興味もない高校一年生だったが、ある日超「マブい」女子高生(波留)がゲームをプレイしに来る。主人公は木戸にゲームを教わり、彼女の気を引こうとするが、、、
みたいな話。のっけからいきなり木戸が不良に「残ゲーム」をカツアゲされたり、マブい女子高生が、「KIDってどんな人か知ってます?」と訊ねられた主人公が「お、オレ、、」みたいなウソを付いてしまったりする辺り、、
サイアク。
僕はこういうウソが一番嫌いなんだよな。
※注:「一番嫌い」な物多数アリ
ゼビウスを題材とした一話目、開幕で右にブラスターを撃ち込み、
※なんかの隠し要素だったことだけは思い出せるんだけど、それが何かは思い出せない。
ソルを出したりスペシャルフラッグを出したり。
ゲーセンは10坪もないほどで狭かったが、子供達や中高生でにぎわっている「体」で、その完成度の低さもまた僕にいら立ちを募らせる。
こんなに明るくねぇよ
ダンボールが出たのはゼビウスの頃じゃねぇよ
※1984年ドルアーガの頃だろうよ<うろ覚えのくせに
床とかきれいすぎだし
駄菓子のラインナップや置き方が手抜き過ぎだし
天井が高すぎる
まっすぐにゲームに向き合った「ゲームセンターCX」と違い、これはあくまでドラマとしての体を整え、「ゲームをエッセンスとして」使った作品に過ぎなかった。
「バキュラに256発撃ち込むと壊せるって本当?」
マブい女子高生が、KIDの名を語る主人公に問う。おたおたして挙動不審になる主人公を見て、
停止ボタンを押した。
正直KIDの方も、少なくとも僕らの時代の「ゲームが上手いヤツ」とは到底違うキャラクターで、背が低くメガネを掛けていて、ヒゲのそり跡がある「オタクっぽい」見た目は、
作り手の勝手なイメージで構築された「ウソ」が透けて見えるよう。
言っちゃなんだけど、「こういう見た目」のヤツは、とかく頭でっかちの理論武装バカで、ゲームの腕はそう大したことない。そう、
オレみたいなヤツだ。
実際ゲームが上手いヤツは、主に「ひょろ長」で、別段コミュ障でもなく、かといって運動もやらない。ゲーム雑誌や情報を過度に集めるわけでもなく、「反射神経が特に秀でてる」ようなヤツだった。当然勉強は出来ない。<まぁこれらはこれらであくまで僕の周辺でのことなのかも知れないが。
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勝手な想像だけど、ぶっちゃけこれって「ハイスコアガール」の二匹目のドジョウをドラマ仕立てでやったものなんじゃないのかな。波留は確かにかわいいし、テーブル筐体は懐かしさを感じさせるけど、
いかんせんディティールが甘すぎる。
今こういうお題に食いつくようなヤツってのは、そいうディティールこそ譲れない「オタクではなくマニアな側面を持つ」連中じゃないのか。これも僕の勝手な思いこみか?
不良のヘアスタイルが「やっつけなリーゼント」なのも腹立たしいが、一方でそんなパーツを用意しつつ、波留のヘアスタイルが「聖子ちゃんカット」じゃないのも違和感がある。あんな涼やかなショートカットの子なんて、当時いたか?いやいません。
1話くらいは見終わりたいとは思ったものの、あれでは全く期待は出来ない。評価は☆の1点。波留がかわいかったから。
せっかく「1980年代のゲームセンター」という宝物のようなテーマを手に入れたのに、このクオリティじゃ、、、
キャラや名前だけ借りて作ったファミコンゲームみたいなもん
もしくは、
原作ファン全員が殺意を抱いたという「劇場版実写デビルマン」
みたいなもんだ。せめてアニメだったらな~。でもアニメファン≠ゲームファンな気もするから、
※僕はある程度クロスしてたけど。
「愛のあるディティール」で当時のゲームセンターを作画出来る人は、もしかしたらいないのかも知れないな。
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